赤い傘


高校の時付き合ってる彼氏がいた。金髪で優しそうなガタイのいい年下の人で、「ずっと好きでした」とか言って告白してきたけど知り合ってからまだ2ヶ月しかたってない時期だったから(ずっととは、、?)とか考えてたらいつのまにか付き合っていた。

別にその彼氏が特別思い出に残ってるわけじゃないし、どっちかっていうと恋人はいらないって思うきっかけになった人だけど、その人がくれるプレゼントが印象に残っててたまに思い出す。

記念日にはお揃いのピアス、バレンタインにはかき氷、誕生日には赤い傘をもらった。

ピアスは良いプレゼントと思うじゃん。違うの。私は耳に穴すらあいてなかったし、もらったピアスにはMって書いてあったの。私名前のどこにもMって文字がない。あれ?使い古し?って思ったけどちゃんと包装されている新品で、なんか怖くて結局理由を聞かず耳に穴をあけてMのピアスをつけていた私もまあまあ怖い。

かき氷はなんか機械ごと持ってきて一緒につくって「バレンタインのお返しだよ」って食べさせてくれた。冬なのに。

赤い傘は、私がいつも赤い傘を使ってる人がいると目で追ってたらしく買ったと。

変わった人だった。一般的によくある学生の別れ方をして終わったけど、別れた時にそのプレゼントたちも全部どっかにいったんだよね。幻だったのか?

今では彼氏ができなかった私の妄想だったのかなとも思う彼氏の話。今日、赤い傘をみて思い出した。





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