生活力が皆無な幼なじみが一緒に住もうと言ってきた
〇:もう仕事いやだー!
△:やけに感情的だね
〇:だって3番テーブルのお客さんウザいんですもん
〇:常連だから当たり障りのないように接客しなきゃいけないし
△:〇〇君はもうあがりだからいいじゃないか
〇:何でですか?
△:7番テーブルみてみな
〇:えっとぉ......
こっそり7番テーブルを覗くと
〇:ゲッっ...イチャモンじじいだ
このイチャモンじじいとはスタッフの中では有名なクレームおじさんなのである
△:アイツの接客させられると思ったら〇〇君が接客した常連さんの方がマシだろ?
〇:はい。△△さん...頑張ってください
△:嫌だけど頑張るよ笑
〇:それじゃあ失礼します
△:はーい
それからスーパーに寄り家に帰ると...
僕の家の前で俯いている女の子がいた
〇:(あの背中...たぶんそうだな
〇: “ 蓮加 ”なにしてんの?
蓮加:うぅ...... グスッ
蓮加:〇〇ぅ...っ
〇:えっ...泣いてんじゃん
蓮加:うぅ...グスッ
〇:こ、ここで話すのもなんだから
〇:とりあえず中入りな
蓮加:ありがと
そして中に入り蓮加を落ち着かせ
〇:大丈夫か?
蓮加:うん......少しよくなった
〇:ならよかった
〇:だけど急にどうしたんだよ。ろくにメールも返してくれなかったくせに
蓮加:ごめん...
表情からして「何か」があったことは汲み取れるが、何があったのかが全くわからない
〇:何かあったから来たんだろうけど...何があったの?親とケンカ?
蓮加:ちがう
〇:え、違うんだ
正直親子ゲンカだと思っていたら〇〇には意外だった
蓮加:今日ね.....遅刻して怒られてレッスンもミスだらけで......明日は来なくていいって言われちゃった...
〇:要するに散々な日だったってことか
蓮加:うん
〇:でもなんで遅刻なんかしたわけ?
蓮加:ゲーム...
〇:なんだゲームか笑 (蓮加らしいな
蓮加:自作PC作ってから余計にゲームにハマっちゃったんだよね
〇:ゲーマーが更にゲームにハマることってあるんだな
蓮加:ゲームが楽しいのは良いんだけど睡眠時間が無くなっちゃって...
〇:アイドルなんだからそこはプロ意識で切り替えなよ...
蓮加:それが出来たら苦労しないもん
〇:子供かよ笑
蓮加:むぅ
蓮加:〇〇は切り替えできるのっ?
〇:まぁ出来てると思ってる
蓮加:同じゲーマーだったのに裏切り者だ!
〇:どっかの誰かさんと違って成長しただけだ!
蓮加:蓮加は成長してないっていうの!?
〇:ゲームのやりすぎで遅刻するような人が成長してると思うか?
蓮加:うっ...
〇:というかちょっと痩せた?
蓮加:いきなり話変わりすぎっ笑
〇:いやパッと見て気になったからさ
蓮加:(〇〇気づいてくれるんだっ
〇:でも痩せちゃいけないとこまで痩せてんな
蓮加: …?
そして少し経って理解した蓮加
蓮加:この変態っ!
〇:変態じゃねぇ!
蓮加:じゃあド変態っ
〇:俺は男として当然の感情を抱いただけだ!
蓮加:抱くんじゃなくて口に出してんじゃんっ
〇:ダメだったか...
蓮加:当たり前でしょ
〇:でも元から細かったのに更に細くなるって...どんな飯食ってんの?
蓮加:ん〜あんまりたべてない
〇:食わないの!?
蓮加:ご飯食べるくらいならゲームしたいもん
〇:それゲーム実況者よりゲームしてんじゃねぇか?
蓮加:打倒ゲーム実況者さんだもんっ
〇:はぁ...なんでアイドルがゲーム中心の生活なんだよ
蓮加:もちろん乃木坂も好き!だけどゲームも好き
〇:何となく答えはわかってるんだけど......家事してる?
蓮加:家事ってなに?
〇: ……
あまりにも予想外すぎる答えに言葉が出ない〇〇
〇:やってないのね
蓮加:まってまって! やってるかもしれないじゃん!
〇:(家事って聞いてピンときてないやつがやってるわけない
〇:洗濯物は?
蓮加:溜まってる
〇:洗い物は?
蓮加:やってない
〇:ベットのシーツ替えたことは?
蓮加:ない。ってかシーツってなに?
〇:(蓮加の家どうなってんだろ...
〇:なんか心配だよ...蓮加のこと
蓮加:そういう〇〇はちゃんとしてるの?
〇:してるよそれくらい
蓮加:裏切り者はしっかりしてる......
〇:だから裏切ってねぇって!
蓮加:あ!そうだ!
〇:どうしたの?
蓮加:一緒に暮らそ!
〇:それ中々トンデモ発言だぞ?
蓮加:でもこのままだとまた遅刻しちゃうし...ゲームし過ぎるし...
