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成田 くうこう (小説、詩、エッセイ)
2017年8月24日 01:13
視線の先を埋めてヨハン言葉だけではとても足りない髪の中をまさぐる冷えた指に血が戻るからそしたら霧の向こうの菩提樹に石を当てようあれはぬるい潮溜りさヨハン殺された魚達が最後に泳ぎを懐かしむ場所遠い太古にまだ透明な骨なしだった誰かを探して仄暗い底の底へと身をくねらせるそこはサンクチュアリさヨハン緑色の驟雨は海を紫に染めて数億のフラミンゴが遠い空をゆっくりと埋める砂浜の上を幾重