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おすすめ度順・インド本5選+α

 旅行前には予習した方が、楽しめると思うんですよ。ムンバイ旅行前に読んだ本たち13冊をご紹介。5番目まではインド行く万人におすすめできる! 6番目からは私の趣味に合うけど万人にはおすすめできない本、とりあえず読んだ本など。でも私的には良い本たくさんだった・・・・・・。

1. 妹尾河童『河童が覗いたインド』新潮文庫
おすすめ度★★★★★
 これはインド行くなら絶対読むべき。河童さんは巻尺とスケッチブック片手にインド中を歩き回り、あちこちのサイズを測り、緻密なスケッチに起こし、現地の人との会話を書いている。普通の紀行文は文字と写真くらいしか伝える手段がないが、それでは生のインドからだいぶ遠ざかってしまう。ホテルの家具の配置や鉄道コンパートメントのサイズをいちいち測って、泥臭く仕上げた本書はインドの予習にもってこい。その河童さんですら、あとがきで「『インドという国は・・・・・・』などと、とても簡単には表現できません」と述べている。きっと謙虚で真面目な人なのだろう。河童さんほんまにすごい。

2. 田中洋次郎『新インド入門』白水社
おすすめ度★★★★
2019年に出たばかりの本で、統計情報からインドの実態を明らかにする。インドはとにかく人口が多すぎて、日本の感覚で考えるといろいろ狂ってることが数字として理解できる本。
例えば、ベジタリアン3億7,200万人、医師数世界2位、牛肉輸出世界1位(ヒンドゥー教は牛の屠殺禁止)
ちなみに総人口12億人、私が訪れたムンバイがあるマハーシュートラ州だけで2億超。
筆者のインド通いの経験談も豊富に述べられていて予習に最適。

3. 天竺奇譚『いちばんわかりやすいインド神話』じっぴコンパクト新書
おすすめ度★★★★
ヒンドゥー寺院や遺跡に行く人は読んだ方がいい。インド神話は日本神話並みに分かりにくく、1つの神様が複数形態に変化したり、夫婦喧嘩したり、天変地異起こしたりする。日本の神様はあまり彫刻にはなっていないけど、インドの神様はたくさん彫られたり描かれたりしており、この持ち物はこの神様、この動物を従えているのはこの神様、というシンボルが明確なので(この点は日本の仏像と似ている)どの神様かわかると寺院や遺跡巡りの楽しさ倍増。漫画ちっくなイラストで神々が解説されているので頭に入ってきやすい。

4. 中谷美紀『インド旅行記1〜3』幻冬舎文庫
おすすめ度★★★
いわずと知れた俳優・中谷美紀が『嫌われ松子の一生』撮影終了後、疲れ果ててなぜかインドにたどり着き、その後数度訪問を繰り返すに至った旅行記。女一人旅なので旅行社にスケジュールを組んでもらい、各観光地でガイドとドライバーをつける贅沢旅行。でも贅沢旅行ならではのしんどさも滲み出ており、旅行社に手配してもらうと過密スケジュールになってしまい(あちこちでお金落としてもらうため)体力的にとても厳しそうなのと、ガイドのインド人英語に付き合わされて時々うんざりしているのが伝わって来る。私は耐えられなさそうなので、やはりインドであっても個人手配で旅する方が良いかなと思う。

5. 藤原新也『印度放浪』朝日文庫
おすすめ度★★★
生々しい写真とエッセイで、インドを炙り出す。さすが写真家、写真から伝わってくるものが多い。

6. 横尾忠則『インドへ』文春文庫
おすすめ度★★
個人的には重要度高いけど、あまりに古すぎて参考にはならない。でも三島由紀夫の言葉
「インドには、人それぞれに行く時期がかならず自然に訪れる」
は名言。

7. さくら剛『インドなんてもう絶対に行くかボケ!』幻冬舎文庫
おすすめ度★★
こういうインド体験する人もいるんだな、と知るためには読んでよかったかも。

8. リジー・コリンガム作、東郷えりか訳『インドカレー伝』河出書房新社
おすすめ度★★
狂ったようにインド料理屋さんを食べ歩いていた頃、神保町の古本屋で出会った本。カレーの歴史について学べる「へぇ〜」が多い1冊。例えば、インドにスパイスが入ったのは案外最近(15-16世紀)。

9. 地球の歩き方編集部『地球の歩き方D28インド2018~2019年版』ダイヤモンド
おすすめ度★★
まぁ、旅行行くなら買うよね。重たいから持って行くか迷ったけど、持ってたらなんとなく安心。

10. ヴィディヤ・デヘージア作、宮治昭・平岡三保子訳『岩波世界の美術 インド美術』岩波書店
おすすめ度★
個人的には非常におすすめ度高いけど、インド美術の詳細知りたい人あまりいないですよね・・・・・・。岩アジャンタとエローラの予習には一番役立った。岩波世界の美術シリーズ、すごく充実してるので一式買い揃えたい。

11. ロビンドロナト・タゴール作、川名澄訳『迷い鳥』風媒社
おすすめ度★
タゴールは有名なインドの詩人。詩が好きな人はどうぞ。

12. カーリダーサ作、辻直四郎訳『シャクンタラー姫』岩波文庫
おすすめ度★
インド古典文学! プリミティブなインドの物語が現代日本語で読める。内容は子供向け絵本のような、お姫様の恋物語。個人的には好き。
 
13. 蝋山芳郎『インド・パキスタン現代史』岩波新書
おすすめ度★
歴史苦手人間なので難しかった。。。でも国境付近では未だ争っているのは事実。
実は仲良いのでは?! という記事もあるけど・・・・・・。

https://www.ganas.or.jp/20190625indiapakistan/

以上、インド本13冊のご紹介でした。いつかインドへ行く人の役に立てますように。

<<おわり>>


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