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101回目の告白

○:付き合ってください

?:すいません...

ー5回目ー

○:付き合ってください

?:ごめんなさい...

ー20回目ー

○:付き合ってください

?:ごめんなさい...

ー50回目ー

○:付き合ってください!

?:ごめんなさい..

ー99回目ー

○:付き合ってください

?:ごめんなさい



僕は99回同じ人に振られた。
YESと言ってもらうために何度も。
僕が恋した人の名前は齋藤飛鳥さん。
ただしかし、齋藤さんは僕のことが好き
なんだも思う。
休み時間の度に僕の机の周りをウロウロしたり、
何たりしているからだ。

ー次の日ー

▽:○○ー昨日どうだった?

○:ダメだった

▽:いい加減諦めなよ

○:惚れてしまったんだもん

▽:そうかもだけど...

○:それに、向こうも少し僕のこと好きなんだと
    思う。

▽:妄想は頭の中に留めとけ

○:ちがう!

▽:は?

○:だって毎回机の周りをウロウロしてるし...

▽:うん

○:告白する時は毎回嬉しそうな顔するし...

▽:..思い込みじゃない?

○:そうかな〜

▽:たぶんそうだと思うぞ...


ー100回目の告白日ー

今回も靴箱に手紙を入れておく



そして放課後


齋:お待たせ

○:来てくれてありがとう

齋:うん

○:齋藤さん!僕と付き合ってください

齋:ん〜🤔 1回デートね

○:ん?

齋:今週の土曜日空いてる?

○:うん

飛:じゃあその日に水族館行こ!

○:告白の答えは?

飛:その時決める!

○:わかった



ー次の日ー


▽:○○ーどうだった?

○:水族館に行くことになった

▽:ってことはOKだったの!?

○:いや、その時決めるって

▽:あ...

○:?

▽:それってお情けなんじゃないの?

○:そうなのかな...

▽:う、うん(そうだと思うけどな...

▽:まぁ一緒に行けるならよかったじゃん

○:うん!




ー当日ー


齋:おまたせ!


○:う、うん

齋:何で固まってんの?

○:齋藤さんが可愛すぎて...

齋:そんな...可愛くないし///

齋:あと、齋藤じゃなくて飛鳥って呼べ!

○:え、あ、はい。飛鳥さん

飛:さんもいつかは外してね

○:はい

飛:とりあえず入るぞ!

○:うん!



中に入ると


飛:イルカショーあるじゃん✨️

○:そうみたいだね

飛:行こういこう!

手を引っ張ってくる飛鳥

○:(やっぱり可愛い...

飛:早く行かないと良い席とれない!

○:そうだね



ー着席ー

飛:何とかいい席取れたね

○:走った甲斐があったよ

ス:もうすぐ始まりますのでご着席お願いします

飛:はじまるって✨️

○:そんなに楽しみなんだ

飛:だって水族館といえばイルカショーじゃん

今までの清楚なイメージとは異なり、とても
キラキラしていた

ーイルカショー開演ー

○:すごーい

飛:ここのイルカショーめっちゃ良い!

○:そうだね

  その時...


シュン🐬パシュ

明らかにジャンプでミスしていた

○:(...まぁイルカもロボットじゃないしね

飛:フフ🤭

○:なんで笑ってるの?

飛:だって..笑笑明らかにジャンプ低いし..笑笑

○:不幸で笑うタイプ?

飛:そう.笑

○:へ、、へ〜

あまりにも意外すぎる事実だった



ー5分後ー


飛:あ!アシカだ!

○:イルカだけじゃないんだ!

飛:そうみたい✨️

ス:これからアシカにボールを乗せたいと
    思います

飛:乗るのかな?

○:乗るんじゃない?

ス:シュッ⚾️



○:おーすごい!

○:あ...
   
