20240206(05)

昼頃、まだ開き切らない寝起きの目を凝らして窓の外をみると雨ではない何かが降っており、雪だと認識するまで数秒要した。眺めて数秒、そういえば5日は雪が降る予報だったと思い出して、今日が5日であることに気づく。また布団に戻ってあたたかそうな彼の布団に潜り込み「雪降ってるわ」と言うと、彼が北陸の出身であると思い出す。

彼を見送ってから、布団を出たのが数時間後の夕方。湯を出すために元栓を開けに玄関に向かうとガラスの向こうがいつもと違って青白くて、ドアを開けなくても雪が積もっているとわかった。踏むと3センチほど沈む。湯で手を洗って顔を洗ってしているときは束の間あたたまるけど、それ以外は寒い、あまりに寒い。エアコンをつけてもその先から冷える。何をどうしても寒かった。

コーヒーを淹れる。最近ペーパードリップを始めた。
おなかが空いたけど洗い物をする気にも、洗い物はしたにしても料理をする気が起きなくて、勇気を出してコンビニへ向かった。(徒歩3分)(も、かからない)

玄関を出てコンビニへ着くまでローファーで雪を踏む。5センチほど沈む。横断歩道は一日中車が行き来していて、ほとんど氷の塊だった。信号が点滅を過ぎて赤になったのに転びそうで走れなかった。
昼みたときよりも積もっていた。車道と歩道ををわける段差も、なんかちょっとぼこっとした起伏も雪で均されていて、世界がひとつになったような気持ちになった。電線や建物の輪郭、そういういつもは視界に入る線が降る雪のおかげで不明瞭なことも助長した。

最近『ブラッシュアップライフ』を観終えた。観始めたときに違和感があったけど、それの正体は当たり前のように世界がひとつでないこと、私の理解力ではパラレルワールドだけで説明がつかなくていまだにモヤモヤする。こうして言葉にしてみると「世界がひとつではない」という言葉の曖昧さがある。

数日前は餃子を包んで焼いた。京都でよく行った餃子屋さんを思い出して、やっぱり商品として餃子を提供するのはすごいことなんだと思いながら、しかし私は餃子を焼くのがとても上手だと気づいた。本当に上手だった。ビールを飲みながら
ごはんをかきこみ、はふはふ言いながら餃子を食べた。「おいしくて幸せ」と、実際に口に出した。恋人には「よかったねえ」と言われた。

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