「選択的夫婦別姓」制度にZ世代は賛成?反対?|CHAPTER2【前編】
当事者世代のホンネを探る
若い世代を中心に年々注目が高まる「選択的夫婦別姓 」。
2017年に内閣府が
18歳から70代以上に実施した世論調査※では、
選択的夫婦別氏(別姓)制度の法制化へ
賛成する人は42.5%でした。
今後、制度の当事者になり得る若者世代は
この制度についてどう考えているのでしょうか?
ここではトークセッションで
高校生の本音もヒアリングしながら、
制度に賛成の理由、反対の理由を
掘り下げて行きます。
「選択的夫婦別姓」制度ってなに?
選択的夫婦別姓制度とは、
結婚した夫婦が望む場合は、
それぞれが結婚前の姓(苗字)を
名乗ることを認める制度 のこと。
現在、日本人同士で結婚した場合は
夫婦どちらかが
姓を変えなくてはなりません(夫婦同姓制度)。
厚生労働省の統計によると、
結婚した夫婦の96%で
女性が姓を変えています。
TALK SESSION: 「選択的夫婦別姓」高校生はこう考える
「選択的夫婦別姓」制度について、
これまでの論点や各政党の主張、
海外での事例を確認してきた高校生5名。
一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN代表理事の
能條桃子さんをゲストに迎え、
意見交換会を実施しました。
制度の導入に
賛成?反対?自分ならどうする?
高校生の生の声を聞いてみましょう。
「選択的夫婦別姓」導入に賛成?反対?
事前アンケートの結果を見て、どう思う?
「選択制夫婦別姓」制度が導入された場合、自分ならどちらを選ぶ?
投票結果発表:選択的夫婦別姓制度の導入
Z世代は男女ともに8割以上が賛成
内閣府が18歳から70代以上に実施した
世論調査では、
選択的夫婦別氏(別姓)制度の法制化へ
賛成する人は42.5%。
しかし、学校総選挙プロジェクトの投票では、
その倍となる86.5%の若者が賛成。
その理由を紹介します。
Z世代「選択的夫婦別姓」制度に賛成の理由!
Z世代「選択的夫婦別姓」制度に反対の理由!
学校総選挙の見解:ハイブリッド型の価値観が特徴
多くのZ世代が、
結婚=家単位ではなく、
個人間の意思で選択・決定されるもの
と認識しています。
結婚によりキャリアが途切れたり、
アイデンティティを失ったりするのは
避けるべきと考えているようです。
自身が別姓を選ぶか否かは関係なく
賛成派の根底にあるのは、
(あらゆるケースにおいて)
選択肢はあったほうが良いという価値観 です。
社会制度や慣習といった外的要因により
生き方の選択肢が狭まることに対する嫌悪感も見て取れます。
一方で、家族の一体感を重視する傾向も現れていました。
制度導入への賛否はあれど、
「姓が違っても家族であることに変わりはない(賛成派)」
「結婚前の家族も大事(賛成派)」
「同姓であることで家族になったと感じる(反対派)」
「子どもと同じ姓であるべき(反対派)」
といったコメントからは、
個人主義的な考えではなく、
従来の家族観に近いものを持っているように思います。
多様な生き方が当たり前とされる時代に生まれたZ世代は、
個人を尊重する人生観と
伝統的な家族観を両立させた
ハイブリッド型の価値観が特徴 と言えるでしょう。
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