見出し画像

ネコミュ障

よく犬派?猫派?というのがある。
自分は永らく犬を飼っていたので犬派という事になるだろが猫も大好きだ。だが猫には全くモテない。
たまに野良猫と出会い接触を試みようと近付いてみるがもれなく逃げられる。

何故だろう。触れ合いたいのに。
一度知り合いに話を聞いたら、犬を飼ってて匂いが付いてるからじゃない?と言われた。
なるほど確かにそうかもしれない。
だが犬猫両方飼ってる方もいる。
理由はきっとそれだけじゃないはずだ。
だから私行きましたよ、猫カフェに。

猫カフェ自体に行くのは実は4回目だ。
(何だ結構行ってるじゃん)
緊張気味に店内へ入り受付を済ませる。
扉を開けようと窓を覗くと既に数匹の猫がこちらを見ていた…カワイイ。
ソッと開けて中へ入る。猫達は逃げずにこちらを見上げている。
撫でようと手を伸ばしてみる…逃げられた。
大丈夫だ。まだ挫けてはいけない。こんなのは朝飯前だ。
するとスタッフのお姉さんからおやつのちゅ〜るが届けられた(受付で促されるまま頼んだ)
すると来るは来るは猫さん達。全員ではないが大体5匹程。我先にと手を伸ばす。
中には肩に乗ってくる者までいた。嬉しい。
とりあえず来た順に少しずつおやつを与えていく。
とても幸せな瞬間だったが、これはあくまで食べ物に釣られているだけなのである。
事実終わると見るや、全員引き上げていった。虚無感。

肩に乗ってきた子。終始積極的。

しばらくするとスタッフのお姉さんが声を掛けてくれたので、どうやって接すれば良いのかと聞いてみた。
やはりここはプロの意見に限る。
すると人差し指を猫の鼻あたりにやる事でちょっとした挨拶になるそうだ。
その後腰あたりを撫でてやると良いと。

近くにいた猫さんで実践してみる。
人差し指を鼻のあたりに…お、興味を持ってくれた。
よし、では撫でて…サササッ…ああ!逃げられた。
その後何匹か挑戦したがダメだった。
一瞬撫でるまでは良いがその先が難しい。
何なら猫によっては撫でたら噛んできた。
しかし甘噛み。本気ではないのはわかる。
だがあまりに避けられるのでいよいよ心が折れそうになる。
遠くで先にいたお客さん達は見事に手懐けているし尚更。
また別のスタッフさんが来たので撫でたら噛んだ事について聞いてみる。
何でも噛む行為に関しては別に怒っているわけでもないらしい。
さらにお姉さんはシッポの形によって喜びの具合がわかるそうだ。
しっぽをピンと立てている時は機嫌が良いらしい。
逆に激しく振っている場合は機嫌が悪いそうだ。
ただ思い返してみると撫でて噛んだ猫さんは激しく振ってはいなかった。
やはり怒ってはいなかったということか…?

とはいえダメな事ばかりではない。
お姉さんから遊び方を教えてもらった。
それは室内にある大きなハンモックのようなものの下部の裏側を手で動かすというもの(わかりにくい)
これが面白い程に喰いつく。
遠くにいた子達も沢山来るほどだ。

喰いつく
大いに喰いつく

多分何か生き物が蠢めいてるように見えるので
狩猟本能を掻き立てられたのだろう。
そこそこ長い時間遊んでくれた。
そしてひと通り遊び終わった後奇跡が起きた。
その中の1匹が撫でさせてくれたのだ。
しかも気持ち良さそうにしていた。
初めてちゃんと触れ合う事に成功したのだ。
自分の存在を認めてもらえたようで嬉しかった。

撫でさせてくれた子。優しい。

改めて猫さんは奥が深い生き物だ。
ウチでは永らく犬を飼っていたが、犬はより素直だ。
それと同じテンションで接しようとしたのがマズかった。
人それぞれ違うように動物もそれぞれ違うのだ。
当たり前な話だが、それがわかっただけでも良かった。

そろそろ帰宅しようとなり、お会計を済ませる時お姉さんから
「猫ちゃん達は何度か通い続ければ、顔を覚えて仲良くしてくれるようになりますよ〜」と言われた。
く…何だそれは何というアイドルグループですか。
そうか。だから猫カフェの需要が高いのかと実感した。
とはいえまた来ようと思った。

その帰り道、野良猫に出会ったので近づいたが見事に逃げられました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?