アシカがボールを落としのだった

飛:これも...笑笑

またもや笑っている飛鳥だった


ーイルカショーが終わりー

○:クラゲ見に行こー

飛:うん...

○:どうかした?

飛:さっきの...引いた?

○:笑ってたから?

飛:うん

○:意外だったけど引いてはない

飛:よかった

○:そんなこと気にしてたの?

飛:だって普通はあんな所で笑わないじゃん

○:むしろ素を出してくれてるんだなって思って
    嬉しかったよ?

飛:なら良かった

○:ここがクラゲだね

飛:やっぱ綺麗だね

○:なんか癒されるよね

飛:あっちにアザラシもいる!

○:水族館って意外と楽しいね

飛:あんま行かないの?

○:小学校以来かな?

○:飛鳥さんはいつ来たの?

飛:1か月前行ったよ。

○:へ〜(男の人と行ったのかな?

飛:でも誰かときたのは、、もう覚えてない。

○:1人で来るの!?

飛:悪い😒?

○:いや、水族館って誰かと来るイメージだった
   から

飛:そう?全然1人で来れるよ

○:そうなんだ(たぶん僕は無理だ

飛:あ、お土産屋寄ろー

○:うん


ー3分後ー


飛:これ良くない?

飛鳥の手にはお揃いのキーホルダーがあった

○:お揃い!?

飛:いや?

○:嬉しいです

飛:じゃあ決まりね

○:じゃあ僕が買うよ

飛:わるいよ、私が提案したんだし

○:いいのいいの!

飛:ありがとう


そそくさとレジに向かう○○


○:買ってきたよ

飛:ありがと!

○:どこにつけよっかな?

飛:バックでしょ

○:そうだね

飛:もう夕方だしご飯食べて帰る?

○:そうしよっか

○:どの店いく?

飛:刺身!

○:ウソ⁉️

飛:水族館の後はダメなタイプ?

○:ま、まあ良いけど...

飛:やっぱり引く?

○:意外だっただけ
(今日だけで何個意外が見つかっただろうか?

飛:そっか..

○:(なんか落ち込んでない...?



しばらく歩いていると


飛:ここにしよ!

○:良いね

ー入店ー

○:なんにしよっかなー

飛:私これにする!

○:どれ?

飛:鰹(カツオ)の刺身

飛:あ、

○:?

飛:たたき もいいかも、、、

○:じゃあ僕たたき 頼むよ

飛:いいの?

○:うん




店員:おまたせしました〜


○:食べよっか

飛:うん!

○飛:いただきます。

飛:うま!

○:うん。めっちゃ美味しい!

飛:たたき ちょっとちょうだい!

○:はい

飛:うま!

○:つまみになりそうなやつが好きなんだね

飛:美味しいじゃん

○:まぁね


ヤバい..告白の返事が気になりすぎる...

○:あ、あのさ...

飛:ん?

○:この前の答えが聞きたいんだけど...

飛:OKに決まってんじゃん

○:え?

飛:嫌なの?

○:いや、振られると思ってたから

飛:振るわけないじゃん

○:だって99回は振ってるじゃん?

飛:いやー最初は本当に振ってたんだけど、
   途中から気になりはじめてた

○:なんでOKしてくれなかったの?

飛:だって○○断ったら悲しそうな顔するん  
    だもん..笑

○:え、もしかして楽しんでた?

飛:うん

○:ひでぇー

飛:ごめんごめん

○:とりあえず食べ終わったし店出よっか

飛:うん..(やっぱりすぐOKするべきだったかな


ー店を出てー

○:正式にさ、もう1回告白していい?

飛:わざわざしてくれるの?

○:うん



○:何もかも至らない所ばっかだけど、
   絶対幸せにするので、付き合ってください。

飛:よろしくお願いします

○:ヤッタ!

飛:ただ、

○:ん?

飛:どれくらい好きなの?

○:すごく好き!

飛:なんか示してよニヤニヤ

○:え、、、わかった

飛:(てか、示せってなに?

