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私が『新宿ラッキーホール』をどれほど好きかという話を聞いてくれ①

【旧ブログより】
2017年6月15日 (木)
『新宿ラッキーホール』とわたし【出逢い】

『新宿ラッキーホール』という作品は、私にとって特別だ。

この作品に出逢ってしまったのは約1年半前、BLマンガデビューでいきなり『窮鼠はチーズの夢を見る』シリーズを読んでしまい、BLというジャンルそのものがトラウマに近い状態になっていた時(こちらを参照)だった。

BL怖い怖い期(今となっては水城せとな恐るべしの間違い)ではあったものの、BLというジャンルに自体ついて、一般的な知識を得たいという欲求はあったので、なるべく暗くなさそうなもの、コメディタッチのもの、良い意味でステレオタイプな少女漫画のような軽めの作品を読んでいこうという方向性を自分の中に定めた。

そして、BLマンガ喫茶に行き、ネットのレビューなどを参考に、ライトな作品を中心に、アニメ化された長期連載の人気シリーズや、累計部数〇〇万部突破みたいな話題作などを中心に読み漁った。このことで免疫が付いたので、今度は大型書店のBLコーナーに足を踏み入れてみた。マンガ喫茶で面白かったもの(『Punch+』鹿野しうこ)を購入しようと行ったのだが、最新巻しか置いておらず、売り場をウロウロしていた時にそれは突然あらわれた。

苦味さまだった。

パンイチ姿でけだるげにこちらを振り向く苦味さまの姿がそこにはあった。

通常だったらジャケ買いならぬ「ジャケ避け」でスルーしているであろう表紙、しかし、表紙に記された「雲田はるこ」という文字に私は立ち止った。

「雲田はるこ」ってどこかで聞いた気がする。

手に取ってみると、少し前から話題の「落語心中」の作者ではないか!

「落語心中」といえば、知人の演芸関係者の中で評判の作品だった。落語心中が傑作であることは読んだことがあり知っていたけれど、作者にまで関心は及んでいなかった。そして、思わぬところで思わぬ再会。そしてサイケデリックな装丁の中に佇むけだるげな苦味さま。なんかポップだし、エロくて楽しい話なのだろうと。

そりゃ、手に取るよね。

これが苦味ちゃんをわが家にお持ち帰りした出逢いの日のお話。

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