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お寿司が僕を作ってくれた

『ご注文の品が到着します♫』

私の行きつけのお寿司屋さんでは頼んだ品が来る前にはこのアナウンスが流れ、陽気な音楽とともに数分前に頼んだネギトロ軍艦が白のベルトコンベアの上を走ってくる。
行きつけの店はなんともイカした店なのでIT化の最先端を行っている。
タッチパネルで操作するだけで寿司が目の前に現れる。最近はあまり回転してさえもない。回転寿司ではなく流れ寿司となっている。
前はタッチパネルではなくて、紙に注文の品を書いてお店の人に渡すスタイルだった(いまでもそういうところはあるけど)
大体書くスペースは4つくらいしかなくて、そこにいかに好きなものを入れるか。ってのがちっちゃい時から好きなんです。(何枚も書けばいいんだけどねそりゃ)
今でもそこに嬉々とした気持ちで書いてるんだけど、字が大きくてスペースに入りきらなくて、ネギトロ軍艦って書きたいところが、ネギトロ軍までしか入らなくて、何か強めの軍を板前さんに要求する時がある。なんてお茶目なの俺。

酢飯と魚って最高の組み合わせだよね、茶碗だとそんなに食べれないのにお寿司ならご飯茶碗5杯くらい食べられる気がするもんね。
軍艦とか海苔巻きの海苔の香りも最高だよね。パリパリとした食感とか、噛んだ時と口の中で咀嚼してる時の感じが違うのもいいよね。口の上につくのもまた可愛らしい。早く取れろって思う。

存在自体が単純に尊いって思ってるんだけど、僕が寿司を好きになった理由にはもう一つある。


ダウンタウンの浜田が歌っているという歌の中に、

子供の頃たまに家族で外食
いつも頼んでいたのはチキンライス
豪華なものを頼めば二度と連れて来ては
もらえないような気がして

という歌詞がある。

そこまで余裕がある家ではなかったのに、たまにはっていうことで外食に連れて行ってくれてた。
焼肉とかファミレスとか。
一人一つのものを頼むタイプのお店では、確かに、食べたいものというよりは、とにかく安いもの。を頼んでた。
それでいいの?と聞かれるたびに、うん!これがいい!と笑って答えてた。

そんな中で、回転寿司は一皿100円で、何を食べても100円というのが最高だった。自分の好きなものを選んで食べられる嬉しさ。そりゃ何枚も食べたらチキンライスよりは高くなるけど、それより自分の食べたいものを自分で選べるというのがよかった。回転寿司だと親ももっと食べないの?といって勝手に取ってくれたりしてたから気が楽だった。

今ならなんだって注文できる
親の顔気にしてチキンライス
頼むことなんて今はしなくてもいい
好きなものなんでも頼めるさ

今なら都市伝説だと思っていた回らないお寿司というものにも、自分のお金で行くことができるし、回転寿司で枚数なんて気にせず食べられる。もちろん一貫150円の皿も頼める。
大人になった時ってどんな時?の質問の答えの一つに、
好きな時にお寿司を食べられるようになった時
という答えは全国民が持つと思うが、同じく僕もそう思う。

お寿司は遠慮がちだった子どもの俺を少し解放してくれたし、大人になったときも教えてくれた。なんていいやつなんだ。お寿司。
ずっとずっと、一皿100円のお寿司から、値段のわからないお寿司まで本当に均等に愛してる。
最後の晩餐はお寿司がいいなぁ。


コンビニのレジ横の募金箱みたいな感じだと思ってください!!!小銭が余ったらぜひここに!!!オンラインだから余るわけはないんですけどね!!!ははっ!!!