初夢 《乳がんの記録 番外》
※shortnoteに記載
#不思議
※怖いの苦手な方は読むのは控えてくださいね。
身体の不調というのは知らず脳にサインを送るのか、予兆という名の夢を見させることがたまにある。ただ、どうしても「予兆」というには考え難いことも夢の中で起こる。
それは数年前の初夢でした。
なぜか遊園地のゆるキャラの着ぐるみを着てアルバイトしていた私。
「ふ〜っっ、暑っっつ〜」と着ぐるみを脱いだら素っ裸。
そしてゆるキャラの着ぐるみは私１人だけでなく、色違いの着ぐるみが一斉に一つ所で着ぐるみを脱ぎだしたら全員素っ裸。
しかもその着ぐるみの中の人達が全員知っている人。
なんじゃソリャ？！です。
面白いことに全員トリックの矢部謙三警部補のアタマのようなモジャモジャがおっぱいと下半身のヘアー部分を隠していた。
もう笑うしかないでしょ？？細かい部分は割愛しますが夢はそれで終わりで、翌朝オトメにその話をしたらオトメもなんじゃソリャ？！と２人で大笑いした。
それから数ヶ月して、LINEのプライバシー設定をしていなかったらある人物からメッセージが届いた。
「もしかして、へなちょこちゃん？」
それは10年以上連絡していない名古屋にいた元同僚。検索したらヒットしたのだそうで。とても嬉しかったので近況を話したら、その同僚がこんなことを言った。
「実は今年のお正月の初夢でへなちょこちゃんが出てきて、どうしても連絡取りたくなって」
連絡を取れなくなった理由は携帯をコロコロ変える同僚、ある日事故で携帯が破損。今まではメモリーを新しい携帯にシフトしていたが、それすら不可能な壊れっぷりで、身近の密に付き合いのある人以外は遠方の友人とは連絡取れなくなったという。
夢の内容は私が見た夢と全く同じであまりにも一致する「偶然」に驚きつつも共通してる人物が出ているのでLINEで盛り上がった。
今も連絡がつく同僚の話をした後、数人の名前をだしたら同僚は口籠った。
「んん？どうしたの？」
言い澱んでいた同僚は「言い難いんだけど…」と、その数人が乳がんや子宮の病気で亡くなったと聞いた。
話はしばらく続き、また連絡してね、と終わって考えた。
同僚の夢には亡くなった方々は出てこなかった。私の夢では生きている人も鬼籍の人も等しく夢に現れた。その違い、何だ？
…ふとあることに気づいた。
生きてる方々はおっぱいやヘアーを隠すモジャモジャは白か薄いグレーだった。
亡くなった方々はどの方もモヤのかかった部分が黒かった。
当時、私はヘアーの部分が薄いグレーだった。同僚もグレー。
あの時同僚が子宮を全摘する手術をしたことを聞き、私は片側が歪んでいて筋腫を取り除いたことなども話した。
そういうことなのか？それにしても一時仕事を共にしたこと以外共通する趣味もない友人と同じ夢を見るのは何の偶然なのだろう？そんなことを思った。
それから半年毎に子宮の検査にマンモグラフィーとエコー検査をプラスした。数年ほど右乳房にはしこりがあったが授乳の後なので最初の生検で水分のことが多く乳腺炎の診断でその後は数年経過観察でした。
今年(2016年)の初夢で前に見た着ぐるみを着ていて、脱いだら今度の私の右胸に黒い扇が張り付いていた。
何だコレ？と払いのけたら斜め後ろが透けており、扇の下にあった筈のおっぱいは無かった。
4月の検査でそのまま半年後の検査まで経過観察と言われた時、即座に夢の内容を思い出して生体検査を希望した。
今回の乳がんが発覚。手術前に炎症や癌細胞が光って知らせる骨シンチウム検査でわかったことがある。
乳がんのしこりは塊ではなく右胸乳房全体に扇のように広がっているということ。
だから全摘。
夢が無かったらどうなっていた？
検査を経過観察で半年後にしていたらどうなっていた？
身体の不調はもとより、脳の中の未知の部分や共通の夢で警告してくれたことがとても助かっている。そして、あの時同僚が知らせてくれなかったらこんな考えに辿り着かなかった。
怪談というか、不思議な体験の多い私ですが「生かされた」感じはなんなのだろうかと思う。
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