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落ち込んでいる僕を救ってくれたのは幼馴染とシェアハウスでした .5

とある日の休み時間




遥香:はぁぁ......



さくら:かっきーどうしたの?


〇:明らかに元気ないね


遥香:だって....... はぁぁ.....



まぁまぁな大きさのため息を連発する遥香



さくら:かっきーなにがあったの?


遥香:美月さんが......


〇:美月さん?


さくら:なにかしたの?


遥香:知らない男の人をずーっとみてるの


さくら: …..?


〇:なにが問題なの?


遥香:大問題だよ!美月さんが誰かのオンナになったら私は......わたしは...


さくら:ほ、ほら、まだ美月さんがその人のこと好きだとは限らないでしょ?


遥香:でも....ずっとみてるんだもん


さくら:大丈夫だって!元気だしなよ!



遥香:うん.....


〇:(完全に失恋した人の顔だな


それから午後の授業を終え


さくらと遥香と一緒に剣道部を覗いていると




△:あ!〇〇じゃねえか!


〇:よっ!


さくら:△△君だ


遥香:防具着てると大きくみえるね


△:そうかな?笑


△:ところで〇〇! お前ここに来たってことはそういうことだよな?


〇:おう。また始めようと思ってる


△:よっしゃぁぁぁあ!


〇:1ヶ月後に大会があったよな?


△:うん。1ヶ月後だよ


〇:よし!じゃあそれまでに団体メンバーに入ってやる


△:お〜なかなかな大口をたたくね


さくら:団体メンバー入れなかったら針千本ね!


〇:ギクッ......


〇:は、針千本はちょっと...


さくら:じゃあみたらし団子100本買ってね!


〇:そっちの方がまだマシでございます...


△:それじゃあ今日は道具持ってきてないみたいだし明日から入部だな


〇:おう。たのむぞ


△:それはこっちのセリフだ!





それから帰り道を歩いていると


さくら:△△君がいてよかったね!入部前から仲間がいるじゃん


〇:うん。マジでたすかるよ


遥香:いいな〜キラッキラした感じで〜


〇:まだ美月さんのこと考えてるの?


遥香:だって私の最愛の美月さんだよ?


遥香:これが失恋かぁ...


さくら:だからまだ決まったわけじゃ...


遥香:あっ......


さくら:かっきーどうかしたの?


遥香:あれ...


遥香が指をさした先には
5m先の男性をずっと見つめる美月の姿があった




遥香:うぅ......おわった...


さくら:かっきー......




結局その日はなんて声をかけていいか分からず
ダンマリとした空気のなか家へかえった







ー次の日ー


〇:おはよぉ


さくら:〇〇!急がないと遅刻するよ!


〇:え?いま何時?


さくら:いつもここを出てる時間の1時間前!


〇:はぁ......俺は女性と違って朝は5分で全部済ませられるからもうちょっと寝かせろ


さくら:〇〇が5分で朝の支度を終わらせるガサツな人だってことは知ってるから起きて!


〇:なんかディスりが混じってたような.......


さくら:いいから早くいくよ!


〇:はいはい






目を擦りながら渋々制服に着替えさくらと外へ行き



〇:俺らはどこに行ってるわけ?


さくら:美月さんが本当にあの男の人を惚れてるかどうかを確認するの


〇:どうやって?


さくら:最近は美月さんはやく学校に行ってるから、そこで美月さんに問い詰める!


〇:それ学校じゃなくて家で聞けば良くなかった?


さくら:それだとかっきーが直接聴こえちゃうでしょ!


〇:わかった。だけどそれ...もし美月さんがあの男の人好きだったらどうするの?


さくら:えっ......そ、そのときはかっきーを慰めるしか...


〇:まぁなんとなく結果はわかってる気がするけどとりあえず美月さんに聞いてみるか


さくら:うん!









それから美月さんが学校に来るのを待っていると




?:あれ?なんで2人ともなんでいるの?


さくら:美月さん!お待ちしてました


美月:え?なんで私のこと待ってるの?


さくら:最近ずっとみてる男の人について聞きたいんですど


美月:あぁ......さくら知ってるんだ


さくら:かっきーが最初に気づいたんですけどそこから気になっちゃって...