○:見てて!

そう言って車道に出ようとする○○

飛:ダメ!

飛鳥の制止が○○には聞こえていない

目の前にはトラック🚚

飛:ダメー!

🚚キキィー🚚

○○のギリギリ手前で止まったトラック

ドライバー:危ないじゃないか‪💢

○:僕は、死ぬのが怖く思わない程に、"飛鳥"
   のことが好きです。

飛:充分わかったからもどって!

○:わかった

歩道に戻る○○

飛:あんなことすると思わなかった

○:恋は盲目ってやつ?

飛:盲目か......

飛:流石だ

○:恥ずかしいから帰ろ

飛:視線すごいしね


ー2日後ー

▽:水族館どうだった?

○:楽しかったよ

▽:OKだった?

○:うん!

▽:え!?良かったじゃん

○:うん

▽:でも、今日まだ来てないね

○:そうだね

結局その日学校に飛鳥が現れることはなかった


○:ただいまー

○母:○○!今すぐ□□病院にいきなさい!

○:どうして?

○母:学校から連絡があったの

○:と、とりあえず行ってくる

ー病院ー

○:あの〜乃木高校の○○という者なんですが

受付:○○さんですね。あちらの部屋にお入り
        ください

○:はい

コンコン🚪

○:失礼しまs

○:え...?

そこには顔に布が被さっている1人の人
○○にはその人物が誰なのかすぐわかった。

?:○○くんだよね?

○:はい

?:飛鳥の母です。
    わざわざ来てくれてありがとね

○:あの、これは一体...

飛母:今日の朝、車の前に飛び出したの

○:なんで...

○:あ、あと、、なんで僕の事を知ってる
    んですか?

飛母:これよ

そこにあったのは1枚の手紙

○:読んでも構いませんか?

飛母:構わないわよ

○:ありがとうございます




___________________
○○へ

○○、今あなたがこの手紙を読んでるって
ことは私はもうこの世にはいないのかな?

○○が一昨日、車の前に出て『死ぬのが怖く
ない程に飛鳥が好き』っていってくれた。

その時思ったんだよ。私は○○ぐらいの愛に
相応する愛があるのかって。

だから、試したんだよ。
わがままでごめんなさい。

こんな自分勝手な私を好きになってくれて
ありがとう。
                                            齋藤飛鳥

____________________


○:なんで...
   そんなことしなくて良かったのに😭

飛母:飛鳥は○○くんのことが大好き
        だったみたいね

○:僕の言葉や行動が心を越えすぎたのかも...

飛母:飛鳥は○○くんの彼女になって
        幸せだったと思うよ

○:それなら...良いんですけど...

飛母:飛鳥が飛び出た時に手に持ってたもの
        なんだけど...

○:これって......

そこには一昨日買ったばかりのキーホルダー

飛母:手に跡が残るくらい強く握ってたみたい

○:飛鳥.....

飛母:こんな子を愛してくれてありがとね

○:いいえ、すごく楽しかったです。



ー帰り道ー

ガラスケースに入っているような人ではなく
ずっと素でいてくれる飛鳥のことが好きだった

○:飛鳥がいないなんて、これから
   何もする気にならないな ボソッ…

○:もう1回行ってみよう。
   あっちに行けば飛鳥がいる
   こっちに残ったら...その時考えよう


  車道に飛び出す○○

○:全てをなくす愛は君にしか渡せないよ

キキィー🚗³₃










ー4年後ー



?:パパ、パパ!  朝だよ!

○:...ん?おはよう"さくら"

さ:ママが起きてって!

○:はいはい

さ:だっこ!

○:はい。よいしょ

さくらを抱っこしリビングに向かう

歩みを進めていくとそこにいたのは。


○:おはよう。  "飛鳥"








○○の頭上には黄色い輪っかがついていた

全てをなくす愛は君しか渡せない。

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