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Research Fund 3.0 パネルディスカッション議事録

この記事は、2020/12/26(土)に開催した、Research Fund 3.0 - 研究費のイマを言語化し、ミライを予想する - というイベントのパネルディスカッションの議事録です。

イベント概要

近年、技術の進歩や社会の変化によって、研究費を獲得する手段が多様化してきています。国や財団から獲得してきた時代をResearch Fund 1.0と位置づけ、2016年9月18日につくば国際会議場にて、「Research Fund 2.0 - 新時代の研究費事情」と冠したイベントを開催しました。 このイベントで私達は、Research Fund 2.0を、個人や企業からの支援も受けることが容易となった時代と位置づけました。
あれから4年。研究費事情はどのように変わったのでしょうか?
研究費に携わるキーパーソンを招聘し、Research Fund 3.0という時代を言語化していくことが、今回のイベントの趣旨でした。

議事録について

今回のパネルディスカッションは、自由な考えやご意見を発散させる場であったため、会話の書き起こしではなく、
  ・マインドマップによる全体像の可視化
  ・議論の中心となったトピックスの紹介 
を以て議事録とさせていただきます。

マインドマップによる全体像の可視化

Research Fund 3.0 は「実りのある関わり方を模索していく時代」と位置づけました。

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議論の中心となったトピックスの紹介

シチズンサイエンス(市民科学)の台頭
一般市民はお金だけでなく、研究そのものを支援するようになっていくのではないか?というお話が上がりました。例えば、クラウドファンディング(以下、CF)のリターンとして、「研究活動に携われる特権」が生まれるかもしれません。
また、サイエンティフィックな考えを、仕事や活動に活かすという方向も考えられます。これからの時代は、サイエンスの実装に関わる人が増えて来そうです。まさに、一般市民と研究の実りある関わり方だと思いました。

研究費獲得活動そのものがサイエンスになる
寄附やCFそのものが研究対象になるというお話も上がりました。サイエンスのための寄附ではなく、寄附のためのサイエンスということで、アメリカでは古くから高等教育への寄附に関する研究が進んでいるそうです。
渡邉さんはiPS細胞実用化の寄附募集の傍ら、寄附の研究を京大経営管理大学院博士後期課程でされていらっしゃいます。柴藤さんからも、「アカデミストのデータを使いたいという声を頂いており、公開準備中です」というコメントを頂きました。
研究費獲得活動そのものが、科学技術の発展に寄与するという視点がとても面白く感じられました。

さいごに

本イベントは12月初旬に始動し、限られた時間の中で準備を進めてまいりました。急なお声がけにも関わらず、二つ返事で講演をご快諾してくださったアカデミスト株式会社の柴藤さん、iPS財団の渡邉さんに心より感謝申し上げます。また、Research Fund 2.0の名付け親である株式会社アカリクの吉野さんには、企画・運営で今回も大変お世話になりました。

当日参加してくださった皆さま、どうもありがとうございました。つながったこのご縁を契機とし、研究費を軸にした橋渡し人財として、日本の科学技術の発展に貢献する決意を固めました。牛歩ではありますが、お金や経営について学びを始めてまいります。

このイベントは継続的に開催しますので、その際はどうぞよろしくお願いいたします。




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