見出し画像

鉄道データで何が出来るのか考えてみた

はじめに

 最近、2歳の息子が鉄道にハマっています。電車が目の前を通れば「あっ」と100%の確率で指を差し、電車がよく見えるスポットに行けば軽く数十分動こうとしないくらいにはハマっています。

 で、ふと思いました。「鉄道×GISで何かできないか?」と。ということで、とりあえずデータの確認だけはしとこうと思い、国土数値情報の鉄道データを入手し見ていきます。要するに今回はデータを見て何ができるか考える回です。

 前提条件ですが、駅データや沿線データをあっちこっちから引っ張ってくるようなことは今回は想定しません。大変なので、、
※業務などではデータではなく目的が先行するはずなので、目的に対して最適な駅データを作成する行為は、寧ろするべきです。

国土数値情報の鉄道データの確認

鉄道データについて

 「鉄道 データ」のような検索をするとかなりの数がヒットします。鉄道は国の基盤でもあるので様々な会社がデータ提供しており、ESRIやゼンリンのようなGIS界隈では馴染み深い会社から無料のデータまで幅広く存在しています。

 この中で、無料かつ最新であり、信頼性が高いデータは、国土数値情報の鉄道データであると認識しています。2011年分のデータから毎年更新されていて、鉄道事業社の監督官庁と国土数値情報の提供元が国土交通省であるため、信頼度は担保されるという判断です。

データ確認

 それでは早速データを確認していきます。提供されているデータは2種類で「鉄道区間」データと「駅」データです。どちらもgeometry情報があり、地図にプロットできる形で提供されているので、Qgisで可視化してみます。

渋谷駅周辺の駅データ

 まず気づく点としては、どちらもライン型で提供されていることです。区間は要するに線路の部分ですので、ラインによる提供は納得感があります。ただGISをかじった身としては、駅については点データでの表現が一般的かつ直感的であると思います。ここで駅をラインで表すメリットとデメリットを整理していきます。

ライン型のメリット

  • 乗り換え駅の表現の正確性が高い

  • 線路と駅の位置の整合性が高い

ライン型のデメリット

  • ポイント型に比べて集計・分析の手間が発生する確率が高い

  • ターミナル駅の地図プロットが見にくい

 地図描画などでのメリットは大きいですが、集計・分析の面でデメリットがあるように思います。特に集計についてはライン×ラインの集計はあまり行われていません。バッファを生成したり、代表点を算出したり、どちらかのデータには何か一手間加えることがほとんどのケースです。

正直面倒なので、駅のPointデータとそれに整合する路線データも併せて提供して欲しい。。。

属性値

 GISのデータには多くの場合、属性値がついています。この駅データにもついているのでここで確認していきます。属性値が集計・分析できる内容を決定付けます。

データイメージ

詳細はリンクや画像を確認していただきたいですが、ざっくり駅名や沿線名、会社名やコードなどが付与されています。ここで個人的に大きいポイントは以下の4つです。

  • 乗り換え駅は推測できる

  • 駅間の移動の所要時間はわからない

  • 急行列車が止まるかなどの情報はない

  • 乗車賃の情報はない

 乗り換え駅はグループコードから推測できると考えています。またジオメトリの近さからも推測できるので、角度の高い推測ができるはずです。
 下の3点は個人的に欲しい属性です。出来ることの幅が劇的に変わるので是非掲載して欲しいです!
有償データにはほぼ100%この辺の属性は付与されているので、お金を出せってことなんですかね。。

では何が出来るのか?

やりたかったこと

 これまでの議論を踏まえ何が出来るのか考えていきますが、まず本当はやりたかったものの、このデータでは出来ないことを述べます。

 それは、アクセシビリティに関することです。「電車が映える駅の効率的な移動」みたいなテーマをやってみたかったのですが、このデータだけでは乗車賃も急行待ちの時間の目安なども分からないので断念します。
 余談ですが、酒好きとしては、渋谷や歌舞伎町へのアクセスの良さランキングを、1都3県内の駅を対象にラまとめてみたかったですが、これも一旦やらないことにします。

出来そうなこととやってみること

 どんなことが出来そうか考えてみます。駅・沿線については本当に基本的な情報しかないです。なので、別のデータを組み合わせることを考えます。例えば人口などを駅単位で集計したり、各地域に対して駅と道路を組み合わせて駅へのアクセシビリティを測るなどは可能です。
 で、実際何をやってみるかです。とりあえず各沿線と人口データを組み合わせて、沿線のポテンシャルを見ていこうかと思います。あまり広がりすぎても面倒くさいので集計対象の想定は1都3県で、細かい定義や条件はおいおい考えることにします。

終わりに

 今回は国土数値情報の鉄道データを見てきました。見るだけでは勿体無いので、人口データと組み合わせて、分析・可視化をしてみようと思います。面白い結果が出たら嬉しいですが、どんな結果になっても一応まとめて投稿するつもりではいます。ただし、時期はいつになるか分かりませんが、、
(データは既にPostGISに入れたので、やる気はあります!)

今回も最後までありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?