構造的に理解したい:中国のコロナ対策

何が起きているのかを構造的に理解する。私が常に意識していることです。内容が同じ構造かどうか考えてみる。それにより見えてくることが多いと感じます。

今回、中国でのコロナ感染爆発が話題になっています。ゼロコロナ政策の破綻、という報道もあり、日本への直行便制限、中国からの入国者を全員検査するなど、様々な動きがあります。コロナ死のカウント方法を基礎疾患などがない人に限定することで、コロナ死を少なく見せていることも指摘されています。

このニュースを聞いて感じること。それは「中国」でない場合の対策や多くの人の反応が全く違うということです。

中国はもう感染者数把握ができていない、死者数のカウントも他の国と違う、と言う。日本はそもそもPCR検査が徹底的に不足していて陽性率が高い(=検査すれば陽性になるはずの人を捕捉できていない=見落としが多い)、検査しないからコロナ死の数は不十分のはず。つまり中国を批判する前に、自分の国の政策を確認すべきです。

なぜ中国だけ入国時に全数検査するのか。世界中の国からの入国者の検査をとにかく緩めて来たではないか。これにより、水際対策ができなくなっているのに、なぜ中国だけ?

確かに中国には不透明な所もあるでしょう。でも日本は十分情報開示ができているかと問われれば、検査していないからそもそもデータがないというさらに悲惨な状態です。


何が起きているのかを構造的に考える。この例では、「中国」を例えば「アメリカ」や別の国に変えて考えてみるだけでも、感覚が違ってくると思います。または立場を逆にした時、どう見えているかを考えてみること。他にも、何かの行動の主が嫌いな人である時、あえて別の好きでも嫌いでもない人に置き換えて考えてみる。こういった思考を繰り返すことで、自分の好き嫌いに目を向けすことになり、少し客観的な判断ができるようになると思います。