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12月11日 ひとりぼっちって気楽かい

一日にココアを2杯も飲んだ。最近はコーヒーが好きではない恋人のために自分の分とあわせて、小鍋に牛乳をあたためて丁寧にココアを入れるのが二人で朝を迎えたときの日課になりつつある。とても丁寧にいれる。おいしいと言ってくれる。うれしい。ほかに何かそれ以上求める必要があるだろうか。わたしは好きが先走ってあせってばかりで、本当に良くないと感じている。ほんとうに。恋人はとてもとてもピュアなほんとうに心のやさしいいい子なので、大事にしなくちゃと、大事にしたいとほんとうに思う。

2杯目のココアは、今この瞬間ただ一人だけ心から気を許せる大学院の先輩と読書会をするために、夕方前に近場のカフェに行って飲んだ。あまりまともなものを食べていなくておなかが空いているような気がしていたから、名物のわりとボリュームのあるトーストを食べようかと思っていたが、時間帯的にメニューになかったのでスパイスココアだけを注文した。生クリームの層が厚くてぜんぜん混ざらないし、底のココアの熱さはクリームには伝わらない。ぬるくて甘いクリームをたまにすすりながら、長さがぎりぎり足りないシナモンスティックで透明のカップの中身をこぼしそうにしながらぐるぐる混ぜつつ話す。

私のことを嫌いになってしまった、大好きな友人の話をした。その子が私が消えることを求めるなら私はぜんぜん死んだって良いと言ったら、先輩はその言葉を聞いて心臓がドキッとしたと言ってくれた。自分を犠牲にするのは自分のことを大切に思ってくれている人まで犠牲にすることだと言ってくれた。自分にとって私は大切だから、そんなことを言うのを聞いて辛くなってしまったと言ってくれた。そしてそういう人は他にもたくさんいるのだから、自分を犠牲にしてはいけないと話してくれた。私は私の大切な人のことばかり考えていて、私を大切に思ってくれている人がいるなんて観点はまるっきり抜けていたのだった。大切なことが何かをちゃんと考えなくてはならない。そんなことはあたりまえなんだけれども。見失いがちだ。とにかく、大切な人の大切な人である自分も、大切な人たちを大切にするのと同じくらい大切にしなくては。

kiss...