所得税法と住民税の演習問題の解き方【#税理士試験】

ここのところ、何回か「こんな勉強法をしていました」を書いておりました。

それと同じような形で今度は具体的な科目(所得税法と住民税)にしぼって問題に対するアプローチとそのアフターフォローについて書いてみます。
勿論、全員に当てはまる方法ではないと思います。
ただ、自分に当てはまらなかったとしても他者の工夫を知ることで自分の解き方にも何か影響が生まれると思います。
参考にしてみてください。

1.流し読みをする

問題を解く前に一度、全体感を見て、問題文の難易度、ボリュームを大枠として把握しています。 さらに、ここではまだ、答案用紙は出さず、一度、問題上で流し読みをし、ある程度解答のイメージを固めてしまいます。

イメージは3分クッキング

3分クッキングは、3分という限られた時間の中で料理が1品作り上げられております。
何故、そのような短時間で料理を作れるのか。

事前準備と工程がしっかりとできているからです。
どういう論点が出ていて、どのように解くかが予め決まっていれば、3分クッキングのように、あとは答案用紙という器に材料を入れていくのみとなります。

どのような事前準備を行っている
大体、この準備に15~20分の時間を使います。
事前準備にそこまで時間がいるのかとご質問を受けますが、一か所一か所の解答のスピードが高まっていれば近年の本試験のボリュームなら問題なく解答できます。
時間が足りない方はまだ基礎的なスピードが高まっていないかも知れません。

みんなができる論点を誰よりも早く、誰よりも正確に解く

をテーマにひたすら、個別問題を解いてみてください。
一定量をこなしてくると、反射的に所得区分であったり、計算式、数字の動かし方が頭に浮かんできます。そのレベルまでできるようになれば大抵の問題は怖くありません。
知らない論点が出てきても、自分が分からないのだから周りもできっこないと自信も持てます。
「習うより慣れろ」の精神でがむしゃらにやってみてください。
スマートに試験を突破していく方ももちろんおりますが、自分では努力と忍耐がものをいう試験だと思っております。


2.復習の仕方

問題を解き終えたらもちろん復習を忘れずに行ってください。
何なら復習の方が大事かも知れません。
問題の各論点が解けた際に、何故解けるのか説明ができますか。
テキストを読み、トレーニングで復習し、その論点が自分のものにできている中で解けているのであれば何の問題もないです。
もし、今回解いた問題で、悩んで恐らくこの所得区分かなで解いて、結果として正解になっているような論点があるのであればそれはそのままにして置かず、直ぐにテキストやトレーニングに帰って、復習をしてください。
何となくで解けた論点は、次も解けるとは限りません。
何度解いても正解できる論点を一つでも増やしていきましょう。
ただし、本当に難しい枝葉のような論点はやり込む必要はありません。
テキストに載っている、トレーニングに載っている、演習でよく見る論点は出題頻度が高いと考えられる論点です。
出題頻度の高い論点を、誰よりも早く、誰よりも正確に解けるようにできるのが理想です。
頭で考えるでなく、細胞が反応してしまうレベルまで解き込んでください。

〇模範解答への印付け
あっていたところよりも間違えたところに印を残しておくと良いと思います。
具体的には、マーカーの色で分けて1回目に間違えたところは、黄色、2回目に間違えたところはピンクとするなどです。(色でなく1回目に間違えたところは△、2回目に間違えたところは□など分けても良いと思います。)
要は、何度も繰り返し間違えるところ(弱点)をあぶり出すために強調できれば良いです。
自分の苦手な論点を可視化する。
自分を知り、何が自分に必要なのかを早く見つけて弱点を減らしていってください。
近年ではゼネラリストよりもスペシャリストが重視されているようなところがあります。
ビジネスで成功する上では、そういった側面は勿論あると思います。
ただ、それは試験を終えて社会に出たらのお話で、今は試験に集中。
試験勉強では万遍なくみんなができるところができるに越したことはありません。

〇復習の回数
ここで、トレーニングや演習は何回くらい解けば良いですかという質問を受けることがあります。
具体的な回数を答えているものをよく見かけますが、個人差もあり全員に当てはまるものではないと思います。
自分ができるようになるまでひたすらに解いてください。
逆にできる論点(100回解いても100回正解できる論点)なら、1回こなせば十分です。自分に合った最適な勉強量を自分に課してください。

〇初見の問題を解く練習もしてみる
復習の仕方の話をすると同じ問題を繰り返し解くことばかりイメージされると思います。それはそのとおり必要なことです。
では、同じ問題だけを解いていればいいのかというと、僕はそうでもないのではないかと思っています。
消化不良を起こすので新しい問題に手を出すのは危険だという意見もあり、確かにそうですが、復習してきて身についたことがしっかりとアウトプットできているのかを試す場が必要です。
本試験の問題だって、絶対に初見の問題なので、初見の問題に対応する力を付けていく必要なことなので、積極的に初見の問題を解くことをすすめております。

といったところで、途中脱線はありましたが、要は「流し読み」をしてから問題に取り組み、解いた問題は「しっかり復習」して欲しいということが言いたいのです。
点数が伸び悩んでいる方は是非ご自身の解法を見直してみてください。


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