美月:気づくの早いね笑


さくら:まぁ...はい


美月:あの人に興味はあるよ


さくら:そ、その......好き...なんですか?


美月: …うん。めっちゃカッコイイし告白しようと思ってる


さくら:!!!


〇:(マジかっ!!


美月:明日の放課後に教室で告白しようと思ってるんだ


さくら:そう.....なんですね


〇:(こりゃまた遥香さんはすげー落ち込むだろうな


美月:でもどうだろう? OKされるとも思えないなぁ


さくら:何を言ってるんですか!あの美月さんがOKされないわけないじゃないですか!


美月:そ、そうかな...笑


美月:よし。じゃあ頑張る!


さくら:(あっ...わたしなんで勇気づけてるんだろ








〇:さくら...どうする?


さくら:これはもうかっきーのこと慰めるしかないね


〇:とりあえず今日の告白が終わったら遥香さんのこと考えよ


さくら:そうだね


さくら:でもかっきーの好きな物買っておかなきゃ


〇:あぁ...大変だぁ








それから夕方になり美月さんが告白する時間となり


〇:俺らここにいていいのかな?ボソッ


さくら:まぁ...大丈夫でしょ ボソッ


〇:それにしても.....美月さんめちゃくちゃ緊張してそうだね ボソッ


さくら:そりゃそうでしょ。告白ってそんな軽いものじゃないんだからっ ボソッ


〇:そうだよな


さくら:あっ男の人きたよ ボソッ


〇:ほんとだ ボソッ







男:ごめんお待たせ


美月:ううん。全然まってないよ


男:そうか。それで美月さんはなんで僕を呼んだの?


美月:う、うん......わたし...君のことが好きなの


美月:だから、付き合ってください!



〇:(決まったなぁ

さくら:(これを振る人なんて...





男:ごめんなさい


美月:えっ......な、なんで....


男:俺さ、誰にでも優しくてドが付くくらいの八方美人なんて好きになれないんだよね


美月: ……


男:だからごめん




そういって男は教室をあとにし...










美月:グスッ グスッ


さくら:美月さんっ


美月:うわぁぁぁぁん💦


〇:(OKだと思ったとこからこれだもんなぁ......堪えるよな


美月:なんで...なんでよぉぉ グスッ


〇:美月さんは八方美人なんかじゃないですよ


美月:そう......だよね....グスッ


〇:美月さんは周りのことをよくみれてて、色んな人に気を配ったりして、一見八方美人に見えるかもしれません


〇:だけど今回みたいに1人の男のことを好きになった時なんかは完全に一途で...あの男一筋でした


美月:うん......


〇:だから美月さんは八方美人にみえて八方美人じゃないんですよ


〇:だから...そんなことも分かってないあの人よりももっと良い人はいますよ


美月:〇〇くん......ありがとうグスッ


さくら:美月さん帰りましょ!美月さんのことをかっきーは待ってますよ


美月:ふふ


美月:そうだね。帰ろっか


さくら:元気だしましょ!


美月:さくらがこんなに言ってくれるなんて思わなかったよ笑


さくら:そうですか?笑











さ美〇:ただいま〜


飛鳥:あれ?みんな一気に帰ってきた


遥香:美月さん...


美月:かっきーは私のこと好き?


遥香:もちろんです!ヒマな時は美月さんの絵をずっと書いてます!


美月:ふふ


美月:やっぱりかっきーは心の支えだね


飛鳥:あ〜美月振られたんだ


美月:うっ......


〇:なんでそんなド直球なこというかなぁ...遠回しな言い方とかないのかよ


飛鳥:そんなことするわけないでしょ!


〇:容赦ないなぁ


さくら:飛鳥さんは美月さんが告白すること知ってたんですか?


飛鳥:もちろん知ってたよ



飛鳥:授業中も休み時間もずーーーーっとその人のことみてたもん


遥香:(美月さん振られたんだ......喜んじゃいけないのかもだけど...うん


美月:まぁそんなわけだから今日は大量にご飯食べて忘れてやるっ


飛鳥:今日は焼肉だぁーーー!









それから誰よりも食べた美月でした




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