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仕事上の理念の話

おはようございます。たまです。
今日の札幌はお日様が出て、少しだけ温かい朝。

今日は、時々聞かれる仕事上の理念の話をば。

ずっと悩んでいた理念

2年前の今頃は、独立開業を間近に控えて、色々と準備に追われていた。
備品を買って、ホームページを作って、友達にデザインしてもらった名刺を印刷屋さんに発注して、、、。

そんな中で、社会人になった頃からいろんな人に言われた「会社にとって、理念は重要」という言葉がずっと胸に引っかかって取れずにいた。
開業1週間前になっても、僕にはしっくりくる「理念」が思いついていなかった。
色々な会社のホームページで理念を見漁ったり、”理念 作り方”なんて阿保みたいなキーワードでググってみたり…。

結局、開業日、僕はしっくり来る理念が無いまま、自分の社労士事務所をスタートした。

今日は開業して、1年と356日目

ずっとずっと、うちの事務所の理念って何だろう、って考えながら仕事をしてきた。
これまでに思いついたものの一例はこんな感じ。
・お客様おひとりおひとりのご状況に合わせたお手続きのお手伝いをする。
・お客様の障害年金受給後までを一緒に想像する。
・お客様第一。

一つもしっくりこないまま、1年と356日が経過した。
が、今朝、開業準備中に書いていたノートの落書きをたまたま見て、理念が決まってしまった。

「障害年金を受給すべき全ての人が、社労士に依頼しなくても障害年金を正当に受給できる世の中をつくる」

ノートに書いてあったのは次のこと。
・年金は義務を果たした人の当然の権利
・当然の権利を得るだけなのに、なぜ専門家が必要なのか?

多分、障害年金の手続き業務で他人様からお金を頂く事の重みをきちんと理解しようとしていて書いたのではないかと思う。

いいこと書いてんじゃん、あの日の俺。

何言ってんの?って自分でツッコんだ

今朝、この理念を思いついて、自分でツッコんだ。

「そんなことしたら、仕事が無くなるじゃん。」

そう。障害年金の手続き業務に特化している僕にとって、誰もがご自身で障害年金の手続きをできる世の中の実現は、自分の首を絞め兼ねない。

でも、なぜだろか。別にイイや、って思えている。

この理念、ものすごく腹落ちしている。

別に、世の中的に要らない仕事だとは微塵も思っていない。

でも、「この仕事が必要なくなった=世の中が少しイイ方向に進んでいる」のような気がしている。

何だろう。

例えば、火事が無い世の中が実現すると、消防士という仕事が不要になる。
犯罪が無い世の中が実現すると、警察という仕事が不要になる。
病気やけがが無い世の中が実現すると、医師や看護師という仕事が不要になる。

理想が実現した時に、不要になる役割があるのは当然なことだと思う。

もっと言えば、障害が無い世の中が実現すれば、障害年金制度自体が要らなくなる。当然に障害年金の申請をお手伝いしている僕のような社労士も不要になる。

「障害が無い世の中」とか「犯罪が無い世の中」とかに比べたら、「社労士に依頼しなくても障害年金を正当に受給できる世の中」ってちっぽけな目標だけど、小さなことからコツコツとだ。

理想が実現して、仕事が無くなったら

仕事がなくなることは少しだけ怖い。
アラフォーの雇われ不適合者な僕を雇ってくれる会社あるだろうか…。

と言いつつ、仕事は無くならないと思っている。

決して「自分で出来ない人が一定数いるはずだから、その人の手続きをお手伝いしよう」なんてことは考えていない。
僕の理念の実現は「障害年金を受給すべき全ての人」が対象。誰一人として置いてけぼりにしないことが目標だから。

じゃあ、どんな仕事があるのか。
すぐに思いつくのは障害年金以外の社労士業務。

でも、それじゃないような気もしている。

命の使いどころの話

僕の理念が実現して、障害年金の手続きのお手伝いという仕事がなくなった時、僕には新しい理念が自然に出来上がっているという謎の自信がある。

この世の中には沢山の社会的課題があるし、何か自分がやりたいことでどうにか生活していかなきゃいけないし、自分ならそれをやっていけるはず、とも思っている。

僕の大好きなアーティスト・細美武士さんがどこかのインタビューで仰っていた「命の使いどころ」という言葉があって、僕にとってとても大事な言葉になっている。

別に仕事が全てじゃないから、命すべてをこの仕事上の理念に当てようとは思わない。
命は「笑って人生を終える」ために使おうと思っているので。

でも、笑って人生を終えるための一手段として、やっぱり1ミリでも社会を良い方向に動かすことが出来たら、と思っている。

僕の仕事生命は今日突然に腹落ちした理念の実現のために使う。

現状の話

こんな理念を掲げてみたものの、今のところは毎日障害年金に関するお悩みに専門家としての回答をして、「自分ではできない」と仰る方のお手続きを(お金を頂いて)お手伝いをして、という状態。

やっぱりまだ、社労士がお手伝いをした方がベターである方がいることは事実だし。(あくまで「ベター」。)

だから、少しずつコツコツと理念の実現に近づく方法を試行錯誤しているというのが現状。

で、具体的には何してんの?と聞かれると困る。
今日突然に腹落ちした理念である。実現のための手段は本当に試行錯誤中。

現時点では、

・ホームページをもっともっと分かり易くする。
・「障害年金」という言葉の普及だけでなく、正しい制度理解を促す方法を
考える。
・そんな人はいないと信じているけど、不正受給する人を一人として産まない方法を考える。

という手段しか思いついていないけど。

自分でもバカみたいな理念だな、って頭の片隅で思っている。
でも、これを実現出来たら楽しいだろうな、と本気で思っている。
まずは出来ると信じて考動を続けることだ。

長くなりましたが、理念について書きました。
ここまでお読みくださった方がいらっしゃるのなら、本当にありがとうございます。

まだまだ厳しい寒さが続いているし、新型コロナウィルスの感染拡大も予断を許さない状況。皆様、お互い気をつけましょう。

それでは。