〇:そこは自制しなよ
蓮加:それに〇〇の大学も近いしっ
〇:うっ....それ結構デカい
蓮加:定期代も浮くことになるね〜
〇: …しょうがない一緒に暮らそう
蓮加:そうこなくっちゃ!
それから3日後
〇:ホントにここであってんの?
蓮加:うん
〇:タワマンすげぇぇ
蓮加:まだ入ってないじゃん笑
〇:雰囲気がすでに凄いんだよ
蓮加:そうかな?
そして蓮加の部屋へと行き
蓮加:入って〜
〇:お邪魔します
〇:意外と綺麗にしてるんだね
蓮加:まぁね〜
〇:ただシンクは汚いな
蓮加:あ!そういえばれんのゲーム部屋見せてあげる!
〇:あんだけゲームやってるやつの部屋気になる
蓮加:こちらで〜す ♪
自慢気にドアを開けると
〇:すごっ
そこには少し暗いライトに5つの液晶、その他諸々凄いことになっていた
蓮加:すごいでしょ〜
〇:もうYouTuberになりなよ笑
蓮加:YouTuberの人はもっとすごいよ
〇:いや引けを取らない配線の量だと思うんだけど
蓮加:まぁね笑
〇:この熱量を違うところに向けたら凄い事になるんだろうな
蓮加:まぁそんなこと出来ないんだけどね
〇:勿体ねぇな
蓮加:いいのいいの!ゲームisベスト!
〇:アイドル忘れんなよー
蓮加:それはもちろん!
〇:とりあえずゲーム部屋見たしそろそろ洗い物とかやるか
蓮加:やってくれんの!?
〇:うん
蓮加:それじゃあよろしくっ
そう言ってソファに座ろうとするが.....
〇:蓮加もやるんだよっ!
そう言って耳を引っ張る
蓮加:痛いいたいぃ
蓮加:アイドルになにすんの!!
〇:ゲーマーさん洗濯機まわしてきて
蓮加:無視しないでよっ
〇:はいはい行っていって
蓮加:むぅ...
渋々洗濯機の前まで来たのはいいものの......
蓮加:(何これボタンありすぎ...とりあえずスイッチ入れて......え?すすぎ何回しますかって?
蓮加:そんなの自分で考えてよ!
こうして一つ一つにツッコミを入れつつ何とかセッティングを終え
蓮加:洗濯機...まわしてきたよ......
〇:なんでもう疲れてんだよ笑
蓮加:だって洗濯機のボタンいっぱいあるんだもん
〇:たしかにボタンはいっぱいあるよな
〇:でも今まで洗濯しないでどうしてたの?
蓮加:月1でお母さんが来てくれてた
〇:親頼りにも程があるだろ...笑
それから淡々と家事をこなし
蓮加:つかれた...
〇:蓮加ほとんどやってないじゃん笑
蓮加:やったもん!ベットとか!
〇:それだけじゃん
蓮加:たしかに
〇:今日はもう疲れたし寝よっか
蓮加:れんはちょっとだけゲームしてから寝よっかな
〇:やめとけ。また遅刻するぞ
蓮加: …やめときます
〇〇の言葉は蓮加にとってかなり強い
蓮加:先にベット行っといて
〇:え?俺がベットで寝たら蓮加は?
蓮加:まぁいいからいいから
〇:ってか今から蓮加は何すんの?
蓮加:女の子は色々ケアしなきゃいけないの!
〇:そ、そうなのか(出掛ける時だけじゃないんだな
それから〇〇はベットに行き蓮加はケアをし......
ー次の日ー
「トゥルル♪♪ トゥルル♪♪ トゥルル♪♪」
〇:(あれ?蓮加のアラームかな...?
〇:(ってか......え!?!
なんと〇〇に抱きつく形で蓮加が寝ていたのだ
〇:(小学生の時ですらこうやって寝てなかったのに...なんか恥ずっ////
〇:蓮加...れんか!蓮加!!!
蓮加:ファァァァ …なんで抱きついてんの!?
〇:よくみろ。抱きついてんの蓮加だぞ
蓮加:あ、ホントだ笑
〇:それよりさっきアラーム鳴ってたぞ
蓮加:......? あぁぁぁぁあぁ!!
〇:ど、どうした?
蓮加:今日レッスンなんだった!
〇:前回遅れたんだし急がなきゃじゃん
蓮加:いそげーー!!
〇:朝飯は?
蓮加:いらないっ
〇:わかった(でも何にも体に入れないのは良くないよな...
それから3分で支度を終わらせ
蓮加:はぁ...準備できた
〇:これ飲んで
蓮加:なにこれ?
〇:ベリースムージー
蓮加:なんかセレブみたい笑
ゴクッ ゴクッ ゴクッ
蓮加:ん!これ美味しい!
〇:よかった
蓮加:じゃあ行ってきますっ
〇:行ってらっしゃーい
ーレッスン休憩中ー
蓮加:はぁ......お腹すいたなぁ
美月:また朝ご飯食べてこなかったの?笑
梅澤:学ばないね〜
蓮加:スムージーは飲んだもん
美月:蓮加スムージーなんて作るの!?
蓮加:実は...今幼なじみと一緒に暮らしてるんだよね
梅澤:そうなの!?
