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ベネフィット・ワン買収騒動で思う福利厚生業界って何?

この報道でベネフィット・ワンという会社を知った人もいるだろう。そもそもベネフィット・ワンとは何をやっている会社なのか?

いわゆる福利厚生代行サービスを提供している。

では福利厚生の代行とは何か?背景から説明する。
ベネフィット・ワンの設立は1996年。1991年にバブルが崩壊してから緩やかに経済が回復している状況。
企業は無駄なコストを削減し資本効率を高めようとしていた。

2000年度末に保養所等を所有する健康保険組合は682組合あったのに対し、2018年度末の調査では279組合(403組合減)と半分以下に減っている。

保養所は従業員及び家族の保養施設として企業・及び健康保険組合が割安な利用料で提供していたが、営利目的ではないためほとんど赤字運営だった。

そのため廃止が進んだわけだが、労働組合が力を持つ日本で単純にコスト削減のために廃止します。ということが通らない。
廃止するということは、そこにかかっていた原資、従業員が享受していた受益を別の施策で提供してください、となる。

そのような背景の中で福利厚生代行サービスは生まれた。

今までは保養所を企業自身が提供していが、今後は代行業者が保養所、並びに一般の宿泊施設を従業員に割安で提供するというスキーム。

企業のニーズと合致したサービスは拡大を続けていく。

当然同業他社はいるわけで、代表的な会社が5社あった。

上記にJTBベネフィット(ベネフィット・ワンが買収)を加えた5社。

元々は保養所の代替として始まったが、現在は健康、育児、介護、自己啓発、日常生活のあらゆるカテゴリを網羅しており、サービスを導入することで自社でカバーできていなかった福利厚生を充足することができる。

そのため大手企業での導入率は非常に高い。各カテゴリごとに特化したサービス提供会社は当然あるが、福利厚生代行サービスは全てを網羅する。

順調そのものに見える福利厚生代行サービス、そのトップのベネフィット・ワンを第一生命が買収することで今後業界はどのように変化をしていくのか?保険×福利厚生はどんな展開を見せるのか。

福利厚生業界の今後の展望はまた別の機会に記載をする。

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