見出し画像

ポーランドの凄腕ギタリスト:ヤコブ・ジデツキ

今年3月に見つけたポーランドの凄腕ギタリスト、ヤコブ・ジデツキ (Jakub Zytecki (*1) )。音もフレーズや曲も新感覚、幻想的でちょっとラウドなサウンドと、きらびやかでキレのよいギタープレイが素敵だ。目ざとい人は、だいぶん前から注目していて、一部の界隈ではすでに有名だろう。

私は、YouTubeをぼんやりザッピングしていたらたまたまひっかかったという感じだ。その時の動画はこの2020年12月のライブだ。



前にも書いたと思うが、ギターは他の楽器に比べても安価だし生産量も多いから入手も容易、各国によく似た伝統楽器もあるので親しみもあるし、ジャズから西欧のクラシック、さらにはインドやアラブなどの各地域の古典でも幅広く使用され、変則プレーも自由自在、そして、バンドの花形楽器でスーパーヒーローにもなれる、夢のようなツールだ。

そういえば、ついさっき、Facebookのタイムラインに、英語のジョークが飛び込んできた。

"wanna see me do the most difficult thing on guitar?"
"sure, what's that? make money?"
"....."

訳すると次のような感じだろうか。

「ギターで、いっちゃん難しいのんやるけど、見せたろか?」
「もちろん。それって何かしら?金儲け?」
「・・・・・」

ぶっと吹き出してしまったが、まぁ、他の楽器に比べたらまだずっとマシだろう。だから演奏人口も多いし、必然的に天才的な凄腕ギタリストが世界の各国にいる。

1993年生まれというから28歳。まだ、デビューしてそれほど長くはないので、Spotify で聴けるアルバムは3枚だけのようだ。だけど、すでに自身のシグネチャー・モデルのギターがあり、自分の公式サイトで譜面など、いろいろ販売しているところも現代風。

2019年のアルバムもいい。雰囲気といい音といい、上に紹介したライブとあまり差がないのも、ある意味驚きだ。

音づくりは、前に紹介したYvette Young,や大象體操(Elephant Gym)に似た感じだ。

そういえば、だいぶん昔から活躍している日本のバンド "Boom Boom Satellite" に通じるところがあるふうに思ったが、改めて聴き直して見ると全くそうでもない気もする。昔にTVで放送されていたライブは似たような感じだったように思うのだけど。

画像4

さて、ポーランドは2回出張で行ったことがある。

1回めは冬、ニューラルネットを応用した装置を開発したベンチャービジネスの会社と新しい設計理論を提唱している大学の研究室を尋ねて、海沿いの、グダンスクへ行った。

画像2


もう一回は夏、会社の開発拠点があるヴロツワフ。今も仕事で、毎晩のようにやり取りしているが、先方の実験室と会議室で Face to Faceで打合せをしたのが生きている。もう5年ちょい前だが、懐かしい。

画像3

いかつく肩幅の広いスキンヘッドで理屈っぽい男性と、どちらかというと華奢な感じで優しくセクシーな女性と、空港を警備する迷彩服の兵士たち(しかも保安で必ずピーっと鳴る)と食事とビールは安くて種類が豊富、メチャメチャ美味かった。

最近は若手で凄腕ギターの天才といっても、ギタリストの枠に収まらない人が多くなってきたように思う。これからテクノロジーもさらに発展するだろうし、いろいろ楽しみだ。


■注記

(*1)ポーランドやハンガリー、ブルガリア、そして、ウクライナ、といった方面のアルファベットは、髭があちこちについている文字が多数ある。ą とか ć とか ł 、źと ż など。基本的には面倒なので無視して普通のアルファベットで代用表記してしまうことにしている。フランソワーズ・アルディのときもそうした(Françoise Hardyを Francoise Hardy と表記) が、セディーユやアクサンも省略して書いている。

さらに、発音も難しい。比較的、私達に馴染みのある英語でもそうだが、それらをカタカタ表記にするのもちょっと難だ。だいたい近いと思うのだが、少々、自信がない。

例えば、本文紹介の都市の名前 Wrocław (ヴロツワフ) もちょいと難しい。成田のカウンターで搭乗手続きするときに航空会社の方も発音できなかった。

他の投稿も含め、私のカタカナ表記にいちゃもんつけたい人も多くいると思うが、私に聞こえる音になるべく近く、それから、ネットでざっと調べて一般的に流通している表記を参考にしている。

Bill Frisell - ビル・フリゼルも、私にはそう聞こえるし綴りからはそう発音するだろうと思うのだが、ビル・フリッセルとかビル・フリゼールというのもよく見かける。

ただ、カタカナ表記にしておいたほうが読者には親切かな、と思うので、このへんは勘弁してもらいたいところである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?