高齢者の未接種陽性率が異様に高いので、再計算してみた

データを大切にしたい立場から、ワクチンに関する厚労省ABB事務局の資料に怒っています。すでにいろいろ検討されている方もおられるのですが、自分のまとめも兼ねて、わかったことを整理していこうと思います。

今日は前回も取り上げたのは、第83回アドバイザリーボードの事務局作成の資料2-5の高齢者未接種者の陽性率が異様に高いという疑問です。

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資料を見る限り、90歳以上の感染率が異様です。何故なのか、不思議に思っていたら、twitter で人口データが最新でないからではないか、という記載を見ました。実際にe-statからデータを探すと出てきました。

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未接種の人数は、人口から接種した人を引いているはずなので、未接種者数を再計算してみた結果です。未接種のところ以外は変えていません。また19歳以下は計算できないので空欄にしています。人口が近似値なので少し誤差あります。

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90歳以上が2913人から26万人と100倍近くに増えました。80代も10万人から69万人と大幅増です。

人口の区切りが、e-statと異なるため、今回は20歳以上のみグラフ化してみます。まずは元資料。未接種90歳以上のみ突出しています。

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90歳以上を無視して縦軸を変更してみた結果です。

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そして今回の人口を修正したものがこちら。

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これなら、違和感なくデータを見ることができますね。そもそも、高齢者の感染率が異様に高いという資料を事務局が出していたことが驚きではありますが。

ということで、今のところ、接種後の日数が短い3回目接種が一番陽性率が低そうであることはわかりました。2回目と3回目では、60歳以上のすべてで2回接種の方が感染しやすいことがわかります。40代50代でほぼ同じ。一方若い人ほど未接種の人の方が陽性率が高いようです。2回目接種からの日数の影響の可能性があるのかも知れません。

ワクチン未接種と、2回接種、3回接種の効果を計算してみました。(有効性と同じ式)

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2回目と未接種では当然ながらすでにマイナス(2回の方が感染しやすい)、一番良い20代でも25%しかありません。(最初は95%だったはず?!)

3回目と未接種でも、20代で64%、50代では19%にまで落ちています。すでに3回目接種してもどんどん効果は下がと言われているので、未接種の方が良かった、になりそうです。そして希望は、どこかで読んだ2回接種しても3回目の接種をしなければ、だんだんと体が対応してくれていて未接種に近づく兆候が見られる、という話かも知れません。


今回は1週間だけの資料です。少しづつ時系列的にも見ていこうと思います。