詩:真夜中、ひとり
散らばる虹色の、油膜のような残像
機械のような冷たい眠り
呼吸のせつな、乾いた血の混ざる
人工灯の洪水、その粒立ちまであわあわと
細かい音の波、目を閉じてもなお入り込む
電磁波の群れ、しきりに何かを温めようと彷徨う
闇に浮かぶ黄色いクラゲ、剥がされた爪のよう
ひとひらの羽虫、一日と命が持たない
一人になれない寂しさ、私から生きる力を奪うその夜に
私は弱さの中にとどまることをここに誓う
私にとっては不在である事が実在となるのだから
弱さの中にとどまることをここに誓う
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