涙鉛筆

女性暴行事件で男が逮捕され、男の家には透明の鉛筆が沢山保管されていた。
「なんだこれは?」
警官が男に質問すると、男の顔がにやける。
「女の涙で作った鉛筆だ。これで書くと細くて綺麗な字になる。女の涙は美しいからな」
男の言葉に警官は溜め息をつく。
「暴行して泣かせたのか。何人も」
「そうさ。どれも綺麗だろ?」
男は透明の鉛筆を一通り見て、警官の顔を見ながら言った。
「…悪趣味だ」
警官は顔を歪めながら男を睨み付ける。
「それが本当に綺麗だと思ってるのか?」
二人の後ろにいた若い警官が口を挟む。
「外で待ってろと言っただろ」
警官は注意するが、若い警官は話を続ける。
「本当に綺麗な涙は、嬉し涙や感動の涙だ。いや、最後に金の為に騙したと俺が言った時に流す女の絶望の涙が最高だな…いひひ!」
愉しげに話す若い警官の姿に、男と警官はドン引きする。
「…お前も署で話を聞こう」
警官は若い警官に手錠をかけ、署に連行した。


たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。


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