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30.ウワブレーション

信仰度★★★☆☆

私は麻雀とかカードゲームなどの運要素のある対戦ゲームが好きです。

こうしたゲームに興じていると、ものすごく勝てる時と、ものすごく負ける時が交互にやって来ます。いわゆる上振れ/下振れというやつです。

上振れの時はなにをやっても勝てると感じます。少々強気でいってもうまいこといきます。
逆に下振れ中はなにをやってもダメです。やることなすこと裏目裏目です。

人生の上振れと下振れ その原因

人生山あり谷あり

恐ろしく使い古された言葉ですが、真理です。

人間の一生というスパンで考えても、1日単位で考えても、山(上振れ、調子の良い時)と谷(下振れ、調子の悪い時)は確実に存在します。

天理教には「蒔いたる種は皆生える」という原典のお言葉があります。

自分にとって都合の良いことが起きるのも、反対に都合の悪いことが起きるのも、それはかつて蒔いた良い種/悪い種が、旬が到来して芽が生え、良い実/悪い実として現れてくるものだと解釈されます。

種=原因、実=結果の比喩です。

ですから上振れも下振れも、かつて蒔いた種が、旬が来て一斉に芽吹いてるのと同じものであり、一つの必然性をもって私たちに差し迫ってくるものであります。

そして、良い種ばかりを蒔いている人間も、悪い種ばかりを蒔いている人間もいません。

そのため、上振れも下振れも程度の差はあれ誰にも一度は訪れます。

この話は天理教で語られる「いんねんの教理」の前提部分です。大切なのは、なぜそういう仕組みになっているかということですが、そこには、神と人との親子関係の話題に踏み込む必要があります。少し話が拡散しそうなので、今はこのくらいに留めます。またいずれ。

上振れ時の留意事項

今回はひとまず「上振れ」が起きた場合の留意点を拾って行きたいと思います。

上振れの時、それはかつて蒔いた良い種が一斉に生えた状態です。

何をしてもうまくいくので、多少強気にもなりますが、かえって心も緩みやすく悪い種を蒔きやすい時でもあります。

すなわち、儲けに目が眩んで、さらに無理な儲けをはかったり、周りから賞賛される経験に味をしめて、必要以上に鼻を高く伸ばして偉ぶったり、といったことが起きやすいです。

これらは、欲や高慢といって、神さまのおきらいな心です。すなわち悪い種を一つ蒔くことになり、次に来る下振れを深めてしまいます。

では、どうすれば良いのでしょうか。
それは上振れの時こそ、分配する心、謙虚な心、周りへ感謝を伝える心を持つということです。一つの成功を自分だけのものにしないということです。

例えば人を使う立場であれば、給料を上げる。協働した人間がいるのなら、お前のおかげと褒めたたえ、その功績を周りに吹聴する。一家の家計を支えているのであれば、家族に日頃のお礼を言う。離れた親に親孝行。

そうやってあなたのおかげ、あなたのおかげと分け前を分配し、周りに感謝する心が良い種となって、次の下振れを小さくしたり、平坦な道が底上げされたりする良き種となります。

良きウワブレーションを。

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しばし潜ります。また浮かんできます。

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