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アラ還、フェスに行く(RSR後編)

8月13日(土)の札幌の朝は快晴だった。

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内地では台風8号が首都圏直撃の恐れありとのことで、ロッキンの最終日が中止になってしまった。こちらは内地の人たちに申し訳ないほどの天気だ。ロッキンの無念をEZOで晴らそう。

昨夜のCreepy Nutsで学んだフェスの過ごし方。アーティストを直に見れなくとも、ステージから少し離れていても、音楽に身を任せてゆったりと楽しむという年齢相応の楽しみ方を知った。今夜はオールだし、無理せず行こう。あー、藤井風だけはちょっと前で観ようかな(笑)

今日の朝一の「東京スカパラダイスオーケストラ」は11時半からだ。今日はご飯をちゃんと食べよう。朝ごはんはこれ、十勝肉衛門の濃厚アボカドチーズスペシャルバーガー、1500円はフェス価格!でもそれでいい。

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朝から暑い。かき氷も食っちゃおう。既に行列が。白桃ふわふわかき氷。

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さておなかも落ち着いたところでそろそろ「スカパラ」。私と年齢的にそれほど離れていないであろうご婦人達が、「こっちむいて」タオルを持って陣取る少し後方のスペースで観ることにした。スカパラと言えば、最近ikuraこと「幾田りら」とのコラボで「Free Free Free」をリリースしたばかりだ。YOASOBIファンとしては、昨夜の「ばかまじめ」に続く飛び入りコラボを期待せざるを得ない。

スカパラが登場。あースーツの色が黄色だ・・・コラボはないかぁ。(MVではワインレッドのスーツだったからね)

その代わりではないが、地元石狩市出身の若干12歳の天才ドラマー「よよか」とのコラボでステージは始まった。本格的にドラムをやるためにまもなく家族で渡米するんだそうだ。凄いね!頑張ってほしい。

それにしてもホーンセクションの音は元気が出る。朝一から軽くいい汗をかかせてもらった。

さて、夕方のMiletまで少しふらふらしようか。まだ足を踏み入れていないHygge Stageまで行ってみる。鹿肉丼も食べてみたいしな。

Hygge Stageは本当にこじんまりしたエリアで、Sun StageやEarth Stageとは全く異質なエリアだった。昔懐かしいお祭りの露店を思わせるような雰囲気、Stageは小さくも観客との距離が近くまるでライブハウスの様相だ。これはこれで盛り上がるだろうな。

Hygge Stageでの昼食は鹿丼とビール。

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少し物足りない、ザンギも食べよう。ザンギはいわゆる鶏のから揚げ。何が違うのかと聞かれることがあるが、違いはない!鶏のから揚げ以外の何物でもない。「布袋のザンギ」の大行列に並ぶ。「布袋」は札幌の中華料理屋さんでかなり有名なお店らしい。一個一個が大きく食べ応えあり。揚げたての熱々を頂いた、ご馳走様!

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今回は飯の話ばかりだな・・・。

おなかも膨れて、ビールも飲んだせいか、少し眠たくなってきた。Earth Stageの隅っこにシートを広げて横になる。時折吹く海風が心地よい。ああ遠くでMiletの声が聞こえる・・・。

・・・・

Miletのきれいな声のせいですっかり休めちゃったじゃないか笑

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夕焼けがきれいだ。

Saucy Dogの演奏を後に、Sun Stageへ移動する。元々King Gnuが出るはずだった時間、代打で登場するのは「レキシ」。名前は何となく聞いたことがあるような気がする。写真を見ると、アフロヘアの変な格好をしたおっさんだ。色物か。あと稲穂ってなんだ?

