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PANAMAMANのお蔵出し~本郷・茗荷谷編

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都内の食べ歩きなどなど、徒然なるままに書き留めています。
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2020年6月の記事一覧

ネルドリップエグゼクティブ「TISE(タイズ)」本郷三丁目

タイズはコーヒーの店だ。間口は三メートルもないのではないか。本郷三丁目駅から春日通りを東に進む。本富士警察署を通り越してしばらく行ったところにあるのだが、注意していないと見過ごしてしまう、そんな外観だ。 知る人ぞ知るネルドリップコーヒーの店として、開店後、瞬く間に人気店に。店の影響か否かはわからないが、タイズの周辺では本格的なコーヒーショップやタピオカドリンクの店も進出してきた。 思わぬところで街の経済が動く東京では、ある種の、何かに選ばれたとしか言いようのない「お店」の

画になるとろろなっとう「信濃路」茗荷谷

インスタグラムをしていますか。ひと時に比べると、めっきりスマホで食べ物を撮ることも減ったように思う。ブームが一難去ったという感じだ。そういえば「映える」という言葉も使われなくなった。もう、インスタ映えのために飲食店で注文するなんて、かっこ悪いことになったのかもしれない。ほっとしますね。 美味しいものにかぎって、スマホをかざすのを忘れる、また、お店の人に嫌われたくないから撮影を控える…ゆえに、どうでもいい写真が増える…というデフレスパイラル。クラウドの中にはどうでもいい写真が

オレンジとチョコとアウトレット的ななにか「デカダンス ドュ ショコラ」茗荷谷店

チョコに目がない。夏でも冬でも、できるだけ冷やしてバリバリするくらいの奴をかみ砕くのが好きだ。最近のお菓子メーカーのチョコはハイクオリティ。中途半端な海外のチョコなど、砂糖が多すぎてカカオの香りを愉しめなかったり、油分が多すぎて胃もたれしたり…。ハイクオリティに慣れすぎてしまうのも舌が肥えすぎて大変だ。そして、こんなにおいしくて手軽に買えるお値段の日本菓子メーカーのチョコと張り合わねばならないのだから、チョコレート専門店なんていうのは何とも因果な商売だ。大変に違いない。 チ

お店の味をご自宅で「天鴻餃子房」本郷

本郷三丁目駅から東大に向かって歩いていくと、黄色い餃子店の看板に目が釘付けになる。これ、絶対美味しいやつですよねと言わんばかりの立て看板。ビルの階段を上ったところに入り口がある。テレビでも紹介されたということですが、テレビに出ていなくても間違いなく街の人気店だ。 こちらの名物と言えば、なんといっても黒豚餃子。普通の餃子よりもずっとずっと大きい。かりっと美しく色づいた焼餃子がうれしい。肉の餡自体は薄味なので、自分で酢やラー油を調合してたれを多めに作るのがコツ。大学近隣の餃子店

出会い・伝説・牛丼・納豆、「丼太郎」 茗荷谷

丼太郎というと、いろいろな意味で、伝説的な茗荷谷の牛丼店だ。 ご存じのない方に、概要だけご説明すると、80年代から90年代、つまり日本のバブル時代、その真っただ中に「牛丼太郎」という東京の牛丼店が、吉野家や松屋に追いつけ追い越せとばかりに店舗を急拡大した。本社は文京区。一時期は関東一円に店舗展開するまでに至ったが、結局バブルは崩壊。牛丼太郎もその影響を免れず、急拡大がかえって仇となり、営業を終了するに至った。しかし、当時の若い店員(たしか、拓殖大学のアルバイト店員等が中心)

ずっしり手作りの重み「Pan屋K’eat」茗荷谷

某有名チェーンのパン屋、駅ビルなどに出店し、店内で焼きたてパンを提供する、「あそこ」でバゲットや食パンを購入すると、確かにうまい。いい小麦を使って、きちんと手順を守って製造されていると思われる。 そして、いくつかの街のパン屋で、評判のものを購入しようとすると、なんとなく昔風のコッペパンだとか、オイリーな総菜パンだとかそれでも嬉しいラインアップが目白押し。高級パンと、街のパン屋さんは上手に共存して我々を楽しませてせてくれる。しかし、今回ご紹介するパン屋は、そうしたパン屋の「成