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日常は100円で非日常へと

恐らく社会人のほぼ全てが一度は陥ってしまう思考。

毎日毎日同じことの繰り返しでつまらない

この閉塞感を打破するために人は余暇の時間を楽しむ趣味を探したりするのだ。しかし、このエンドレスリピートな
日常そのものの中にも、見ようによっては非日常とも呼べる新しい出会いが眠っているのだ。

鬼ころし

おそらくどこのスーパーでも購入できる紙パック入りの日本酒である。容量は180ml、つまり一合である。そして金額はなんと98円。

居酒屋で日本酒を一合注文して100円でおつりが来るということは100割あり得ないだろうことを考えるとこのコストパフォーマンスは異常である。
しかし、同時にこの鬼ころしという酒。酒のみが路上でストローを突き刺しちゅーちゅーと飲んでいる、味はよくない、不味いといった不のイメージが多いというのも現実。安かろう悪かろうという真理は果たしてこの日本酒にも当てはまるのか?


結論から言うと、否である。鬼ころし、侮りがたし。

香りはそこまで強くないものの、口に含んだ瞬間から感じるフルーティーな風味。喉を通る際の仄かな辛味。もちろん、この日本酒よりも上等な日本酒は至るところに存在するだろう。しかし、コストパフォーマンスという点において鬼ころしを上回るものは存在しないのではないかと思わせるほど、完成された飲料である。

いわゆるコロナ禍というものが落ち着きの兆しを見せ始めた昨今、居酒屋での楽しい一時を過ごす人たちも増え始めてきただろう。

しかし、その杯酒解怨の選択肢のひとつに、この破格の日本酒を相棒に自宅でのゆったりとした時間を過ごすというものを加えるのもよいものだろう。


そう、日常というものは100円で新しい世界へと進化させることができるのだ。


鬼ころしうめえ

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