小説同人誌装丁2021
装丁を考えるのが好きな字書きのどうでもいい装丁語りです。今年も3冊しか発行できなかったな……(しかもそのうち二冊は再録)怠惰を改めたいです。
金インク
通称ボタニカル本。二人の平和な日々のお話がテーマだったので、お家の壁紙っぽくしたくて、エンボスPPのフォグを採用しました。背景は白っぽく見えますが、ペーパーテクスチャを使用しています。
お友達に見てもらったときに、リーフ柄が「観葉植物っぽい」と返ってきて、つ、伝わってる~~!!と嬉しくなりました。
エンボスPPかわいい~。文字と線が金インクのですが、このデータを作るのが非常に大変だった……!組み合わさった素材が使用出来ないので、ひとつひとつ配置し、色つきの花が被さっているところは白抜き、線が交差するところは削除、みたいな細かい調節が必要でした。4色カラー原稿においても金のところは白抜きしなきゃいけないし、凄まじく面倒で泣いた……
あ、あとベッドもしきい値で写真を抜いて、不要なところを消し消ししました。イラストが描けない弊害がここに……
扉は全部読めば意味がわかる仕様になってます。本当は内緒にしておきたいのですが、Photo shopを持っているのなら、Sketch Creator、とっても便利です。写真をいい感じに水彩アートにしてくれます。
もはや目次の意味を成さない目次。それぞれの章のテーマに沿った花を。本に花のしおりを挟むようなイメージで。
表2,3印刷
全然決まらなかった。全く決まらなくて、お友達に泣きついて「タイトルから先に決めたら?」と言われて決めたら芋づる式に表紙も決まりました。タイトルは物語で出てきたサティの曲をもじったものです。
ほわほわ部分とタイトルに銀インクを使用。
カラー表紙の方は白抜き、銀インクの方はこんな感じでデータ作ってます。合わせたときにほわほわ感がうまく発色してくれてよかった。
嫌がらせのような鮮やかピンク。表紙は清楚に、しかしそっとめくってみるとすけべ仕様、といじわるさが滲み出た装丁に。これがやりたかった!でも文字の配置すごく失敗したな……と反省。
扉は店のロゴをイメージしていますが、既存の素材の文字を変えただけです。
蛍光ピンク表紙
去年出した本に番外編を足した言わば再録です。色違い表紙にしようかと思ったのですが、「変えてもいいんじゃ?」と言われたので、ガラッと表紙を変更しました。
PP悩みました。文字が大きかったので細かいPPが良くて、前回使ったハートは不採用。スターダストはかわいいけど本文に合わず、クリスタルは文字の丸みとは合わなさそう。インフィニティは仕上がりがイメージできず。ベルベットは剥がれと汚れが心配。ということで、悩みに悩んだ結果、ミラーボールを採用。
「キス」と「イケメン」の文字を消したくて、試行錯誤しました。フリーハンドでぐしゃぐしゃに書いてみたり、バツのラインを引いてみたり。色々試して蛍光マーカーで消したような感じにしました。
原稿はこんな感じ。ぐしゃぐしゃ線にしようかと考えていたときに、黄色い部分を白抜きするだけだと文字が読みづらいと思ったので、100パー抜くのではなく、適度にピンクをのせることにしました。自然な感じにできて良かった。
表3。ハートが一個だけくっついてる。
せっかくなので、背表紙に文字を入れてみました。
3冊かー。本当はもうちょっと作りたいんですけどね。来年は文庫本に挑戦する予定です。せめて通算10冊は出したいな、という目標を掲げています。
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