美月:どんな人?
蓮加:家事が出来て元々ゲーマーで...意外と気が利く人
梅澤:へ〜
美月:カッコイイ?笑
蓮加:そこそこ...?
美月:え...男なの?!
ふざけたつもりがまさかのクリーンヒットしてしまった美月
梅澤:うそっ
蓮加:あっ...い、いや.....
梅澤:男と一緒に暮らしてるなんて悪い子だな〜ギロッ
蓮加:れ、れんか飲み物買ってくる
逃げるためにもバックから財布をだし自販機に行こうとすると.....
蓮加:あれ?!
バックの中を見るなり頭に?マークがつく蓮加
美月:どうしたの?
蓮加:おにぎりが入ってる!!
美月:しかも手作りじゃん
蓮加:〇〇さっすがー!
梅澤:〇〇ってさっき言ってた男の人?
蓮加:そう
美月:ホントに気が利くんだね
ぱくっ
蓮加:うまっ
美月:いいな〜スムージー作ってくれておにぎり入れてくれてるって最高じゃん
梅澤:でもメンバーに近づく男.....危ない気がする
美月:梅考えすぎだって〜
蓮加:そうだよ!
梅澤:でも......
蓮加:じゃあ今日はレッスンだけだし今日くる?
梅澤:いいの?
蓮加:うん。〇〇が疑われるのいやだし
美月:美月ちゃんも行く〜
蓮加:え〜うるさそう
美月:うるさくないしっ
それからレッスンを終え〇〇の待つ蓮加の家へ
蓮加:ただいまぁー
〇:おかえり...って山下さんと梅澤さん!?
美梅:お邪魔します
梅澤:(一見優しそう、、、でもまだわからない
美月:(どこがそこそこなの!?めっちゃカッコイイじゃん!
蓮加:梅が怪しいんでたから連れてきた
〇:怪しい?
蓮加:「メンバーに近づく男は危ない」んだって
美月:ごめんね面倒くさくて
〇:いえいえそんなことないです(近づいてきたの蓮加なんだけど
蓮加:あ、そういえばおにぎりありがとっ
〇:あ〜気づいたんだね
蓮加:あれいつ入れたの?
〇:蓮加が着替えてる時に急いで作って入れた
蓮加:あれなかったらピンチだったから助かった
〇:それはよかった
美月:というかす〜っごい気になってるんだけどさ
蓮加:ん?
美月:すごい良い匂いしない?
蓮加:たしかにっ〇〇なんか作った?
〇:うん。夕飯用に豚汁作ったよ
蓮加:食べたいっ
美月:時期的に最高じゃん
美月:ねぇ梅
梅澤:そ、そうだね
蓮加:いっぱい作ってる?
〇:ん〜まぁそこそこいっぱい作ってるよ
蓮加:わかった。山たちも食べる?
美月:その言葉まってましたぁ!
梅澤:ありがとね(この人いい人かも
それから4人分を注ぎ分け...
全員:いただきますっ
ズルズルズル
美月:んまっ
蓮加:さすが料理人
〇:いや料理人じゃないよ笑
梅澤:これホントに美味しいです
〇:あ、ありがとうございます
美月:こんな美味しいものにはこれだよね〜
そう言って大人の麦茶をだす美月
梅澤:どっから出てきたのそれ笑
美月:さっき寄ったコンビニ〜♪
蓮加:れんも飲む〜
美月:どうぞ〜
それから2人は飲み進め......
美月:やっば、、なんかクラクラする
蓮加:な〜んかへ〜んなかんじ〜
梅澤:なんでそんな酔うまでのんじゃうの!
美月:しゅいましぇ〜ん
〇:蓮加とりあえず水飲め
蓮加:嫌だ〜
〇:いいから飲めっ
蓮加:はーい
梅澤:どうしよう......このままだと美月酔いすぎて帰れないよ
〇:このまま帰るのも危ないし、こっちで寝かせるのはどうですか?
梅澤:でも...
〇:やっぱり僕がいると不安ですか?
梅澤:まぁ...はい
〇:梅澤さん、僕は山下さんに手を出すことはありません。もちろん蓮加に手を出すこともないです
〇:梅澤さんからしたら急に出てきた男の上っ面だけの言葉に聞こえるかもしれないですけど......ほんとです
梅澤:(すごい、言葉に重みを感じる
〇:絶対に裏切るようなことはしないので僕のこと......信用してくれませんか?
梅澤:分かりました。でも裏切ったらその時は2度と会いませんからね
〇:わかりました
梅澤:それじゃあ私は帰ります
〇:そうですか
梅澤:今日は本当にありがとうございました
〇:いえいえ
こうして帰った梅澤......一方で
美月:グワングワンするぅ...
蓮加:なんで山が3人いるのぉ...?
〇:(この2人には酒飲ませちゃだめだな
そう心に誓った〇〇でした
蓮加:すごいっ昨日のゲームのプレイ時間0だ!
〇:し、しにそう......
蓮加:なんで朝から〇〇疲れてんの?
〇:朝までずっと布団蹴ってきたのどこのどいつだよ
蓮加:あっすいません...笑
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