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いつか来た道

梅雨の合間の雲一つない晴天

湿度が高く蒸し暑い

川を伝う風が心地よく暑さをやわらげる

両岸の桜は青々と葉を茂らせていた

暑さのせいか

人はまばら

ここは目黒川

いつか来た道


数年前の春

桜が満開に咲き誇る目黒川に

君と来たことを思い返している

人混みに溢れ

はぐれないように

手を繋いで歩いた

君の手は緊張からか

少し汗ばんでいたのを覚えている

嬉しそうに桜を眺めている君の横顔は

満開の桜にも負けないくらい

輝いていた

時間を忘れ

気がつくと

中目黒から池尻大橋まで歩いていた

目黒天空庭園で

ゆったり2人の時間を過ごした

何を話したかは覚えていないが

ただただ幸せな時間だった

君とならどこまでも歩いていける

そう思っていた


1人歩く目黒川

君との思い出がよみがえる

2人は別々の道を選んだ

君は幸せな人生を歩いているだろうか

君がいてくれたから

今の私がいる

ありがとう


君も思い出すことがあるだろうか

私と歩いた目黒川を






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