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身内が亡くなる時は必ず来るので決して他人事ではないことについて

お盆もおわりました。
久しぶりにふるさとへ帰省した方、家族と再会した方も多いかと思います。
特に、この時期は自分のルーツや家族のことに思いを馳せる機会もおおくなります。
少し前に書きかけていた記事ですが、ようやくまとめました。

5年前に養父を、2年前に実母、養母 を相次いで見送りました。
その死後の手続きに関して経験したことをまとめておきます。

と、いうのも下記の文春オンラインの森永卓郎さんの記事を読んで、あらためて記録しておかなくては、と思い返したからです。

養父、実母、養母の前に、実父は48年前、長兄は7年前に亡くしていますが、実父の時は私がまだ高校生だったため、実母と長兄が、長兄の時は長兄の家族が、それぞれそうした諸々を行ってくれていました。

死後の手続きの前に、老いていく親たちの様々な問題についても記録を残しておきたいのですが、それはまたの機会に。

銀行の貸金庫

銀行に関しては、私の場合も上の森永卓郎さんの記事と似た経験があります。

養父は遺言書や土地の権利書などを取引銀行の貸金庫(の簡易版の「セーフティーケース」という名称のものに預けていました。

そのセーフティーケースというものがなくなる、という案内があり、貸金庫までは必要ないので、解約しよう、ということになったのだと思います。
解約するには本人にきてもらう必要がある、とのこと。
認知症も進んでいましたが、まだ外出もできる状態ではありましたので、妻と二人、入居している施設から連れ出し、銀行へ行き、無事に解約することができました。

これは、今から思うとラッキーでした。
死後であれば、もっと苦労したでしょう。

何も話してこなかったこと、何も知らなかったことを痛感した養父の死

婿と婿養子って、全く意識はしてこなかったのですが、私は婿養子でした。
結婚前に一旦、相手方の養子になり、その上で結婚。
私にとって妻の両親は養父、養母、となります。

そのため、父が亡くなったあとでの手続きは割とスムーズに自分が行えました。

しかし、妻の家の歴史はなんとなく聞いてはいましたが、養父がそれまで過ごしてきた歴史の詳細までは把握せず。

戸籍謄本の取得に四苦八苦

そこで、最初に直面したのが戸籍謄本の取得でした。

養父は技術系のサラリーマン。転勤も何度か重ねています。
その度に本籍を移していました。
もちろん、私の妻も子どもの頃は転校して、ということはわかっていても、本籍のことまでは知る由もなし。

出生からのすべての戸籍を取得するのは苦労しましたが、勉強になりました。
詳しい経緯は下記のブログにまとめてあります。よろしければご覧ください。

遺言書の検認

養父の残した遺言書は自分で作成したもの。正式な名称でいうと「自筆証書遺言」というものでした。
そのためその有効性を得るには家庭裁判所で「検認」という手続きを踏まねばなりませんでした。
相続関係が複雑ではなく(相続人は養母と私たち夫婦と義姉)、必要な書類の手配も少なくてすみました。が、それなりにいろいろと調べ結構な労力はいりました。

こちらも詳しい経緯は下記のブログにまとめてあります。

法定相続情報一覧図の作成

話しは前後しますが、遺言書の検認について最初に裁判所に電話問い合わせした時に「法定相続情報一覧図」を作成しておくとよいですよ、と教えて頂いて(これは良い人にあたったのだと思います)。
で、教えて頂いた法務局に電話をしたら「自分で作成するんですか?」みたいな対応で、却ってやる気になり自分で作成しました。
フォーマットは法務局サイトからダウンロードできます。
「Excel使えてよかった!」って思いました。

まとめ

養父が亡くなった時の経験があり、実母、養母の時は割と落ち着いて処理することができました。
悲しいことですが、やらなければならないことですので、父母たちの愛だと思いました。

同世代のみなさんには、子どもたちが困らないようにしっかりと記録を残し手おくことを強くおすすめします。

子ども世代のみなさんには、存命の先の代がいるうちに聞いておくこと、あるいは、記録を残すようにすすめましょう。
ご自身で記録をできないようであれば、ぜひみなさんが折りに触れ話しを聞き、まとめてあげてください。

私は今もまだ、実母や養父母の残したものの整理を進めています。
懐かしい写真屋、父母の青春時代の写真をみるたびに、もっと聞いておくべきだった、と後悔する日々です。

父母が生きた証は残しておきたい。
歴史をつくるのは一部の政治家などではなく、市井で生きてきた父母や祖父母たちであり、今生きている私たち。
一人一人が歴史の主体なのですから、記憶と記録にとどめておきたいと思います。



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