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社会人3年目、やめたりはじめたり

今月会社をやめる。

3年未満で会社を辞めるのなんて・・
というぼんやりした価値観のもと育ってきた人間ではあるので、
(人がその選択をする分は理由があってすごいとか思っていたけど、自分が、の話だ。)
自分がその選択をしたことにもびっくりしている。

最終出勤が終わって、
辞職という決断をした社会人にのみぞ与えられる人生の夏休み
「 スーパー有休消化期間」に入っている。
ありがとう、ごめん。

正直4ヶ月前までこの未来のことを全く想像していなかった。
10年以上、というか、そこそこ長くは今の会社に腰を据えると思ってた。

自分は今の会社でブイブイ言わせてやりたいとも思ってたし、
結果も残したいと思ってたし、
この頃には企画も通してるつもりだった。
悔しい。

ただただやる気があって声がでかい企画を通したいだけのやつが、
企画を通せずにやめたモンだから、
ただのうるせえ奴が2年在籍していた、
会社にとって迷惑な事実だけを作って残すハメとなった。

自分の決断ではあるが、実に不本意。


5ヶ月前くらい、仲良い先輩に飲みに誘ってもらって、
「辞める」という報告をもらった。

当時辞める気ゼロだった吉田は「えー悲しいです!」「やめないでください!」とか言ってたし、
めっちゃ残る顔で「でもうちは今の仕事好きですねー。」なんて話してたし、
一丁前に別れを凹んでいたのに、私が辞めていた。
どういうことか、その先輩は辞めるのを辞めていた。
どういうことだよ。

だがラッド世代の私からすると「近頃いつ僕は僕の事を驚かせてやってあげたかな」のまさにそれなので、
ちょっと嬉しかったりする。
自分のことずっと驚かせてやれなかったので。


人の退職理由なんてうんちほどどうでも良いと思うのですが
(うんちはどうでもよくない。)

自分への備忘録として、
次職でのスタンスを間違えないように
一度ちゃんと向き合って言語化してみたいと思った。
してみる。




【発端①】

一生今の会社にいる気だったマンがちらっと転職について考え始めたのは、
去年末だった。

私はテレビの仕事が大好きで、
時代と逆行するほどに長時間労働も苦ではなく、
むしろ好きなことを仕事にできたくらいだったので、
いくらでもやらせてくれよとまで常々思っていた。

というか、業界なんてどうせ寝れないだろとも、帰れないと思い入社したもんだから、
覚悟は山々にできていた。

だが、そんな自分の覚悟とは裏腹、
自分の入社期はちょうど、
世間の残業だのブラック企業だのへの視線が厳しい時期。
「長時間労働」=「悪」であり、
自分の働く会社は、業界の中ではそれなりにしっかりしている会社で、
もれなく例外ではなかった。

生粋のテレビっ子だった私は、
手を上げれる仕事全部に手を挙げたかったし、
会議とかブイチェック(作家さんとか偉い人とかDがVTRについてやーやー言う会)とかが大好きだった。

だが時代の流れで、
ADの仕事は「自分の範疇のことを」「効率よく短時間で」行うことが求められ、
ネタ打ちやブイチェックに出席する私は労働時間がかさみ
「ADは出なくていいよ」と言われる様になった。
「そう言う話が聞きたくてこの業界に入ったのになんだよそれ」と思い、
無視して出席し続けていたのもやがて、
「労働時間が今月はいってるから出るな」という指摘に代わり、
そういう会議などに次第に出れなくなっていった。

仕事が減って嬉しい、出なくていい会議には出なくていいなんて感情が、
なんとなく令和っぽいのだろうが、

そう言う話が聞きたくてたまんなかった私は、
なんだか大好きなおもちゃが取られた様な気持ちで、
とってももやもやしていた。

打刻をせずとも出席したい会議だし、
語弊があるかもしれないが仕事だと思ってなかったというか、
聞きたいだけなのに、
なんなら打刻さえしていなかったのに、
それなのに出るなと言われる意味がわからなかったし、
そういうことに時代や会社への不信感が募りはじめたのは確かだった。


【発端②】

さっきのがなんとなくポジティブな理由(仕事に対する前向きな)だとすると、
これはずっともやもやと自分侵食していた、
どちらかというとネガティブな理由かもしれない。

自分は、
-ルールや決まりに沿った行動を着実と行うことが出来ないことではないが、
とても苦手
-各所に確認をとらずとも、自分でやっちゃった方が早いことは
進めちゃった方がいいじゃん主義
だった。

2回くらいこのせいで高めの壁にぶちあたった気がして、
度々怒られることはこれに則した様なことだった。

そのため、自分はこの会社・業界が向いていないかもしれない。
この特性は生涯自分にくっついてきた特性で、
今更直せる未来が見えない。
辞めたいかもしれない。
と、強く思うことがあった。

