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戦力外通告2020:福永春吾(阪神)《プロ野球リポート》

個人的な感情が入っている文章になってしまう事をお許しください。

福永春吾投手は、
ドラフトで指名される苦労を知っているだけに、
活躍が見たかった選手の一人です。

金光大阪のエースから、野球の出来ない日々


金光大阪高校は、激戦の大阪でも強豪野球部の部類に入る。

その強豪・金光大阪高校で1年からベンチ入りし、1年秋からはエースナンバー1番を付け、将来を渇望されていた。

しかし、2年に入り二度の肘の疲労骨折。

投球が全く出来なくなったことをきっかけに、
当時野球部のなかった北海道・クラーク記念国際高校の高校に編入。

1年半ほど野球から離れてしまうこととなりました。

その間も野球のことを忘れることなく、何かにつけて野球が頭をよぎったと語っています。
じゃがいもを見て、ボールの縫い目が思い浮かぶほど。
それほど、野球への想いが強かったという事。

そんな福永投手がまたボールを握るきっかけになったのは、

当時、大阪桐蔭・藤浪晋太郎が甲子園連覇を成し遂げたシーンを見て、いても立ってもいられないほどの胸の高鳴りを感じたからだという。

「素直に、野球やりたいなぁ…って。なんで野球を諦めたんだろうと。まだ自分にもできるんじゃないか? って。そのとき、絶対にやってやろうと思いました」

後に語った福永投手は、ここから独立リーグを経てプロへの道を歩み始めた。


独立リーグでの躍動、NPBドラフト指名へ


高校卒業後、大阪の独立リーグチーム・06BULLSへトライアウトの末入団。

06BULLS、1年目の2013年から通算24試合 11勝4敗 防御率1.93 の好成績を残す。

2年目2014年は、9試合 2勝1敗 防御率1.50。
1年目程の成績は残せなかったものの、チャンピオンシップでは完投勝利。

2年間でポテンシャルの高さを発揮したものの、当時のリーグのレベルの低さからか、プロスカウトからの注目を浴びる事はなかった。


より高いレベルでのプレーを目的とし、
四国IL・徳島インディゴソックスのトライアウトを受験。
その後、リーグドラフトでの徳島への加入が決定した。

ラストチャンスと位置づけた徳島での挑戦が始まった。

徳島では1年目2015年から馬力のある所を見せた。
NPB入りに極めて近い独立リーグで、17試合 118回 6勝6敗 防御率2.44の好成績を上げ、最多奪三振のタイトルも獲得。

はじめてドラフト候補に浮上した。

しかし、この年の指名は無く諦めかけたそうだが、ドラフト指名漏れの悔しさをバネに、1年でプロ入り出来る身体に仕上げる決意をする。

更なる体力作りを進め、150キロを越えるパワーピッチャーに成長。
徳島2年目の2016年、チーム内でもエースとして活躍。
15試合 6勝6敗 防御率1.38で2年連続となる最多奪三振も記録。

2016年ドラフト会議で、阪神タイガースから6巡目指名を受けた。

大きな挫折、野球が出来ない苦しみから、
もう一度挑戦しての悲願のプロ入りだった。


ウエスタンリーグでの活躍も4年目オフに戦力外通告


プロ入り後、ウエスタンリーグで活躍を続けた。

プロ入り初年度2017年は、ウエスタンリーグでのスタートこそ良かったものの、
一軍でデビューとなる先発登板で打ち込まれ、そのままシーズンを終える。
ウエスタンで29試合 5勝5敗 防御率3.47と、平凡な成績で終わった。

二年目2018年、ウエスタン成績は20試合 7勝2敗1セーブ 防御率3.80
リーグ最優秀防御率・最高勝率のタイトルを獲得し、
就任1年目の矢野二軍監督をチーム8年振りのリーグ優勝へ導いた。
一軍登板では、2試合に救援登板したが、いずれも失点したチャンスを掴む事は出来なかった。

三年目の2019年は、リリーフ転向し11試合連続無失点など大きな成果を見せる。
一軍昇格後、プロ入りはじめて無失点で登板を終えるが、その後2試合では失点してしまい、再び二軍に降格。

これが阪神での最後の一軍登板となってしまうこととなり、

2020年は一軍登板のないまま、オフに戦力外通告を受けた。


2020年戦力外も、現役続行へ意欲


「少し覚悟はできていたので、すごく思い詰めるようなことはなく、しっかり受け止めることはできたので、気持ちの整理はできています。」

戦力外通告後に本人が語っている。

2020年は、新型コロナ流行の影響で、大人数が離脱することもあり、
一軍二軍の入れ替えは例年以上に激しかった。

その中でも一軍に一度も呼ばれなかったことで、心の準備は出来でいたのかもしれない。

26歳。
まだまだ身体は元気だ。
もう一度、チャンスを掴みに行って欲しい。

個人的も応援しています!

アカギ

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