アンケート「通勤中の過ごし方」前編（仕事文脈vol.22）

毎日のようにある通勤時間。しかし、他の人がどうしているかは案外知らないものです。電車通勤でも何を思って過ごしているかは人それぞれだろうし、徒歩、車、自転車など手段が変われば感じ方も変わるはず。さまざまな地域で暮らす人に、自分の通勤について聞いてみました。（編集部）

１）通勤手段と通勤にかかる時間（片道）、通勤頻度を教えてください。
２）通勤中の習慣や楽しみにしていることを教えてください。
３）あなたにとって通勤時間はどんな時間ですか？

01 「ベストな通勤路」探しがミッション
最短距離ならいいというわけでもない

名前：池田
年齢：36
職業：会社員
地域：東京都

１）通勤手段：徒歩
通勤にかかる時間：片道15分程度（きびきび歩けば）
通勤頻度：週5勤務で2日出社、3日テレワーク

２）会社の近くに引っ越したばかりということもあり、出社するときは自宅から会社へ向かうためのいろんな経路を試して「ベストな通勤路」を見つけることが目下のミッションです。必ずしも最短距離ならばいいというわけでもなく、坂道がきつくないとか、道幅が広いとか、人通りがちょうどいいとか、道の雰囲気がいいことも大事。そして歩きながら、飲食店や書店、雑貨屋、ギャラリーなど、知らないお店を見つけては物色したり、看板を声に出して読んだり、日々移り変わる街の空気を肌で知ることが好きです。

３）とにかく昔から会社という仕組みが苦手で、必要のない出社は無駄に感じてしまう。とはいえ、用事がなくとも顔を出さねばならない日もあり、少しでも強制のように感じられると苦痛なので、とくに時間も決めずにゆっくり家を出て、気の向くままに道草を食べ、「何かのついでに会社へ来てみた」という体をとることで自分を誤魔化しています。そういう意味で、通勤時間は「出社を先延ばしにする時間」なのかもしれません。（あまり大きな声では言えません。）

02 自宅から繁華街に近付くとき
何かしらのステージに出ていく気分に

名前：yassie
年齢・性別：52歳、男性
職業：中古レコード店店主
地域：宮城県

１）徒歩（40分）、電車（40分）、バス（約40分）の何れか。自転車は服装に合わない、坂の上の町に住んでいて帰りが辛い、他の理由で不採用。どの手段でも、家を出て職場に到着するまでの所要時間がほぼ同じという地味ミラクルの所為で選択が悩ましいところ。現在不定休で営業している為、通勤頻度は基本的に週７です。

２）徒歩の場合に限るのですが、その日の気分でコースを変えること。暗渠や元線路だったと思しき道、墓場や某大学の構内など幾つかのパターンがあります。木々の枝が揺れる音や鳥の声、ドクター・ヘリ、建設工事の進捗具合、ジッと見てくる犬や廃屋等、興味深いものを観察するなどして。

３）これも徒歩に限りますが、基本無口かつ非社交的な元来の性格から、接客モードへ切り替える事が出来る時間でしょうか。自宅がある古い住宅街から学生街を経由して30分程で繁華街にぶつかるのですけど、その地点が近付くと毎回何かしらのステージに出ていく様な気分になります。
因みに、電車及びバスは身体的には楽ですが精神的には苦行です。ゲームとかやらないタイプだし、音楽聴いちゃうとそっちに意識持ってかれちゃうし。