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スポーツは修行にあらず②

前回の投稿の続きです。



前回の投稿の

「そこは僕も分からない。まず苦労して、そこから這い上がってこいよ、っていう日本あるあるじゃないですか?」


という価値観についてもう少し考えていきます。




私は勉強と水泳の家庭教師をしていますが、私に依頼してくる子ども達みんなが


「勉強できるようになりたい。良い成績をとりたい。上手く泳げるようになりたい」と強い意志を持っている訳ではありません。

「そうなれたらいいなぁ。できたらいいなぁ。」くらいな思っているものです。思っていても強い行動力が伴う訳ではありません。大体が子ども自らの意思で申し込む訳ではなくて、親が子どもにさせたい、又は、やってほしいから申し込む場合が多いです。


だからその習い事が楽しくなかったら続きません。続けたとしても成果が出るのに多くの時間とコストを費やす可能性が高いです。



前に水泳の家庭教師をしていた小学2年生の生徒はこう言いました。

水泳の時間は俺の人生において無駄な時間だ


えらい達観しているなぁ…


私の前任者の先生が結構厳しかったようで、水泳が嫌いになってしまったようです。

その子が水泳を始めた理由も、小学受験において水泳で25m泳げたら面接のネタになるかもしれないというもので、その子自身が泳げることを望んでいるものではありませんでした。

私がその子に水泳を教える時は、その子の「どうしたい、どうなりたい」を尋ねて関わりました。

その子は、バタフライが泳げるようになりたい、と言っていたので、私は「いや、まずクロールとかからじゃない?」と思いつつも、その子の要望に沿ってバタフライの泳ぎ方を教えました。最後にはバタフライに必要なドルフィンキックを取得したことを親に嬉しそうに話していました。



私たち大人であっても「今はグローバル化の時代だから英語を勉強して下さい」とか「健康のために運動して下さい」とか言われても、楽しくなければ継続する事は難しいです。ましてや、子どもであれば楽しくなければ継続する事はもっと難しいです。


そして、一度嫌いになってしまったもののイメージを改善する事は、大きな困難を伴います。


子ども達に何か新しい事にチャレンジしてほしいと思うときは、まずその子が楽しめること。これを一番に重視して提示してみて下さい。



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