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「マスクなんかいらない」

9月初旬のの暑くて雨でムシムシしてる時に、

つい、

『マスクなんか要らない』

と車のダッシュボードにマスクを放り投げ、軽い頭痛を感じながらそいつをぼぉ〜っと見ていた。
そうしたら何故か古い古い80年台の「コミック雑誌なんかいらない」という映画を思い出した。

内田裕也プロデュースで、ピンク映画がまだまだ元気があった頃の監督(滝田洋二郎監督)が撮った映画なんだけど、まだ髪が短かく黒かった頃の内田裕也はその頃からやっぱり中の人はあの”内田裕也”で、
何でも”ロッケンロール‼︎”で、
何だかやっぱり不思議なオッちゃんだった。
演者としてはどうしようもなく、お芝居と台詞まわしが今三歩くらいだったのが印象的だった。


因みに随分後のことになるが、後期の白髪ロングの怪しいおじいちゃんが、あの内田裕也だと認識するまでずいぶん時間がかかった…


閑話休題

「コミック雑誌なんかいらない」という映画の発想自体は非常に面白かったが、タイトルの通りマスコミを皮肉った物で、今風に言うと映像のコンテンツとしては特に映画でなくても良いのではないかという点と、内田裕也が自分自身を主演にキャスティングしたのがどうなんだろうと当時は感じた。
しかし時代背景が今と全く違うし、映像作品として発表する手段も限られていたあの時代では実験的でなかなか頑張ったなと思える。

その数年前に彼がプロデュースした「十階のモスキート」という映画は、映画らしいという意味では面白く見た遠い記憶が残っている。
警察官が「毎日毎日白い自転車でグルグルおまわりしたり、交番で立ちんぼやったり、毎日が閉塞してしまってつまんないから銀行強盗をする」ってストーリーが実に面白いではないか。
内田裕也の演技に関しては特にラストの口いっぱいに札束を頬張って連行されるシーンは秀逸であった。

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と言いながら世の中の色んな事が大きく変わり初めていた80年代前期を牽引した物として、どっちの映画も個人的に面白いなと思っています。

って、マスクを見ただけでホントにどうでもいい古い話を思い出してしまった。

自分の身を自分で防疫するために引き続きマスクはするが、色々な大きな動きを見ていると段々と”息苦しく”なってきたゾ。

『マスクなんかいらない』みんなそう思っている。
そして早くそうできる様、祈っている。
内田裕也みたいにみんなが暴れ出す前にね!

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