『認知/KPI』に頼らない採用マーケティング
企業の採用活動のご支援をしている田儀(タギ)です。
# 最近、スカウト2通で2名採用できました。
# 🙌バンザイ🙌
採用マーケって何をすればいいのか?と言われた時、「SNS活動」「広告」など認知向上の施策、一つの記事あたりに何件応募が来るのかというKPI設定をしていらっしゃると思いますが、ここに違和感を覚えることがあります。
その違和感の言語化。そして、『KPI/認知に偏らない採用マーケ』の実施方法をまとめてみましたので、ご笑覧ください。
1. そもそも採用マーケって何?
このブログの結論を先にお伝えしておきます。
KPI設定/認知施策を実施する前に、差別化をしないと意味がない。
という結論です。
※予測をしない、感覚でやるという訳ではありません
経営学者のピーター・ドラッガーはマーケティングについて以下のよう語っています。
👆ドラッガーさんの言葉を採用に置き換えると、「顧客=求職者」「販売=DR、広告」「製品やサービス=求人」です。では、こちらを軸に採用マーケについて考えていきましょう。
1-1. 採用マーケの「過去」と「現在」
採用マーケの「過去」と「現在」は比較すると下記です。
過去と現在の境目については、大まかにこのように定義しています。
👇メディアの大きな変遷を記載
👇メディア「過去」と「現在」の定義
時代が進むにつれて、採用マーケにおける主戦場は移り変わってきました。
ですが、過去の主戦場が全く使えなったわけでもなく、現在の主戦場だけで戦っているわけでもありません。選択肢が増えた、という表現が一番正しいと思われます。
では、
とした理由を、採用マーケの市場/手法の視点で解説します。
▼採用マーケ "市場" の「過去」と「現在」
そうすると、どうなるかというと👇
▼採用マーケ "手法" の「過去」と「現在」
具体的には👇
現在では、多くの企業/代表/社員が様々なメディアで、様々な採用マーケ活動を行なっています。
背景には採用メディアの変遷があり、新聞に求人情報を載せていた時代から直近のYou TrustさんのようなSNS、meetyさんのようなカジュアル面談に特化させる超特化型メディアが生まれています。
「流行ってるメディアに出せばいいのでは?」と思われている場合は要注意です。メディア、エージェントは登録層に違いがあり、メディア毎やエージェント毎にも特色があり、工事現場作業員の求人をクリエイター専門のエージェントには頼まないように、『適切な情報先の選定』は外してはいけないポイントの一つです。Instagramでバズった投稿をLinked inにそのまま転用してもバズらないのと同じですね。
例)エンジニア採用における求人メディア
Wantedly、Green、Forkwell、Findy、転職ドラフト、etc. と、このように多数存在します。それぞれのメディア毎の特性も同時にあるため、自分の会社はどこであれば戦えるのかを把握した上で、情報の出し先を決めていく必要があります。
ですので、以下のように比較が成立します。
1-2. 採用マーケと "〇〇" の「相性」
なぜ、「スタートアップは ❌ 」なのかについて説明いたします。
スタートアップHR業界トップクラスの方達の一定数が、「KPI設定をしてもいいけど、採用マーケとKPIの相性が良くない」と考えて、外部にも発信していることはご存知でしょうか?
このように言われている理由を、過去〜現在で採用マーケコンテンツの視点から比較すると
採用マーケコンテンツは本質的に何を行なっているかというと
と考えています。
「KPI設定して検証した方が成果出るよね?」と思われるかもしれません。この理由はこう説明できるはずです。
ですが、求職者は応募/入社の意思決定する時には必ず比較をされています。求職者がもっとも比較するデータは何かというと「給与」です。
思い出してみてください。給与条件の比較で負けていても、他の魅力を伝えているから応募/入社の意思決定をして頂いているはずです。
(応募数UPしても採用できなければ意味はないですが…)
もう一つ、あります。
採用マーケのファネルで、認知施策は一番上に置かれます。(👇ファネル)
よくよく考えると、このファネルの戦略でスタートアップは勝てないんです。理由は、大量の資金を持っている企業に「認知」で勝てないから。
国内でいうとLINEさん、Paypayさん、メルカリさんと認知で勝てるかというと、ほとんどのスタートアップが勝てないのではないでしょうか。
※しかも3社様のいずれもレベルの高い採用マーケを行なっています。
ですが、「認知が高い企業」と比較されても採用できている企業は存在します。
「認知が高い企業」に勝っている企業が何を行なっているか。それらの企業は必ずと言っていいほど、以下のキラーワードを持っています。
「え?本当にこれだけなの?」と思われるかもしれません。ですが、採用マーケにおいてはこれだけなんです。
1-3. 結論:採用マーケ=差別化
そうすると、スタートアップの採用マーケティングは以下のように定義する方が正しいのではと考えています。
スタートアップ戦略に知見のある方は思い出してみてください。これってスタートアップの事業/経営戦略と似ていませんか?その他大勢ではなく、ペルソナに対してだけにフィットするアプローチする考え方。「企業の科学」でも紹介されているあの考え方です。
つまり、大手企業が資本を使い認知で差別化をしている戦場に、認知獲得を目的に飛び込んだところで失敗する可能性が高いんです。
このように考えていくと、認知獲得を基準としたKPI設定に対して、第一線クラスの方達が「違和感を感じている」のも納得できます。KPI設定の前にやるべきことがあることを既に知っているからです。
そのやるべきことが、『差別化』だと考えています。
KPI設定は自社が勝てる場所を知ってから、自社がフィットする場所が分かってからでも十分間に合います。
また、、認知を獲得して応募者が増えても見当違いの方が応募していては意味がありませんし、採用ペルソナ通りの方が応募してきたのに採用できなければ意味がありません。マーケ領域だけではなく、その後の選考領域も含めてカバーできるのが差別化だと考えています。
一旦、ここまでポイントをまとめておきます。
2. どうやって差別化をするのか
ということで、採用マーケに必ず必要なのは、差別化であると結論づけました。
差別化を行うための手法ですが、多くの方が書いてきた記事に要約されていますので、今回は概要だけ記載していきます。
採用マーケティングの原則として
誰に(Who)、何を(What)、どうやって(How)
の3つを設定する必要があります。ですが、1年前に、「5W1H」で考えた方が良いという結論に至っています。
2-1. ペルソナの設定
まず、誰に(Who)の決定ですが、シンプルに採用ペルソナの設定を行います。
2-2. Message
次に、何を(What)を決定するということはメッセージを決定すると言うことになります。このメッセージ決定を『 Message 』と呼んでいます。
少し噛み砕いて説明すると、図星を突かれた時の言葉は強く残ると思います。その「本当はやりたいと思っている心」を突き動かすような言葉を作るのが『 Message 』です。
『 Insight 』について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。※ 過去在籍していた企業に入社直後に書いたブログです🙇♂️
3. 最後に
いかがでしたか?
こんな情報を毎月発信していますので、気軽にフォロー/ご質問ください!
採用マーケにおける「認知獲得施策」についてまとめ始めています。楽しみにしてお待ちください。
採用マーケティングの御支援を実施しています。ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡をいただければうれしく思います。採用状況を鑑みて、無料でカウンセリング・商談も実施しておりますので、よろしくお願いいたします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?