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【書き起こし】5/3米雇用統計セミナー「ナイショ話」

米雇用統計もそうですが、特に4月に入ってから為替相場全体がなかなか方向感が定まらない、どの通貨もなかなか方向感が見えにくいという展開になっています。

そこで、今回は金融情報会社である株式会社QUICKさんが毎月行っているアンケート調査をご紹介しようと思います。ちょうど新年度入りした4月分のものになりますが、「2019年度最も上昇する通貨」はどれでしょうと言うアンケート調査になります。

2019年度最も上昇する通貨

2019年度最も上昇する通貨はドルが37%で一番多かったのですが、円も35%でほぼ拮抗しています。ドルも円も強く、いかにもドル/円は動かないということが見てわかります。その他主要通貨はユーロ5%ポンドも8%豪ドル4%と軒並み10%未満です。上がると思っている人はほとんどいないという感じです。

2019年度最も下落する通貨

今度は下落する通貨も同じ形で聞いているのですが、2019年で一番下落しそうな通貨はやっぱりポンドが一番多かったです。

円が下落しそうと思っている人は非常に少ないです。ドルはこのところずっと強いので、13%の人がそろそろドルが下落するんじゃないの、と思っているように見て取れます。

ポンドは、英国の欧州連合(EU)離脱=Brexitの話もあってマーケットが完全に慣れ切っちゃったというのもありますが、Brexitが合意ありの離脱になっても、イギリス経済への何らかの悪影響が出ることは避けられないだろうという見方がやっぱり強いようです。

実際に企業が英国から欧州圏内、フランクフルトとかアムステルダムに移す動きも出ていますし、日本のホンダ自動車もイギリスから撤退するということも表明しています。やはり、合意して離脱したからイギリス経済は大丈夫というわけには行かないとの見方がアンケート結果に反映されていると思います。

主要通貨の間の強弱はなかなか見えにくいです。このような日本のプロの投資家の人たちのアンケート調査がご参考になればと思います。

(この【書き起こし】の元となったオンラインセミナーの全編は、録画動画にてこちらからご覧いただけます。)