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『アウシュヴィッツの父と息子に』刊行

『アウシュヴィッツの父と息子に』(ジェレミー・ドロンフィールド、河出書房新社)が刊行されました。〈このミス〉で1位に輝いた『飛蝗の農場』(創元推理文庫)のドロンフィールドが、長い沈黙ののちにノンフィクション作家に転身して書いた長編作品です。父を追い、みずから志願してアウシュヴィッツに入所した若者にまつわる、驚くべき実話がもとになっています(原題は "The Boy Who Followed His Father into Auschwitz")。
 下のプレスリリースでは、わたしが企画を持ちこんだいきさつ、あらすじ、本文抜粋、目次などが紹介されています。

 訳者あとがきの全文をこちらで読むことができます。【10月1日追記】

 また、先日 YouTube で公開した動画「翻訳書の企画持ちこみ 成功のための5か条」では、『ロンドン・アイの謎』『オリンピア』といっしょに、この『アウシュヴィッツの父と息子に』の翻訳企画を提案したときのことを話しました。

『アウシュヴィッツの父と息子に』の刊行を記念して、トークイベントがふたつおこなわれます。

 まず、10月30日(水)の夜ジュンク堂池袋本店でトークイベント「奇才ジェレミー・ドロンフィールド著『アウシュヴィッツの父と息子に』刊行記念:フィクションとノンフィクション、どう読む?どう訳す?」が開催されます(オンライン&見逃し配信もあり)。対談のお相手はオモコロ編集長の原宿さん。原宿さんとは、今年5月におこなわれた『ストーナー』の刊行10周年イベントにつづいて、2度目の対談となります。
 この日は『アウシュヴィッツの父と息子に』と『飛蝗の農場』、さらには今年出た『いっしょに翻訳してみない?』(河出書房新社)の3冊に言及しつつ、フィクションとノンフィクションの文体や翻訳のちがいなどについて話します。当日は中学生レベルでじゅうぶん理解できるやさしい英文の翻訳演習なども考えていて、楽しい時間にするつもりです。

 つづいて、11月2日(土)の午後に朝日カルチャーセンター新宿教室で、『アウシュヴィッツの父と息子に』の担当編集者・渡辺史絵さん(河出書房新社)との対談「だから翻訳は面白い ノンフィクション翻訳の現場から」があります。
 この日は、『アウシュヴィッツの父と息子に』の刊行に至るまでの話を中心として、海外ノンフィクションの翻訳出版の現状について語り合います。10月のフランクフルト・ブックフェアの様子も報告していただき、いまどんなノンフィクション作品の企画が求められているのかなどもお話ししたいと考えています。



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