あーこういうところでフェス初心者の一見さんだってバレるのだ。

せっかくだから観てみようくらいの感覚でステージを観た。驚いた。

歌詞は色物だ。間違いない。日本の歴史を題材に歌うという。きらきら光るのは星ではなく武士だとか、意味が分からない。でも、なんだこのソウルフルでポップなメロディは。凄くいいじゃないか。そしてなぜかマツケンサンバだ。バンドとの呼吸もぴったり、急遽出演が決まったとは思えないくらいの仕上がり具合だ。

CMソングなんかも手掛けているという。あーもしかしたら現代の大瀧詠一になるかもしれん。9月の横浜アリーナのライブチケットを買ってしまった。多分光る稲穂も買うだろう。

ちょっと感動した後は、Saturday Midnight Session。「~明日に架ける歌~菌滅の音楽会」と題して8人のアーティストによる特別なセッションが始まった。音楽監督の斎藤有太をはじめ、「くるり」の岸田繁、「Super Beaver」の渋谷龍太、「ザ・クロマニヨンズ」の甲本ヒロト、中村佳穂、奥田民生、「BRAHMAN」のTOSHI-LOW、そして特別ゲストとしてジャズピアニストの上原ひろみ。圧巻だったのは、中村佳穂と上原ひろみのボーカルVSピアノの対バン。その前の甲本ヒロトのハーモニカと上原ひろみのピアノの対バンもよかった。あと個人的には、渋谷龍太が、カリスマ的なSuper Beaverのステージとは別人のように大人しく、普通の若者になっていたのが面白かった。周りが大物ばかりだからね。それでも彼がオフコースの「生まれ来る子供たちのために」をカバーしてくれたのは、私たちの世代にとってとても嬉しかった。明日に架ける、というテーマにふさわしい。これを機に、若い人たちがオフコースを改めて知ってくれると嬉しい。

さぁ次はいよいよ藤井風。スタンディングエリアでステージが見える位置を確保。前のセッションが少し押したらしい。開始時間が遅れる旨の連絡が。奥田民生は相変わらず酒飲んでたからなぁ。

今回の藤井風はwith piano only。伝説の日産スタジアムでの無観客ソロピアノライブを思い出す。そして急遽決まったYoutubeによる生配信。嫁に知らせるも、後から聞いたら開始5分前に寝てしまったらしい。目覚めたら「ご視聴ありがとうございました」の文字が・・・。

そして藤井風登場。登場するや否や「とぅるるる、とぅるるる、とぅるる」のアカペラ。今回来られなかったVaundyの「踊り子」だ。

続けて「恋風邪にのせて」「napori」「東京フラッシュ」と4曲もVaundyカバー。後から「盛り上がったのはばう君の曲が格好良かったから」というコメントを見て、本当に良い人なんだなと思う。いやいや藤井風カバーだったからこそ、だ。

その後も、今回のRSRに参加できなかったアーティストたちの曲をカバー、この格好良さは何なん?何なん?

最後は「旅路」でしっとり聴かせて終わるかと思いきや、「勝手にアンコール」と称して始まった「まつり」。この曲だけはピアノではなく「ただのカラオケ(by 藤井風)」を流してまさかの全員での盆踊り。もちろん一緒に踊る。

出演2日前に急遽代打出演が決まったとは思えないくらいの出来栄えのステージだった。センスの塊なんだろう。今回、新たな伝説のライブに参加できたことをとても嬉しく思う。

夜も更けてきた。夜明けまであと少しだ。

レジャーサイトへ移動して少し横になる。Sun Stageでは「ROTH BART BARON」が演奏している。いい声だ。寝てる場合じゃない、と言っているのが聞こえる。申し訳ない。寝ている。

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夜が明けてきた。

大トリは「BEGIN」。北海道の大地で沖縄の曲で締めるのも一興だ。

BEGINの歌は優しい。故郷の沖縄を愛する気持ちであふれている。今回のRSRはソロで参戦したが、朝焼けに包まれてBEGINを聴いていると、ああなんか、隣に誰かいてほしい、と強く思った。

また来年も来よう。今度はソロじゃなくて。そうしたらお金かかるなぁ。


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オール明けの朝飯。ばふんとむらさきの食べ比べ丼。これだから北海道はやめられない。


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