だが同時に、
(こんなことは失礼すぎるが)
会社の上の方にいる人には、
協調性が見えず「これがおもろいんや!」「楽しもうぜ!」「ういっす〜」の様な人も少なくなく、
というかなんだかの常識のピースだけ存在してないだろ、みたいな人がちらほらとおり(褒めている)
そんな人たちが真面目にルール通りに大人しくADをやっていたのは、
とても想像し難かったので、
自分みたいな人間でも生き抜く活路がないわけではないんだろうという未来が見えており、
何度か頑張ろうとは思えていた。

【決断の年末】

モヤモヤはありつつも、
仕事は好きだしで軸足据えて踏ん張っていた自分にガタがでたのは年末だった。

年末は忙しいのが好きな自分でもありえない程に忙しく、
1ヶ月くらい冗談抜きに、
移動時間だけが睡眠時間みたいな時期で、
考え直すと意味がわからない。

そんな時でも、「仕事内容」だけは楽しかった。
ただ、純粋な仕事ではなく、仕事に付随する環境や制度にどうしても耐えられなくなってしまった。

年末の制作会社なんて死に物ぐるいで当たり前だ。
誰もが忙しい中で私もかなり忙しい方だったのではないかと自負はしている。

そんな中でも何故か会社は、
「遅くまで残る」=「悪」の空気を変えずに、
コソコソバレない様に遅くまで仕事をしなくてはならない感覚が、
かなり窮屈で辛かった。

法律の存在があるのはわかる。
だがせめてこんな忙しい年末くらい
「今月はみんな忙しいと思うけど頑張って乗り越えようぜ〜!」と声を大にして空気づくれる上層部が、一人さえいなかったのかよ。
と思った。

仕事をしては遅くなり終わらず「なんでこんな時間までいるんだっけ」と詰められつつも、
次の日には次の日のどう考えても自分一人では無理な量のタスクを行い、
上は口をひらけば「今週は休める?」「今日は22時前に帰れるよね?」なのが自分には窮屈すぎた。
みんな無理な量頑張ってんだから、今月くらいは楽しくがんばろうぜと思った。

何ヶ月も抱えてきた思いではあったが、どう考えても生き抜くのが辛かった年末でも、
会社がそのスタンスであったことで、
「好きなことやってんだから好きなだけさせろや」という思いが強く生じ、
「同じことをやっても、ここまで縛られずにできるところはきっと他にあるだろう」
と言うことに気づいた。

人間らしい労働が求められていく世の中で、
体制が整っていく会社にある意味幸いなことに所属出来ていく中で、
私は時代に逆行する場所に行きたいと心から願う様になった。
好きなことをせっかく仕事に出来た今で、
なんでもいいからとにかく放っておいて欲しかった。

【決断の渦中】

かといって好きな部分もある会社だった。
退社を打ち明けた時は「こういうのはどうだ?」という私の不満要素を払拭する提案もしてくれた。

ちゃんと、ムッチャクチャ悩んだ。
なんたって、もう1年ほどいたら本当に企画も通せるんじゃないかと自分のことも、
会社のことも信じていたし、そんな力を持つ会社であったことは確かだった。

残ることさえ考え直しつつ無茶苦茶悩んだが、



自分が、
①ルールや決まりに沿った行動を着実と行うことが出来ないことではないが、
とても苦手
②各所に確認をとらずとも、自分でやっちゃった方が早いことは
進めちゃった方がいいじゃん主義
という2点の性質を持ち、それに苦しんでいたことを思い出した。

会社が提案してくれた条件はとてもいいモノで、
主には番組の移動と、
それに伴う環境の変化だった。

1つの社内でも所属番組が変わると結構に変わる。

私が担当していた番組は結構決まりの多い番組で、
決まりに沿って動ける人間がよしなところもあったので、
当然上の考え方もそうなり、
どちらかと言えば自分にとっては生きづらい環境ではあった。

そんな中でも、
4月スタートのお笑い番組(めちゃくちゃやりたいことはこれではある)
→出来たばかりで制度もルールもこれから作っていく、私はその様な環境の方が好きではあった。
かつ、時間帯もあり番組内での出世は早いだろうとの甘いささやきもあったようなところでなら頑張れるか?と言ってもらった。

とてもいい話ではあった。

だが、このどちらかというとしっかりした大きい会社に属す中で、
悩んできた2点による壁にぶつかり続けるだろうことは見えていた。

そして考え続ける中で、
「ルールに従うことが苦手」なことも「一人で物事を進めた方が楽」なことも、
この組織ではマイナスなことではあるが、
生きる場所を変えればプラスに作用することもある性質なのではないか?
と気づいた。

