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vol.063「新社会人の皆さまへ:社会人の先輩からのメモ」

四月ですね。新社会人生活をスタートした方もいると思います。
振り返ると、ずいぶん後になって気づいたこと、「もっと早く始めればよかった」と後悔したことってあります。それらも含めた『新社会人の皆さまへ、社会人の先輩からのメモ』。毎年この時期に整理している中から昨年版をシェアします。

1.あなたは天才ではないし、はじめからそんなに出来ない。

・「小さな仕事」を完結させる。「私、大きな仕事ならできるんです」と言って、実際に出来る人を見たことがない。
・「生産性」をつねに考える。繰り返す作業はひな形化する。模倣する。創作することそれ自体に価値は薄い。
・自分の「頭が働く時間帯」を把握しておく。例えば朝早起きする。歩きながら聴く。
・人間は量を正確に認識できない。件数が多いと脳内のノイズになりやすい。ToDoの数を減らす。
・質問する、確認する。わからないまま放置しない。記憶力をアテにしない。 

2.選択肢が複数あるとき、後で選べるようにする。

・助言の一回目は素直に聞く。複数の先人の経験値が【すべて間違っている可能性】はそんなに高くない。
・「挨拶」は「迷ったらする」。メモは手が空いてるなら取る。後からは取れない。
・陰口には参加しない。憶測で判断しない。裏取りなしにケンカしない。自分で調査して、自分で結論を出せるまでは判断を保留する。
・「おかしい」と思ったら、裏取りする。利害関係のない相手に意見をもらう。「もし間違いだったらどの程度のダメージか」考える。

3.一つの場所に全体重を乗せない。

・同じコミュニティ内でつるまない。同じメンバー・同じ話題の飲み会は避ける。空気に流されないようにする。外の世界との接点を複数持っておく
・上司や先輩の助言「あなたのためを思って」や、理不尽な指示について。「この人は老後の面倒まで見てくれるんだっけ」と考えてみる。たいてい、そうではない。
・会社(学校)と家以外の、いわゆるサードプレイスを、ひとつでなく、できれば複数持つ。

4.「時間」の概念を管理する。

・「人生において、開始時期・総時間数に大きく依存するもの」は早く手を付ける(例:勉強、お金の運用)
・「勉強する習慣」は、短時間でいいから生活に組み込む。勉強に限らず、就活でも婚活でも育児でも終活でも、「習慣化」でほとんどが決まる。
・手垢のついた言葉だが「過去は変えられない」「今日が一番若い日」は事実。一方で「確定した過去への意義付け」をするのも自分次第。

5.セルフフィードバックの仕組みをつくる。

・自分が成長しているかいないか、変わってるか変わってないか、フィードバックの環境を作る。言ってくれる相手は大事にする
・「辞めてやる!私はもっとできるはず」と思ったとき、「他の道を選んで活躍できる」と「実はいまの仕事向きだった」は両方あり得る。どちらかだけが勝率が高いということはない。
・フィードバックは、測定の物差し(単位)の正確性よりも、「比較できること」が重要。やり方が見つからないときはとりあえず「定点観測」「定期的に数える」でいい。
・「比較」は、自分自身の変化を時間軸上で計測する(タテ方向)か、同じ条件の他者または世の中の平均と比較する(ヨコ方向)。「平均との比較」はあんがい難しい。「前回の自分との差分」のほうが取り扱いやすい。

6.リスクの取り方について。

・アウトプットする。茶化されても無視していい。笑う者と笑われる者では必ず後者が行動を起こしている。
・インプットする。学びは「賞味期限の長さ」「希少価値があるか」で評価する。権威や値段に影響を受けない。
・資格取得は本質的に、「資格を認定される側が、授与する側の権威を超えることはないシステム」と理解しておく。
・実体験からも、「価値」と「希少性」には大きな相関性がある。「他にやってる人があまりいない」は一つの手がかりになる。
・「自分はどういう人間である」と知らせることは大切。発信、ないし言語化文字化を、有名人でも何でもなくても、蓄積・推敲しておくといい。
・関連して:SNSで発信する情報は管理する。タイムラインをさかのぼって見たとき「自分だったらこの人間と一緒に何かやりたいと思うか」と考えてみる。

7.軸は複数、組み合わせる。

・一つの分野だけで勝つ(食べていける)のはとてつもなく難度が高い。二つ以上の分野で「まあまあ人より得意なこと」を組み合わせるほうがずっと易しい。
・軸は「もっとも時間を投じてやっていること」の中から探すのがいい。たとえば会社員サラリーマンなら当然、仕事でやっていることのうち、得意な上位の能力がそれにあたる。
・見つけた能力を、いかに抽象化できるか(汎用化できるか)が重要になる。第三者に伝わるよう説明できる(言語化できる)ことが一定の目安になるだろう。
・軸を掛け算するほど差異化につながる=●●の1位になりやすいが、同時に、「●●の」の範囲が狭くなるトレードオフの関係にある。価値(市場での値段)が最大化するポイントを探って見つけるイメージ。

8.調べる習慣を持とう。

・人の噂、評判などを鵜呑みにしない。本人に会って話を聞く、仕事の結果などを見て【自分で】評価をきめる
・仕事を辞めたくなったとき、転職の誘い、投資の話。検証を取る手間を面倒がらない。何かを強く薦められたら、「この人が得るメリットは何だろう」と考える
・逆も同じく、「三年は黙って頑張れ」「自分も耐えてきた」「(転職等が)うまく行くはずがない」など等、「根拠となるサンプル数は何人か」「本当だろうか」と考える
・総じて、情報は複数のルートから取る。「複数の人」ではなく、コミュニティ、属性の異なる情報源から取る。最低限、ググる。AIでもいい。

9.違和感を大切に。

・コンプライアンスに反するような仕事、美味しい投資話、なにかのグループへのお誘いや引き止め、転職や独立、どんなことでも、違和感をおぼえたら立ち止まって考える。違和感はかなり有力な能力です。
・自分だけ浮いたらどうしよう、付き合いに差し障る、いまさら断ると気まずい、等など、いずれも後から振り返ると錯覚であることが多い。
・熱心に(強引に)勧めようとしたり逆ギレしてくるような人物は、あなたにとって維持すべき人脈ではない。家族や大切な友人(の助言・苦言)と引き換えにするものではない。

10.時間と心身がすべて。

・心身の健康が最大の資産(もとで)だ。その確保、防衛を最重要に考える。
・「組織の外に出ても価値のあることか」「会社を辞めることになっても判断は変わらないか」と考える。
・時間はほとんどの資源に優先する。「人生の時間を浪費してしまってないか」の視点を常に持つ。


共通して言えるのは、
・「多数派か少数派か」「角が立つのでは」といった曖昧なものさしに惑わされないこと。時間軸のすこし未来側から考える習慣を持つこと。
・自分でコントロールできることとできないことを分けて考えて、コントロールできることにまずは全集中すること。
でしょうか。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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