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Youtubeでゲーム配信を5か月続けてみてわかったこと

 2023年2月、私はYoutubeのチャンネルを開設した。ジャンルはゲーム配信だ。声が悪いので実況はせず、垂れ流しかテロップのみの動画である。
 6月までの5ヵ月で、100本以上の動画を配信した。最初は、私が最も好きなゲームである『ドラゴンクエスト5』の動画。できるだけ小説を再現するという企画で、こちらは30本のシリーズとなった。最高再生回数は現時点で209回である。
 次に『ドラゴンクエスト6』をスライム3匹でクリアするという企画。職業や装備品の重複も禁止するなどの縛りも追加している。11本の動画にまとめており、最高再生回数は433回で、これは私のチャンネルにおける最高記録である。
『ドラクエ6』と同時に『クロノ・クロスHDリマスター』の無編集配信にも着手した。編集を要する動画は投稿まで時間がかかるため、その間を埋めるために始めたのだ。こちらは69本の動画、最高再生回数は362回となっている。
『ドラクエ6』を終えた後は『クロノ・クロス』をメインに、サブとして『ドラゴンクエスト3』を開始した。全ての敵から盗賊の盗むで盗まないと先に進めないという企画で、現在5本目を投稿したところである。『クロノ・クロス』が終わったので、今はこのシリーズを進めているところだが、今のところ全く人気がない。
 これが、5ヵ月間の大体のあらましである。そして結果は、チャンネル登録者数が14人、総再生回数は8,510回となった。実況なしにしては、予想以上の成果だと感じている。いやいや少ないだろ、と思われるかもしれないが、実況ありで、しかも女性で声もかわいいのに、ほとんどの動画が0回~1桁という方もいる中で、有難い数字だと思っている。
 
 さて、そんな5ヵ月を経て、私は他のことが全くできていないことに気づいてしまった。配信は楽しく、充実感もあるが、元々多方面にやりたいことがある私にとっては、一つのことだけしかできないということは、芳しくない事態であった。現に、あれだけ気合いを入れて始めたこのnoteさえ、更新することができていないのだ。
 一つのことに定めて、ずっと続ける。それが一番の近道であることは分かっている。しかし、私には合わない。色々なことに興味を持ってしまう、そして手を出してしまう。結果何らかの実を結ぶ前にそれぞれの感情や活動が薄れていってしまう。
 しかも、私は「それはそれでいい」と思えない、面倒な人間だ。その時一番やりたいことを全力で楽しんでいるならいいじゃないか、と言う考え方もあるかもしれないが、私はそうは思えない人間なのだ。色々な活動をしっかり続けて、何らかの成果を感じたい。そのため、一つのことがいくら充実していても、気づいてしまった後は、もう熱中はできないのだ。創作活動をし、読書をし、noteも書いて、ブログも書いて、もちろん月々の給料をいただく本業も疎かにせず、将来のための勉強もして、美味しいお店も探して、Youtube配信もしたいのだ。欲張りと言われるだろうが、これでも絞っている。「自分はYoutubeだけで行くんだ!」と決めて活動している方が羨ましくもあるが、残念ながら私はそのようになれそうもない。
 そうなると、これまで全ての時間を割いてきたYoutubeの時間を減らすしかない。仕事を終えて帰ってからの余暇時間は平均3時間。そのほとんどはYoutubeの撮影・編集・配信に充ててきたが、もうそれはできない。
 そんな中で、ネットで更新頻度について調べていると、ありがたい記事を見つけた。人は自分に都合の良い記事を見つけるものだ。そこには、週に1度でもいいからとにかく続けろ、と書いてあった。そうか、週1でもいいんだ。と私はすぐにその気になった。それから、最低週に1回、できるだけ3日に1回の投稿を目指すことにした。これなら無理なく、他の活動にも時間を割きながら、配信ができそうな気がした。
 しかし、やってみると、なかなか難しい。まずは「配信に関することは1日1時間」というルールを決めた。今日は撮影、明日は編集。編集は1時間では終わらないので、次の日も編集。やっと終わってエンコードだが、それにも1時間以上かかる。それを待って、ようやく投稿ができる。
 エンコード中は他のことができるが、最初はそれもうまく行かなかった。何となく掃除をしたり、テレビを観てしまったりするのだ。
その理由は、エンコード中はパソコンで他の作業ができないためである。正確にはできなくはないのだろうが、エンコードは高負荷のため、やらないほうがいい、と思っている。
 幸い、そのグダグダな状況からはすぐに脱却することができた。方策としてはありきたりだが、全てをタスク化してみたのである。
 例えば、この記事は7月15日までに投稿する、と少し前にエクセルのタスクリストに追加した。「期限」の他に「着手」「完了」の列があり、今この原稿を書いているので「着手」に7月14日と入る。明日までに投稿できれば「完了」にも日付が入るというわけだ。
 他も同様で、ブログの更新、撮り溜めたビデオのダビング、〇〇について調べる、〇〇を買う、〇〇について考える、〇〇について記録する、など何でもタスクにする。
 もちろんYoutubeも同様で、今日までに「ドラクエ3」の一定範囲までの撮影を終えることになっているし(難航中だが)、16日には次の動画を投稿する予定になっている。
 この方法をずっと続けられるかはまだわからないが、今のところうまくいっている。他のやるべきことも可視化できることと、期限を決めることで優先順位が自動的に決まるので、私のような色々やることがあって困る人には良いかもしれない。欠点は、パソコンを開かなければ見えないことだろうか。印刷しておけば良いのだろうが、まだそこまでは試していない。また、期限の決め方がなかなか難しいことも挙げられる。あまりタイトでは飽和してしまうし、あまり余裕を持たせてもダラダラして、夏休み最終日に慌てて宿題をする小学生のようになってしまいそうだ。ともかく色々と試しながら、前に進むしかない。
 
 さて、3日に1回ペースでの投稿を決めたものの、ゲームの進行を止めないことは意識するようにしている。というのも、撮り溜めた素材があったとしても、ずっと編集が続いてゲーム自体が進まないと、モチベーションが下がってしまう。『クロノ・クロス』では休みの日に数本撮り溜めて、平日に1本ずつ配信していたことがある。無編集のため楽だったが、下手をすれば何日もコントローラーを握っていないこともあった。そのような状態では、いざ再開(続きを撮影)しようという段階になっても、なかなかエンジンがかからないことを実感した。
 そのため、今は1日1時間は必ず進行(撮影)しようと決めている。余暇時間が3時間あるとして、1時間は進行、タスクの優先順位に従って、残りの2時間を活動する。それば執筆だったりする時もあれば、動画の編集だったりもする。読書の時もあるし、調べものをする場合もある。そうやってタスクが埋まっていくのは、なかなかに気分が良い。
 小学生の頃に親に言われた「ゲームは1日1時間!」という理不尽なルールを、今は自分に課している。あの頃はとにかくゲームをプレイすることが楽しかったが、今は「形」に残すことが楽しい。子どもの頃のように純粋に楽しめているとは言えないかもしれないが、種類は違えど「楽しい」ことは変わりない。
 あの頃は「大人になったら、好きなだけゲームをするんだ!」と決意していた。大丈夫。その夢は大学生の時に叶うから。1日17時間プレイして、寝ても頭の中でBGMが流れるから。
 大丈夫。今では1時間すらままならないこともあるが、私は、大人になってもゲームを楽しんでいる。

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