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詩集:どこにもいけない

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行き場もなく日々わだかまる言葉達は、詩の中以外はどこにも行けない
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2019年1月の記事一覧

詩:ふたり

詩:ふたり

からっぽの部屋
ヘビのように絡み合い
体温が上がるのじっとまつ

ガスレンジ、蒼い炎
しんしんと孤独を鳴らし
つかれた目、冷えたゆび
切れたくちびるの味、せつない

かつて私たちは
暗くあたたかな場所
はなれがたく絡み合っていて
お互いをことばや名前で
切り離す必要なんてなくて

いつか灰のように透け、過去となり
風のような音も消え
この世の悲しみを鉛と共に飲み下し
魚となり、泡となりちりぬる

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