自分を苦しめる性質が、プラスに作用する場所へと環境を変えないと、
近いうちに自分の心が死んじゃうかもしれないな、とも思った。

これからは自分で自分が生きやすい場所を自分を連れてってあげたいし、
そのための努力をしたいと強く思い、
転職に舵を切ることに決めた。


【就活時代への回想】

転職を悩むこの期間、
就活期への自分にも想いを馳せてみた。
というか、考え直していた。

就活期の自分は典型的な「逆学歴コンプレックス」に陥っていた。

社会的に見たらどちらかと言えばいい方の大学に通っていたこともあり、
「とにかく就職をしてみたほうがいい」「ちょっとでもいい会社、大きい会社にいったほうがいい」というぼんやりした思いが自分の中にもあった。

なので、行きたい業界の方向性が決まった後でも、
やることはどうせ同じなんだから(テレビ制作)
それなら「ちょっとでもいいところ」「ちょっとでも大きいところ」に行こう。
と、そんな選び方で会社を見ていた。

社会に出て冷静になってその頃の自分を思い返してウケている。
就活までの自分なんて、
(誰に何をいわれようと)「やりたいことができるところに行くぜ!」
「楽しそうなところに行くぜ!」というメンタリティだった。
そんな私がちゃんと社会人一発目で、
人生で採用したことがない判断軸で道を決めたもんだから、
こうなるのも当たり前だよなとは思っている。

ちゃーんと、
「この判断軸で何かをきめたことがない」の「この」の部分(ちゃんとしている会社だった)(大きいから言えルールや上下関係・制度もはっきりしていた)
に、ぶつかってダメになっていた。

まだたかが20代だが、築いた考え方は生きてんだなと思った。
慣れないことはするもんじゃない。
と、気づけた。

【これからの私に向けて】

長々と色々書いてしまったが、
これまでの2年を全く後悔はしていない。

ちゃんとした会社でテレビ作りのいろはを学べたのはなんたってこれからのキャリアにプラスにも生きてくると思う。

この時代、自分と同じ年で売れてたり自分の名前できちんと何かを成し遂げていた人も多く、
そんな中で自分はただの会社の一員としてしかうごけていなかったのは少し悔しかったりもするが、

きちんとテレビのノウハウを歴のある先輩方から学べたこと、
人は3日程度寝なくとも結局なんとかなること

これを学べたのはかなりでかい。

あとそれなりに人数がいる分、
それなりに波長が合わない人もいて、
それなりにモヤモヤもした。
それなりに理不尽もあった。
これも「それなりに大きい会社」にいるからこそな感覚があり、
最高な経験ではあった。
何故なら私は人生で起きたうざかったことを全部コントにしたいという夢があり、
ネタが溜まったと思っている。嬉しい。

無茶苦茶いろんな番組させてもらって、むちゃくちゃいい2年間だった。
辞めてごめん。

なんかフリーになりそうな文章だが、
春からの私も結局は会社員だ。

だが10人未満の、出来て未だ短い会社。
だからこそ、「自分」が動く必要があり、「自分」が動ける会社っぽかった。

コントコンテンツの制作も多く、夢に直結している。
前まで「直接やりたいことではなくても、バラエティのいろんなノウハウを学んで、回り道をしてでも自分にしか作れないコントを作るぞ〜!」なんて思っていたけど、
私、そんな器用な人間じゃないことも思い出した。

ソレができる環境に身を投じて、ソレしかやんないほうが絶対に良いだろと思い出した。

なんといっても、この春からは、
自分がやる一歩が、自分に直接影響してくる。

突っ立ってるだけで仕事は降ってこなくなるけど反対に、
自分が動く分にはいくらでも動いて良い。

ちゃんと、自分の力で生きて自分の力でやりたいことをやるんだ。

色々省くが、就活時から私は「令和のコント番組を作る女になりたい」と思っていた。
それはありがたく今も変わらない。
令和のコントコンテンツを作る裏方になるために、
この春からは受け身で仕事を続けるんじゃなくて、ちゃんと動いていきたいと思う。

そんな決意も込めて、転職はした。

自分は動き続けることしかできない人だし、本当にやりたいことしかできない人間だ。
人によっては良く聞こえることかもしれないが、
ここまでつらつら書いてたことからわかるよう、この性質に自分は結構に悩まされてもきている。
だからこそそんな人間であると言う覚悟と自覚を持って、一歩踏み出していこうと思う。
とにかく直近の目標は恐れず動くことだ。

今年の自分にとっては大きな決断が、いつか自分の身になったと思えるモノになってますように。
同世代くらいの人といろんなお仕事ができるようになってますように、
じゃない、近々の私がちゃんと、一歩進めてますように。
自分から動けてますように。なんか、誘われたりもしますように(小心者、傲慢)

何はともあれ、とにかく、久しぶりにこんなにちゃんと文章をかける時間を作れたのも、うれっしー!

久しぶりに自分のことをたくさん考えて向き合えてあげれた!うっれしー!!

こんなところまでもし読んでくれた人がいたのであれば、
めちゃくちゃ良いことが起きますように。
あなたの買うピノに、星とか入ってますように。

そんなことはさておき、
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

この春からも、一歩ずつ頑張っていきましょう。
何卒、何卒。

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