
華麗なるギャツビー(2013年/アメリカ) 感想 パーティの場面ホント何度も観れる。
あの狂乱っぷり好き。
〘華麗なるギャツビー〙(THE GREAT GATSBY)
画像引用元:プライムビデオ https://www.amazon.co.jp
以下、一部にネタバレを含む感想記事です。
■ストーリー
好景気に沸く1920年代のニューヨークで、とても気の良い男性と出会った。
■内容
1920年代に執筆された原作小説は幾度となく舞台化やら映画化やら幾度となくされている名作であり、アメリカ文学におけるデファクトスタンダードを確立したような、そんな凄み溢れた作品を2013年にレオナルドディカプリオとトビ―マグワイアのダブル主演で映画化したのが本作です。
原作の年代的にもクラシックな印象を受けそうですが、この13年版の映画は凄まじく遊んだ上に現代化されていて面白いです。
■感想(ネタバレあり)
ギャツビー邸でパーティやってるシーンが何度観ても好きすぎて最早そこの為だけに観返してる気がします。
現代ナイズのさせ方が予想外すぎるというか、カメオ出演もしているJAY-Zが劇伴全般手掛けているところがホント見事にマッチしていて驚きます。
1920年代のアメリカを舞台にした作中でゴリゴリに現代音楽が使われまくってる面白さもそうなんですが、人間の楽しみ方というか盛り上がり方って今も昔も変わらんバカっぽさあるなっていう謎の視点でも楽しめます。
ストーリーは恋愛人間ドラマ+アメリカの栄枯盛衰を描くような内容なんですが、こちらも未だに通用する、というか普遍的なテーマだと改めて思います。
従軍の為に離れ離れになった女性と再会するも既にその女性には夫がいて、しかし諦めきれずになんとかアプローチし直す、そういう大人の略奪愛的なラインの物語なのに、その女性の為に5年間全てを賭けて身辺を磨きに磨いたジェイ・ギャツビーの中学生みたいな挙動のミスマッチ感が凄く好きです。ただそのピュアさが悲劇に繋がるわけですけど。
愛を追いつづけ、意中の女性であるデイジーにも同じくらいの愛を求めた結果、最後には悲劇が待ち受けるわけですが、前半の豪華絢爛な世界観と成金や資産家の人間的な繋がりに対する下心のような部分が、後半に進むにつれどんどん物語中の悲劇の結末に対して効いてきます。
誰もがコネと金の事を第一に考える上流階級の世界において、底辺から愛のパワーだけで這いあがったジェイがいかに特異な存在だったのか、語り部であるニックからも、作中の多くの登場人物のやりとりからもうかがえます。
デイジーが起こしたひき逃げの罪を被り、デイジーを護った結果ジェイは死亡した女性の夫に殺害されてしまうんですが、この辺りから本当に重いですよね。
ジェイの葬儀にはニック以外の誰も訪れない、返しきれないほどの恩があるはずのデイジーすら、それを無かったことにしてニックからの必死の打診も無視するという地獄。人間の冷たさがここに来て一気に表面化するのも凄いと思います。
■〆
個人評価:★★★★☆
パイプオルガンと奏者をDJとブースっぽく見せるのホント面白い。
ではまた。