新卒社会起業家になれないボクが、採用人事になる理由
こんにちは、スズケンです。
この度、約8ヶ月お世話になった、ボーダレス・ジャパンのグループ会社であるSunday Morning Factory株式会社を*卒業し、3月よりボーダレス・ジャパンの採用人事の仕事をさせていただくことになりました。
*正確には、ボーダレスジャパンのグループにて内定をいただいており、起業までの修行期間としてSMFにて仕事をさせていただいていました。(サッカーで言えば”期限付き移籍”な感じです。)
このnoteでは、新卒1年目のこの一年と、採用人事へ異動する経緯について書きたいと思います。
同世代の皆さんとこのnoteを通して、働くことやこれからのキャリアについて共有できるきっかけがうまれたら嬉しいです。
「自分なくし」からスタートした社会人生活
ちょうど、新卒最初の3ヶ月を記録した際のnoteを懐かしく読み返しながら、このnoteをスタートしていきたいと思います。(よかったらこちらも読んでみてください。)
SMFには、ちょうどこの頃からジョインし、ベビー服のEC販売のためのweb・SNSマーケティングの仕事をさせていただきました。(詳しくは長くなってしまうので割愛します。)
Sunday Morning Factory株式会社
バングラデシュの児童労働をなくすために、2017年に立ち上げた会社です。
現地にアパレルの自社工場の建て、自社のベビー服ブランドを”Haruulala“の製造を行うことで、貧困地域に安定した雇用を生み出し、子どもたちが働きに出ないで良い環境作りに取り組んでいます。また同時に、国内ではHaruulalaのブランディング活動を通して、エシカルファッションを当たり前にするための啓蒙活動をおこなっています。
Haruulala:https://haruulala.life/
社会人として働くこと、マーケティングを中心にベンチャー組織の中での仕事の型を多く学ぶことができました。追い出される時には涙を流すぐらいサンモニ(愛称)が大好きになっていました。(笑)
そして同時に、社会起業家になるという次の目標より、目の前の仕事に比重を置き、向き合うことができたおかげで、自分という人物のことを深く知ることができた期間にもなりました。
ないものねだりのボクの小さな決断
そんな修行期間を経て日々痛感するのは、自分にないものばかりでした。それは大きく二つあります。
自分にないもの:人生をかけて一つの社会問題に取り組める情熱
興味分野の広いボクは、様々な社会問題に関心を持つことが多く、それぞれの起業家への想いに感情移入できました。何かしたいと思えるような心を持っていました。
だけどその分、人生をかけて取り組みたいこと、そのための情熱を持ち合わせていなかったことにも気づかされました。
それは、一つの社会問題の解決に全力を日々注いで、試行錯誤を繰り返す社会起業家の姿をみるとなおさら。
もちろん事業の構想もしてきましたが、理想とする社会もなかなか具体化できずにいました。
自分にないもの:起業家への特性
「スズケンは器用貧乏だな」
「スズケンはカメとウサギなら、完璧ウサギ派だね」
社内では、色んな人にアドバイスをいただくと共通してこんな言葉をかけられてきました。
"ある程度のことは何でも器用にそつなくこなせるけど、ある程度までやれると自己満足してしまう。人並みには努力して熱量があるけれど、それが周りに伝わらない。"
つまりこんな感じの特性のこと(だと思う)。
もちろん100%ダメ出しではないのかもしれないけれど、熱量持って人を巻き込んで愚直にやり続ける起業家には合わないだと思うばかりでした。(社会起業家だったら、なおさら致命的。)
だから、働きながらたくさんの社会起業家に憧れて、to beで起業家になってもいいのではないかと思った時もありましたが、そんなことを気にしてしまう今のボクではやり遂げられないと悟りました。
そんなないものねだりで人と比べてしまうのがボクの本性で、少なくとも今のボクでは「起業家にはなれない」。
このことに気づけたことをポジティブに捉え、小さな決断をしました。
「焦らず待て。人には必ず『出番』ってものがあるんだ。」
(尾田栄一郎「ONE PIECE」878話)
大好きなワンピースで、ロジャーが幼少期のペドロに伝えたセリフに肖るのであれば、自分の”出番”は今でないのかなとも思えました。
いつか「この社会問題のために」「この人のために」というto doで本気で起業家になるべき”出番”に備えることにしたいなと心に決めました。
社会起業家集団ではなく、社会活動集団の一人として
それなら、自分は何を目指していくのか。「社会起業家になる」という目標がなくなったボクでしたが、まわりを見渡せば目指せる道はすでにたくさんありました。
ボーダレスは社会起業家集団である、そんな印象を多くの方に持たれているかなと思いますが、グループ会社が30以上あれば、もちろん全体でみたら起業家でないメンバーが多いのが実態。
今回はとことんワンピースを引用しますが、サンジが仲間を想い、こんなセリフを残しています。
「誰にでもできる事とできねェ事がある。お前にできねェ事はおれがやる。おれにできねェ事をお前がやれ!」
(尾田栄一郎「ONE PIECE」414話)
人には、”役割”がある。自分の好きなことに熱中し、できないことにまわりの力を借りる勇気があっていい。
それは社会問題解決においても同じ、そもそもソーシャルビジネスも一つの手段で役割であり、そこでの関わり方も人それぞれ。マーケターやセールス、デザイナー、店舗スタッフにパートのママさん然り。
ボーダレスは、起業家と同じぐらいの熱量でその事業に携わる人が集まる共同体。人の想いこそが原動力となり、その事業は社会にインパクトを生み出し、社会にウネリをつくっていける存在になっていけるんだと思います。
ボーダレスに貢献すること全てが、誰かのためのいい社会を実現すること繋がる。日々のお茶出しだって、荷受だって社会問題解決に繋がってる。
ボーダレス1年目=社会人1年目のボクだからこそ言えてしまうことかもしれません。
でも、こんな青臭いことを思えてしまうぐらいには、この組織のために頑張りたいというモチベーションだけはあります。
社会起業家になれないボクが今やり遂げたいこと
そんなボクが今やり遂げたいたいことは、大義的に言えば「ボーダレスを大きくすること」です。
社会起業家の数だけ、無数にある社会問題の解決につながる。
30人を超える社会起業家を輩出し、その数だけ社会ソリューションを生み出すボーダレスの仕組みを拡大させること、会社組織のビジョンこそが今の自分のビジョンです。
そこで、元々人材に関心があったこともあり、ボーダレスから社会問題に取り組む起業家を増やすことに取り組みたいという想いから、プロフェッショナルでもないボクはスタートアップスタジオ(SUS)の採用チームにジョインさせていただくことになりました。
スタートアップスタジオ(SUS)とは
ボーダレスグループの社会起業家を支えるプロフェッション集団。社会起業家を集め、成功に導くため、様々な立ち上げサポートや採用・広報を担う。
ボーダレスが目指す未来。それが、一匹一匹は小さな魚でも大海原を航海したスイミーたちのように集合体として大きな魚になること。
採用人事という役割から、ボクは一人でも多くのこの仲間を集めることに取り組みます。
その中でも、新卒でソーシャル領域へキャリア選択する学生さんがまだまだ少ないことから、社会問題への関心・起業意欲のある学生さんが本気で社会活動に取り組める機会を創ることを構想しています。
(人事採用で具体的に何をするか、今後についてはまた別の機会に書きたいと思います。)
環境依存の借りぐらしのアリエッテイ状態でお先真っ白なボクですが、こうして新しい環境でチャレンジさせていただくことに感謝をして、前進し続けます!
社会問題解決に取り組む社会活動家を増やす採用マン、目指します!
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