君に贈るランキング

世界で一番速い男を決める大会が行われていた。
駿は一位になったらテレビの生中継を通じて、彼女にプロポーズしようと心に決めている。
駿は目の前にはいた二位と一位の選手を抜き、一位でゴールした。
「おめでとうございます!」
インタビュアーとカメラが駿に駆け寄ってきた。
「世界で一番速い男、ラン・キングになった感想は?」
駿は向けられたマイクをインタビュアーから奪い、カメラに向かって叫んだ。
「真依!見てるか!真依のおかげで俺はラン・キングになれた!この最高のラン・キングを君に贈る!それから…お、俺と結婚してくれ!」
駿が叫び終えると、客席からは拍手喝采。
インタビュアーが駿に声をかける。
「彼女さんに返事を聞いてみてはどうですか?」
駿はスタッフに携帯を持ってきてもらい、彼女に電話した。
「ごめーん。ドラマの続きが気になって見てなかった。で、どうしたの?」
駿は膝から崩れ落ち、会場はなんともいえない空気になった。


たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。


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