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日常のはじまり
長いバカンスが終わった。気がついたらもう1週間が経ってる。バカンス中は新聞もテレビも時計も見ずに過ごし、帰りの飛行機で新聞を開くまで、しばらく世の中のニュースから距離を置く。自分から離れるにも関わらず、以前は世間から忘れられてしまったような寂しさや不安、なんとなくの焦りすら感じたのだけれど、ある時から全く気にならないようになった。そんな時があってもいいじゃないか、と。ただ目の前にあることに関心をもち、気になることを考え、たくさん身体を動かす。こんな期間を過ごした後は、身体も引き締まり、感覚も研ぎ澄まされる気がする。そして、いつもの生活がいつものようにはじまると、溢れんばかりの情報、飛び交う会話、締め切りの数々に囲まれる。あぁ、そうだった、こんな毎日だったと、また気づく。気合い入れようと、早く起きて海岸を散歩していたら、大きなイカが落ちていた。これも現実か…まるで村上春樹の世界に生きているような朝だった。
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