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ザ・コンサルタント(2016年/アメリカ) ネタバレあり感想 普通に面白いけどちょいちょい物足りなさを感じる部分がある。


ベン・アフレックが真顔で人を倒しまくる映画。


『ザ・コンサルタント』

(The Accountant)

コンサルタント映画ポス

以下、ネタバレを含む感想記事です。



■ストーリー

高機能自閉症を持つ男が表ではストイックな会計士、裏では殺しもやる闇の会計士として活動する中、自分の命を狙ってきた何者かに報復を始める。


■感想

その圧倒的な計算能力を活かして昼はスーパー会計士として働く男が実は裏社会の悪人たちの会計事務も受け付けつつ、しかも非凡な戦闘能力を兼ね備えているという、スーパーヒーロー映画フォーマットを変則的に拗らせたようなスーパー人間の映画。

ベン・アフレック演じる主人公クリスチャン・ウルフは、数学に秀でた才能を持つ数々の偉人の名を騙りながら闇の仕事をこなすといった背景の元ストーリーが展開されました。

警察サイドがウルフの足取りを追う展開と、クリスチャン自身が何者かに狙われ、その報復の為に行動を開始するという2つのストーリーで構成されていて、ウルフ自身がどの程度闇の人間なのかは描写的にかなり割愛されていた印象です。

キャラクター設定的にそれなりに悪い事やっているはずなんですが、その悪人らしいシーンが少ない為に、単純なヒロイックさが突出している印象です。


リビングロボ社という急成長企業の使途不明金が発覚し、クリスチャンはその発見者である経理のデイナ(アン・ケンドリック)の若干の協力を受けこれを解明、その結果二人はリビングロボ社の社長から遠回しに命を狙われ、その命を受けた敵と戦う流れになりますが、この中盤辺りからの展開で会計士要素がほぼほぼ消滅して超人アクション映画へ変貌していくのが少し残念でした。もっと大企業の不正を抉る系の展開で擦る映画だと思ってたんですよね。



敵のボスは実の弟ブラクストン(ジョン・バーンサル)で、二人共軍属の父親から過酷な特殊訓練を幼いころから施されたバトルエリートです。

そんな二人が終盤で兄弟対決をするのでコマンドーよろしくな地獄の肉弾戦が待ち受けているのかと思いきや久しぶりの再会にそこそこ喜びを分かち合ってまさかの和解。

悪の親玉として満を持してクリスチャンの前にツラを見せに来た社長がスピーチを始めるも耳も貸さずノータイムでヘッドショットするクリスチャンの真顔が刺さる良シーン。悪役スピーチ強制キャンセルは笑うわ。

この終盤の展開、驚きや意外性がそれなりにあり楽しめるものの、あまりにもアッサリと終わりすぎて少し物足りなさを感じます。




■〆

個人評価:★★★☆☆

高機能自閉症の特徴を活かしたスーパー会計士としての見せ場の少なさと、父の訓練で得た特異な戦闘能力を雑魚相手にのみ行使する展開、どちらももう少しクリスチャンの活躍が抑え気味な印象で、総じて物足りなさを覚えました。

とはいえその設定を上手く活かしたストーリー構成だと思いますし普通に面白かったです。

感覚として、ヒットマンとかMGSみたいなゲームの、ストーリーモードのそれに覚える大味っぽさにちょっと近い様な気がします。

ではまた。


ではまた。


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