まず受け止める:成長企業におけるフィードバックの受け止め方
こんにちは「すべての経済活動を、デジタル化したい」、石黒です。
今回は、「フィードバックを受け止めるときのスタンス」について書いてみようと思います。
「フィードバック」という言葉は、組織の成長に欠かせない要素としてよく耳にします。便利な単語ですね、成長企業では特に、スピード感を持って事業を拡大する中で、個人やチームの改善点や成功事例を迅速に共有することが求められます。しかし、そのフィードバックが効果的に機能するか、より発展的な理解や議論に進みやすいかどうかは、受け手の「受け止め方」に大きく左右されることが多いです。
今回は私が常に大切にしている、フィードバックを「まず受け止める」ことの重要性について、深掘りしていきます。
フィードバックは成長の原動力
フィードバックは、日常的な業務を通じて得た知見や改善点を共有し、個人や組織が次に進むためのエネルギーです。当社LayerXの行動指針にもフィードバックに関するものがあります。
成長企業においては、このフィードバックがより重要になります。市場環境の変化に素早く対応するためには、フィードバックをもとに行動を素早く改善することが求められます。ストレートに書くと、フィードバックが十分に活かされない場合、組織の成長速度が遅くなり、競争力を失ってしまうリスクがあります。
ここで私が鍵だと考えるのが、「まず受け止める」という姿勢です。フィードバックがポジティブであれ、ネガティブであれ、まずは受け手がそれを受け止め、真摯に向き合う姿勢がなければ、フィードバックの価値は半減してしまいます。フィードバックは伝える側、受け止める側のスタンスが揃うことで、その価値が最大化されるものです。特に、上司と部下、リーダーとチームメンバーといった上下関係の中でのフィードバックの受け止め方は、組織全体の成長において重要な役割を果たします。
上下関係でのフィードバックの難しさ
特に、メンバーが上司に対してフィードバックを行う場合、心理的な壁が生じやすくなります。一般的な組織の中では、上司が部下にフィードバックを行うことは比較的自然な流れですが、逆に部下から上司にフィードバックをする場面はあまり多くありません。いわゆる「逆のフィードバック」を伝えることには、以下のような難しさが伴います。
心理的負担: 上司に対するフィードバックが、反発や評価に悪影響を及ぼすのではないかという不安。
フィードバックをする勇気: 組織の文化によっては、上司へのフィードバックをタブー視する空気が存在する場合もあります。
反応への不安: 上司がフィードバックをどのように受け止めるかが分からない、受け止めてもらえない、などのネガティブな反応を恐れること。
こうした難しさを考慮すると、メンバーが勇気を持って上司にフィードバックを伝える際、上司がどう受け止めるかが組織のフィードバック文化に大きな影響を与えます。上司側が「まず受け止める」姿勢を示すことが、組織全体にオープンなフィードバックコミュニケーションの風土を根付かせる第一歩になる、そのように考えています。
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上司が「まず受け止める」ためのスタンス
フィードバックを効果的に活かすためには、上司が「まず受け止める」姿勢を持つことが欠かせません。そのためには、いくつかの基本的なスタンスを持つことが重要です。
フィードバックを最後まで聞く: 途中で相手の言葉を遮ることなく、まずは最後まで聞くことが大切です。話を遮ると、相手の意図が十分に伝わらず、誤解を招く恐れがあります。
感情的にならない: 特に、批判的なフィードバックを受けた場合、つい感情的に反応してしまうことがあります。しかし、感情的な反応はフィードバックを無駄にしてしまいます。冷静に、フィードバックの内容を分析する姿勢が必要です。
相手の意図を汲み取る: フィードバックがどのような意図で伝えられているのか、相手の立場や視点を理解しようとすることが重要です。これにより、フィードバックをただの批判ではなく、成長のチャンスとして捉えることができます。
1つ目が特に大切で、「話を聞いてもらえない」と言われたことがある方、いませんか?私は言われたことがあります。そして行動を変えるよう日々努力をしています。
受け止める文化を作るリーダーシップ
リーダーがフィードバックを受け止める姿勢を示すことは、組織全体にとって非常に重要です。特に、リーダーが率先してフィードバックをオープンに受け止めることで、メンバーも同様の姿勢を持ちやすくなります。当社のCEOであるfukkyyはこの姿勢があり、とても尊敬しています。そしてフィードバックから行動が変わる。その体現をしてくれています。
この「まず受け止める」姿勢が、組織における心理的安全性を高め、メンバーが率直に意見を伝えることができる文化を形成します。心理的安全性が確保されていない組織では、フィードバックが行われにくくなり、結果として組織の成長が停滞します。逆に、オープンなフィードバック文化が根付いた組織では、メンバー一人ひとりが自分の意見を自由に発信し、改善点や新しいアイデアが次々と生まれます。
フィードバックを受け止めた後の行動
「まず受け止める」ことは重要ですが、次のステップとして、受け止めたフィードバックをどう行動に移すかが問われます。ここでは、フィードバックを効果的に活かすための具体的なアプローチを紹介します。
フィードバックの内容を振り返る: 受け取ったフィードバックをただ流すのではなく、内容を振り返り、具体的にどの部分を改善すべきかを整理します。
改善計画を立てる: フィードバックを基に、具体的な改善計画を立てましょう。この計画には、目標や期限を設定し、どのように行動するかを明確にすることが重要です。
フィードバックを共有する: 上司として、受けたフィードバックをチーム全体で共有することも重要です。これにより、チーム全体が同じ方向を向いて改善に取り組むことができます。
まとめ:フィードバックを通じた成長
フィードバックを「まず受け止める」ことは、個人の成長だけでなく、組織全体の成長に直結します。上司が率先してフィードバックを受け止め、行動に移すことで、メンバーもまたオープンにフィードバックを受け入れ、伝える文化が形成されます。このサイクルが、組織の継続的な成長を支える原動力となります。
成長企業において、フィードバックを効果的に活かすためには、上司が「まず受け止める」姿勢を持つことが何より重要です。この姿勢を持つことで、組織全体が健全なコミュニケーションをうみだし、さらに高い成長を目指すことができる、そんな姿勢・マインドの集合体を作っていきたいです。