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お写真で振り返る「音楽百景#53 at 国立地球屋」。その6。

butajiさん。

あらためてライブを思い起こしていました。
今回のbutajiさんは本当にアコースティックギターと歌だけ、まさに素のbutajiさん。地球屋というハコとの相乗効果もあってかライブハウス、ホールというよりもまるで家で、部屋でギター爪弾きながら作曲しているbutajiさんを垣間見るようにも感じていました。

MCも少な目に矢継ぎ早に惜しげも無く良い曲だけをドンドン曲を歌っていく。そんな印象。butajiさんの音楽に初めて触れた方も多く、最初は呆気に取られながら次第にbutajiさんの音楽に集中していく様が良くわかりました。
弾き語り60分のステージというと、大抵すぐに飽きちゃうもんだけどbutajiさんの場合はそれを感じない。あっという間の1時間。これは僕がファンであるということも大きいけど、それだけじゃなくてメロディにバリエーションを持っているからだと思うんです。目先のバリエーションを変えるだけだと、いわゆるどの曲も同じように聴こえる現象は演者よりもむしろお客さまに伝わってしまうもので、それで、まあ、飽きてしまう。どんなアカデミックなことを口走ったとしても、お客さまはライブを観るプロだからごまかしがきかないのです。
butajiさんはきっと現在の日本のポップ・ミュージックを語る上で重要人物のお一人だと思います。にして、ミュージシャン・オブ・ミュージシャンでもある。この方と共演ができて本当によかった。心から感謝しています。

最後の最後「Calling」という僕の大好きな曲を歌ってくれました。これはきっと僕へのご褒美だったんだな、と勝手に解釈し、この曲を聴きながら本番を迎えるに至るまでの葛藤やここまでの目に見えない重圧みたいなものを肩からおろして、ただただ音楽に身を委ねました。「あー、終わった。」という開放感からジワジワと湧き上がるやり切った感へと変わっていく気持ちの経過を感じながら。ちょうど期末試験の後みたいな気持ち。

あとはもう、アンプ、ギターステージに出しっ放しで楽しく飲みました。それができちゃうのもまた地球屋なんですよね。

そしてbutajiさんは、あれだけの才能に溢れた方なのに決しておごり高ぶることなく、お一人お一人に丁寧に接してくださる優しい心の持ち主でした。
今回のフライヤーのデザインをやってくれた新潟のケルンくんもわざわざ国立まで応援に駆けつけてくれました。butajiさんとのご縁を作ってくれたケルンくんに感謝です。

最後は、もちろんbutajiさんとお写真。ケルンくんの姿も見えます。
今日のライブのこと、 大好きな曲のことをbutajiさんにお伝えすると、本当に喜んでくれました。「またライブご一緒させて下さい。」とご挨拶するも「勿論です。」とこれまた嬉しい返答。
国立は、昔butajiさんが住んでいた縁のある土地という話も伺いました。そんなbutajiさん「僕が昔良く言ってた洋菓子屋さんなんです。」と大学通りのこれまた老舗焼き菓子店のケーキをお土産に私たちに持たせてくれました。あらかじめご用意してくださっているという心配りにTRIO一同感激の中、再会を誓いあい、そして別れました。

音楽百景は私たちにとってとてもドラマティックに幕を閉じました。
今回のライブで沢山の尊敬する方たちに沢山の愛情と沢山の思い出をいただきました。
あらためて来てくださった皆さまに感謝いたします。ありがとうございました。

これからも私たちは皆さんに見守られながら、次なるライブに向けてただただ地道に活動していきます。

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