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2022年のテレビCM、好きな7本。

①サントリー ほろよい 「ほろよい飲んでなにしよう?」

ほろよいがどんな気分で生活者に飲まれたいか、どんな風に生活シーンに入っていきたいかを、今の時代感を掴みながら、若い人を振り向かせながら、表現されてて、とにかくかっこいい。
このCMですぐに売上がどうとかじゃなくて、まず商品と生活者とのコミュニケーションのキッカケ・接点になって、間違いなくほろよいが若物のためのモノになった感。

「大声で商品の良さを叫ぶような広告や、データに判断を委ねすぎた広告表現があふれる中で、世の中で一際目立たせ愛されるために、なるべく多くを語らずに、商品も最小限しか出さず、一歩引いた広告表現にしていきました。イラストで描き起こされた商品を広告に使用するアイデアも、今までにないお酒の広告の佇まいにもなったと思います」

担当アートディレクターの井本善之さんの言葉。
https://www.advertimes.com/20220221/article377420/


②キユーピー アオハタ まるごと果実「目の覚める味」

CMのどこを切り取っても美しい。音楽も。
この撮影のために石垣島の森に撮影に行ったり、
「フルーツには続きがある。」のコピーも、
自然、素材、フルーツへの敬意が30秒に詰め込まれてて好き。


③Apple iPhone 13 Pro「Detectives」

1カットだけで、ただ焦点を変えるだけで、
iPhone 13 Proのフォーカスの機能性も伝わるし、
ストーリーとしてもドキッとさせてて、
iPhoneがずっと訴求してる「iPhoneで映画撮れちゃう」みたいな話にも繋げられるし、気持ちいいシンプルさ。


④マクドナルド 「ピクルスのリレー」

マクドナルドFamily Brand Storyの第4弾。
最近すごく個人的に思うのは、マクドナルドって普段生活してるときは、存在としていい意味で軽くて、気軽で、ジャンキーな、でも、行きたくなる存在。
最近のFamily Brand Story シリーズ(ハッピーセット卒業式とか)は、きっとみんなが通ってきた経験を、うまくすくい上げて(企画のためにマクド社員とか顧客とかのヒアリングしてるらしい)、それをエモーショナルに、ちょっと重厚感を持たせてるから、変わらず気軽な存在なんだけど、自分の中の経験を呼び起こされて、ぐっと愛着を感じさせられて、ちょっと特別な存在になるというか、マクドナルドが自分のものになっていく感覚。

子役の子が目覚めるシーンは、
実際に寝てもらって、実際の寝起きを撮ってるらしい。どおりで自然で、そのシーン大好き。


⑤ダイワハウス かぞくの群像 #4 「青音」篇

昨年から密かに好きなシリーズ。

「今を生きる。」
急激に変化している今の時代の中で、
様々な家族がそれぞれのカタチで
誕生し、生活し、生きている。
そのひとつひとつの家族が、
日常の中で、
少しだけ“あたらしくなる”瞬間を描いていく。

https://www.daiwahouse.co.jp/ad/cm/kazoku_lp.html

いろいろな形の家族、住む人たちを、
ダイワハウスの家が包み込んでくれる、
そんな懐の広さを感じさせる読後感。
このシリーズの中でも、
この「青音」篇はとくに。


⑥サントリー 天然水 

ムービーとしてのこのCMももちろんいいんだけど、どちらかというと、このCMの商品カット、写真が結構衝撃で印象に残ってる。
「(写真とか映像の撮影って、誰が撮っても同じでは…?)」とか思ってた無知な邪心が消え去った。写真の与える影響の大きさをこの天然水の画で思い知った。


⑦マクドナルド マックシェイク® カルピス®
 「夏は、吸い込むものだ。」

コロナの息苦しさという時代性を、いやらしくなく、言葉に、映像に、綺麗に落とし込まれてて好き。

「まだ海は見えないけど、ふっと潮風が混じってくる瞬間。匂いに引っ張られて、夏の記憶が蘇ってくる。濃い緑の空気。雨上がりのアスファルトの匂い。夜風が運んでくる、誰かの花火の残り香。『夏は、吸い込むものだ。』というコピーは、きっとこの2年間の息苦しさが、書かせてくれたものだと思う。クライアントとチームが一丸となって、駆け抜けながらつくったあの濃い空気感もまた、何年後かに思い出す夏のワンシーンなんだろうなと思います」

catch クリエイティブディレクターの福部明浩
https://www.advertimes.com/20220621/article387314/



来年もいい広告にたくさん出会えますように。

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