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#24 カビ毒について知っておこう

カビ毒。いかにも悪そうですね。

実際にどうなのでしょうか?

カビ毒とは

植物病原菌であるかびや貯蔵穀物などを汚染するかびが産生する化学物質で、人や家畜の健康に悪影響を及ぼすものをいいます。

カビ毒が発生する可能性があるもの

100種類以上のカビ毒があります。
ナッツ、穀類、乾燥果実、牛乳、豆類、コーヒー豆、カカオ、 リンゴ加工品、香辛料などで検出されたことがあります。また、カビ毒に汚染された飼料を食べた家畜を通してその畜産物を摂取することになる可能性もあります。

国の対策

そのカビ毒に対しての対策が国で行われています。
輸入品については検査が行われ、認められるまでは国内に流通しません。2002年から毎年かび毒による国産農産物の汚染実態を把握するための調査を実施しています。2011年に国内の大学が生産した食用米にも検出されました。

これまでの結果ではカビ毒で人の健康に(直接的で短期的な)悪影響は生じていませんでしたが、カビの発生しやすい気候の国なので、食品の管理や取り扱いによっては悪影響を無視できない状態になる可能性もあります。
国では麦類や米の関係者向けに生産や貯蔵段階での対策をまとめた指針やガイドラインを作成し、普及に努めています。

身体への影響

上記で記載した通り、これまでカビ毒で悪影響は生じていなかったという国の見解ですが、これは直接的で短期的な悪影響という事かと思います。
例えば、エアコンのカビを吸って咳が止まらなくなるなど、直接食べる物でなくても影響が出る可能性があります。

カビ毒は、長期間摂取すると、肝障害、腎障害、消化器系障害などを起こす可能性があります。特に、アフラトキシンというカビ毒は天然物質の中で最も発がん性が強いことと、世界的に農産物への汚染が広く発生していることから最も注意が必要なカビ毒です。

目で確認できるか

カビが生えているかどうか肉眼で確認できることもありますが、カビ毒が含まれているかどうかは肉眼ではわかりません。
また、カビ毒の中には比較的熱に強く、通常の加工・調理では十分に減少しないものもあります。

カビ毒まとめ

カビ毒というとナッツだけ取り上げられているネット上のサイトもありますが、そうではなく、多くのものに発生する可能性があるのですね。

カビ毒は生産してすぐ食べる自給自足に近い生活でない限り、完全に排除するのは大変です。しかし、国や関連機関で検査をしてガイドラインも作っているということと、冷凍・冷蔵・レトルト・缶・フリーズドライなどの技術で食品にカビが生えることを可能な限り排除して食べられる環境にあります。

保管状態がとても悪そうというお店や食品がおかれている場所が明らかに悪そう、商品が明らかに古くて良くなさそうというものは避けることも件名だということを少し頭の隅に入れておくのがいいかもしれません。
購入後も自宅での保管は温度に気を付けたり、カビが生える可能性のある包装状態の食品はできる限り早めに食べましょう


ヒ素、残留農薬についても次回以降、記載します。


(参考文献:農林水産省北海道衛生研究所一般社団法人東京顕微鏡院)

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